ハイサイ、RIN(凛)ですニコニコ
琉球犬、絶滅危惧種、天然記念物、縄文犬、 【散歩が楽しくて、思わずニヤける兄貴】

琉球時代の民話や伝説は多く残っている。
その中には琉球犬に関する民話もあり、
琉球犬が忠犬だという2話をセレクトしてみた。

14世紀の三山分立時代に、
高嶺間切屋古にある嘉手志川(かでしなーという泉、糸満市)が発見されたことが
沖縄風土記に記載されている。


そこには「琉球犬が村人に教えた」という民話がある。

琉球犬、絶滅危惧種、天然記念物、縄文犬、 【与那覇岳(503m)の霊水を飲む兄貴】

「琉球犬が村民に泉を与えたという民話」
ある時のこと、南山領内の各間切が大旱魃(かんばつ)に襲われ、
飲み水が欠乏して、祈祷(きとう)も効果が無く、困り果てていた。

村人たちが舟を仕立て、
他の間切に水を求めに出かけようとしているところを、
老婆の犬が山中から全身ずぶ濡れになって帰って来た。


旱魃で何処にも水がないのに、
この犬が濡れているのは一体どうしたことだろうと老婆が犬について行くと、
山中に水晶のような清水が滾々(こんこん)と湧き出る泉を見つけた。


村人たちは「かでし、かでし(嘉例吉の意)」と喜んで、
まるでお祭り騒ぎになった。


その発見された泉のために農作物は豊穣となり、
村はたいそう繁栄したという。


それ以後、その泉のことを
嘉手志(かでし)川(古語で多幸な川、という意)と
いうようになったといわれている。

琉球犬、絶滅危惧種、天然記念物、縄文犬、 【林道の排水口を覗き込む兄貴】

南山城跡は、糸満市大里の高嶺小学校の正門横にある城(ぐすく)跡で、
がれきの廃墟みたいな公園。

古琉球の重要な城跡なんだけど、なぜか廃墟のまま。
私は糸満市に在住してた頃は何度もここに行ったことがある。
県も市も、無駄な公共事業でお金を捨てるなら、
南山城を復元すべきだと思うよ。


嘉手志川は、糸満市立高嶺小学校裏手にある池となって
今でも現存している。
ここは南山繁栄を支えたといわれる沖縄では著名な場所。


琉球正史「球陽」によると、
南山王他魯毎(たるまい)は、
中山王尚巴志の持つ金屏風を欲しがるあまり、この嘉手志川と交換。
この泉を失ったことで、南山は滅んだといわれている。

琉球犬、絶滅危惧種、天然記念物、縄文犬、 【兄貴は山に入ると猟犬のDNAが覚醒してしまう】

15世紀というと、足利氏による室町幕府の全盛期の時代で
明と勘合貿易を行い、北山文化で金閣などの寺院を建設され、
銀閣等の東山文化も栄えた。

その後,将軍の後継ぎ争いから応仁の乱が発生し、戦国時代が始まる。
各地で下剋上による戦国大名が乱立し始めた。


ヨーロッパでは、イタリアを中心にルネサンスの全盛期。
英仏間ではジャンヌ・ダルクのいたフランスが百年戦争に勝利した。


そんな15世紀の、現在の糸満市米須(こめす)の民話にも
琉球犬が登場する。

琉球犬、絶滅危惧種、天然記念物、縄文犬、 【兄貴を怖がりながらも、散歩についてくる野犬】

「愛犬と奥方が按司(あじ)の仇討ちをした民話」
(按司は判りやすくいえば、部落の領主のこと)

西暦1430年の三山分立の時代、
南山の支配下にある米須按司は、
自己の管内に常時善政を布(し)いたため、
住民から慈父の如く慕われていた。


この城下は春ともなれば、眼下に真壁(まかべ)平野が広がり、
いろいろな野の花の香が城内にまで漂い、
按司や奥方は世の幸福を一身に集めていた。


ところが「満つれば欠ける世のならい」という諺(ことわざ)の如く
按司を亡き者にして自分が城主になろうと、
常に野心を持つ家老の我瀬大主が、按司の奥方に横恋慕して、
按司を八月十五日夜の月見に誘い出し、
自分の腹心の部下と共に酒に酔っている按司を殺害してしまった。


