ハイサイ、RIN(凛)ですニコニコ
琉球犬、猟犬、沖縄犬、縄文犬、天然記念物、 【国頭村の普久川(ふんがわ)ダムの避寒桜。やんばるの桜はもう終わり】

私が小学校当時は、毎週TVでコンバットを観ていた。
若い人はコンバットというと
KINCHOのゴキブリ捕獲器をイメージするだろうけど、
私の年代では、アメリカの戦争TVドラマのことをいう。
琉球犬、猟犬、沖縄犬、縄文犬、天然記念物、

私の通っていた小学校は過疎の分校だったので、生徒の人数も少なかった。
そのため、当時の遊びというと男子も女子も一緒に遊ぶと決まっていた。
なので、チャンバラやコンバットなどは定番だったし、
私の家族構成は、両親と祖母、姉の5人だから、
そのカーストでは、私が最低ランクで、
インドでいえばヴァイシャ(平民)、
韓国でいえば良民(ヨンミン、一般平民)ということになり、
当然私にはチャンネル権はないし、
ランドセルや服などは、姉のお下がりという暗い時代があった。

なので、白黒画面のコンバットは、
チャンネル権を持つ父が観るので、やむなく家族全員が従っていた。


コンバットは、第二次世界大戦末期の、
ノルマンディー上陸後のアメリカ陸軍歩兵連隊のドラマで、
この連隊にキング2という中隊があり、この中の第2小隊が、
主にフランスを舞台にしてドイツ軍との戦いを描いている。


小隊長がヘンリー少尉で草食系イケメン、
分隊長が野獣系のサンダース軍曹、
分隊にはフランス語が堪能なケーリー上等兵や
大男だけど優しいリトルジョン上等兵、
単細胞のカービー二等兵がレギュラーで、
時々カーター衛生兵も出ていたね。


私の小学校の校長と教頭は日本陸軍の将校として
南方に派兵されていたので、
コンバットと実戦の違いなど、よく話をしてくれた。


コンバットでは、敵兵との撃ち合いになると
ドラム缶や木の後ろとかに隠れる場面があるのだけど、
実戦の、特にライフルでは直径が30cm程度の木では
弾が貫通するとか(=ドラム缶は無意味)、
ヘルメットに撃ち込まれると、弾が中でグルグル回るとか、
地面に伏せても弾が跳ね返ってくるとか、
弾は放物線を描いて飛ぶので、目標より上を狙うとか、
いろいろな話を聞いた。


でも、先生たちは敵を殺した話は一度も言わなかった。
実戦では敵との殺し合い。
どこの誰とも判らない、怨みもない相手と撃ち合い、
相手を殺さないと、自分が殺される。

先生も帝国軍人だったのだから、戦闘未経験なわけがない。

琉球犬、猟犬、沖縄犬、縄文犬、天然記念物、 【兄貴が寝ると静寂で平和だけど、物音ですぐに起きてしまう】

動物には、採食、縄張り、攻撃、繁殖など、
さまざまな生態行動があるのだけど、
同じ種での殺し合いをするのは、ヒトの悪しき伝統といえる。

ヒトの最古の殺人は、スペイン北部の、
世界遺産に登録されているブルゴス地方アタプエルカの
石灰岩洞窟群で発掘された遺跡のもので、
約43万年前のネアンデルタール人の祖先とみられる頭蓋骨に、
凶器で殴られて致命傷となった痕跡が見つかっている。


同一種殺しは、ヒトに限ったものではないけど、
我々には、その忌まわしいDNAが深く刻印されているのかもしれない。
なぜなら、約800万年前、
我々の祖先から別れたチンパンジーは同類を襲う。


子供を襲って食べてしまうし、メスを獲得するために
異なる群れを襲ってオスを惨殺する。


ヒトやサルは、知能と共に、凶悪・凶暴性も含んで
進化してきたということになる。


人間は地球を支配しているように思い込んでいるけど、
人間の傲慢さは、天をも恐れぬ振る舞い。
バベルの塔の再現に向かっているのかもしれない。

琉球犬、猟犬、沖縄犬、縄文犬、天然記念物、 【兄貴を最も慕う野犬は毛がフサフサなのでフサオと命名した】

我が家の近郊には、
阿呆養豚場の病死豚野ざらし墓場や別の養豚場の死の谷があり、
その不衛生な腐敗肉を主食にして生き延びる野犬たちがいる。

阿呆養豚場には、高さ約4m、長さ約30mの中空の屋根付き建屋があり、
おそらく車両や薬品、機材などを格納するのだろうけど、
どうやらここを野犬軍団が雨避けのアジトにしているらしく、
ここの場長が名護市の保健所に野犬刈りの通報をしたらしい。