城内に帰った彼らは、「按司が誤って海に落ちた」と告げた。


このことを聞いた奥方は、どうにも納得することが出来なかった。
奥方は涙を流しながら、自分の愛犬に、さも人間に話すように、
按司が彼らに殺害されて行方不明になっていることを話した。


翌朝、按司を殺害して、その遺体が箱に隠されてあるのを
愛犬が見つけて奥方に知らせた。


奥方は夫の仇討ちを思い立ち、
しつこく結婚を迫る大主に向かって、
「もし新しい家を建ててくれたら結婚に応じる」
ことをほのめかした。


大主は大喜びで建築に必要な立派な木材を探すため、
大主に奥方が同行して山奥へと入って行った。
恋に心を奪われた大主は木材の選択に熱中していた。


奥方は適当な樹木を見つけて、
これは建築資材として適当と思うので、
どの位の太さがあるのか両手で測るように大主に頼んだ。


大主が両手を思い切り広げて樹の周りを測っている隙に、
奥方は隠し持っていたノミを、
大主の手の甲に力一杯打ち込むと同時に、
連れてきた愛犬が素早く大主の喉笛に咬みつき、
めでたく按司の仇を討った。

琉球犬、絶滅危惧種、天然記念物、縄文犬、 【林道のガードレールから雑木林に入ろうとする兄貴】

仇討ちと忠義といえば、
主君の仇を討った忠義の士、忠臣蔵を想い出してしまう。

琉球犬って、忠犬というより、やはりシーサー、
つまり家を守る犬神様なんだね。


RIN(凛)君は元旦で満1歳を迎え、少し大人になってきた。
私も5回のうち2回はRIN(凛)君のそばで
着替えが出来るようになってきた。


そのうち、RIN(凛)君には
柏手を打つような日が来るのかもしれないね。

琉球犬、絶滅危惧種、天然記念物、縄文犬、 【瞑想(めいそう)する兄貴】

「我欲は身を滅ぼす」
ということわざと同じような意味で、
「欲の熊鷹股裂くる」
というのがある。

熊鷹が二頭の猪をつかんだところ、
猪は驚いて左右に分かれて逃げ出した。
熊鷹は、どちらも逃がすまいと放さなかったために、
股が裂けて死んでしまった。

あまりにも欲が深いと、自分の身に災いをもたらすという例え。


また、
「蛇(くちなわ)の口裂け」
というのもある。


ヘビは欲深く、自分の口より大きなものを口に入れようとして、口が裂ける。
これも、欲が深すぎると身を滅ぼす、という例え。


また、道徳的な教えを分かりやすく読み込んだ教訓の歌「道歌」には、
「めぐりくる 因果に遅き早きあり 桃栗三年 柿は八年」


因果とは原因結果の法則で、悪いことをすれば悪い結果が現れ、
善いことをすればやがて善い結果が得られるということ。


その結果が現れるには、遅い早いがあるにしても、
必ずいつかは結果として現れてくるというのだけど、
この因果の法則は、お釈迦様の教えだから、
日本人にはお馴染み深い思想。


また、道歌には、
「欲深き 人の心と 降る雪は 積もるにつけて 道を忘るる」
とか
「おそるべし 欲のほのほは 激しくて 我が身も家も 人も焼くなり」
というのもある。


儒教の五経のひとつ「礼記(らいき)」には、
「敖不可長、欲不可従。志不可満、楽不可極」
敖(おごり)は長ずべからず、欲は従(ほしいまま)にすべからず。
志は満たしむべからず、楽しみは極むべからず。
と書かれている。


要するに、何ごともほどほどがいいってこと。
人間の欲望にはキリがない。
欲深くならず、分相応で満足することを知れば、
たとえ貧しくとも精神的には豊かで幸福に生きることが出来るはず。


ショーンK氏は、ラジオ番組だけに専念しておけば
ホラッチョなんてバレなかったのに。
TV番組のコメンテーター出演を増やし過ぎたよね。
欲をかきすぎたことが敗因なんだよ。
ありがとう文春!

琉球犬、絶滅危惧種、天然記念物、縄文犬、