野犬のワナがどこに仕掛けられたのかは不明のままだけど、
野犬が捕まった騒ぎもないし、そういう話も聞かない。
また、野犬軍団を見た感じでは、顔ぶれが揃っているようにも見える。
おそらく野犬刈りは失敗したと思われるけど、
まだワナが仕掛けられているかもしれないから、安心はできない。


野犬軍団は、大別すると
里に近い森を拠点として、イノシシを獲る狩猟派と
病死豚野ざらし墓場や死の谷を拠点とした軟弱派に分かれ、
軟弱派は、さらに数頭ずつ分かれて行動するようになっている。


狩猟派軍団は、主に夜間に里の軟弱派を襲撃しにやってくる。
イノシシが獲れないので、やむなく病死豚を食べに来るのか、
縄張りを広げるためか、軟弱派に属する牝犬との繁殖目的か、
弱い者イジメのストレス発散なのか、
その目的は不明だけど、2日に1回は夜間に奇襲を仕掛けて来る。


軟弱派は、狩猟派に対抗しうる猛者が必要不可欠なので、
兄貴に白羽の矢を立てたに違いない。
「豚もおだてりゃ木に登る」
ように、次々に兄貴をおだてる軟弱派。
たちまち4頭の分隊長に就任した兄貴。
この時点では、兄貴はサンダース軍曹だけど、
その後、野犬が1頭ずつ加わって、
現在は、兄貴は6頭の小隊長に昇格している。
つまり、軍曹から曹長を飛び越えて、少尉に2階級特進したことになる。
でも兄貴はヘンリー少尉のようなイケメンではなく、
バタ臭いサンダース軍曹に似ている。

琉球犬、猟犬、沖縄犬、縄文犬、天然記念物、 【コンバットに出てくる無線機、戦後は自衛隊でも使ったらしい】

サンダース率いる分隊は、斥候(せっこう)に出て、
敵の拠点を発見したり、敵の激しい攻撃を受けた時は、
なぜかランドセルみたいな重い無線機を背負っている兵士が帯同していて、
「こちらチェック・メイト・キング・ツー…」
とか言って、中隊と無線で通信し、
敵の場所を地図の座標で知らせていた。

その無線機は1942年から約40,000台以上が生産された
「BC-1000(SCR-300)」という機種らしい。
FM波(周波数40-48MHz)を使用する無線機で、
通信出来る範囲はロング・アンテナ使用時で約5km、
ショート・アンテナ使用で1.6kmと狭いらしいけど、
コンバットではずいぶん遠くまで届いていたように思う。
今だったら携帯電話で簡単に連絡できるけど、
昔は伝書鳩や狼煙(のろし)だった時代があった。
現代はいろいろな発明で便利になってるけど、
その分、人は大らかさを失っているように思える。

琉球犬、猟犬、沖縄犬、縄文犬、天然記念物、 【フサオは甲斐甲斐しく仲間をサポートする立派な優しい犬】

昔話の桃太郎では、
桃太郎がサル、キジ、犬を仲間にして鬼退治に行く。
つまり、桃太郎連合軍が鬼と戦うのだから、
兄貴にひれ伏す軟弱派の野犬たちは
武闘派の野犬たちと戦いたくないだろうし、
兄貴だって、家来を連れて鬼退治に行く桃太郎でもないし、
兄貴は家来でもないから、
桃太郎には兄貴はふさわしくない。

西遊記は、孫悟空や猪八戒、沙悟浄が三蔵法師を守り、天竺に向かう。
兄貴は孫悟空でもないし、三蔵法師でもない。


そう考えると、兄貴と軟弱系野犬の関係は、
黒澤明監督の映画「七人の侍」の
野武士に襲われる村人と、村を守るガードマンの構図が
最もふさわしく思える。


兄貴は、沈着冷静、頭脳明晰で知略家の
リーダー・勘兵衛(志村喬)ではないし、
温厚篤実で聡明なリーダーの補佐役・五郎兵衛(稲葉義男)でもない。


腰が低く働き者の七郎次(加東大介)でもなければ、
明朗快活なムードメーカー・平八(千秋実)でもない。


剣の達人で孤高の侍・久蔵(宮口精二)でもないし、
若い雑用係の勝四郎(木村功)でもない。


最も兄貴らしいのは、乱暴で下品な悪ガキが、
そのまま大人になったような菊千代(三船敏郎)だよね。

琉球犬、猟犬、沖縄犬、縄文犬、天然記念物、 【兄貴は喜怒哀楽が激しすぎる!夕方散歩が短いと怒って咬みつかれた!いいかげんにしろ!】