ハイサイ、RIN(凛)です
名護市立図書館で「韓国朝鮮ことわざ辞典(徳間文庫)」を借りた。
最近のTV番組では興味深い番組がほとんどないので、
必然的にバスや鉄道の旅番組とか、
BSデジタル放送の韓流歴史ドラマを観ることになる。
地上デジタル番組では、
私はジャニーズや吉本、AKBが出る番組や
バラエティ番組は観ないことに決めている。
TV局側が、視聴者よりも大手芸能事務所や広告代理店の方を向いて制作した番組は、
総じてろくでもない内容だと、私は評価しているから。
ドラマでも、主役は演技より人気が重視され、
配役を見ただけでサスペンスでは犯人さえ判ってしまうし、
前宣やTV番組欄を見ただけで、おおよその内容が判ってしまう。
NHKの大河ドラマも史実と違う作りになっているので、もちろん観ない。
こうして観ない番組を消去法にすると、
TVの番組表を黒マジックで塗りつぶしたなら、、
地上波番組はほぼ真っ黒になってしまうはず。
なので地上放送ではNEWSと天気予報以外はほとんど観なくなる。
それで地上放送はあきらめて、
BS放送で番組を探すことになるのだけど、
こっちは再放送が多いのが難点。
石坂浩二への嫌がらせで注目されている「開運!なんでも鑑定団」は、
私は好きな番組なんだけど、
何度も繰り返し再放送されていて、
本物かニセモノかの判定かの記憶があれば、
再放送は観る価値ないよね。
それで、BS放送でも、バスや鉄道の旅番組や
韓流歴史ドラマを観ることに至ってしまう。
近くて遠い隣人の韓国。
韓国の反日と日本の嫌韓の応酬。
互いに罵(ののし)り合うのではなくて、
互いに親交を深める前提で話し合いが出来ないことが不思議。
お互いの悪い所を突き合うのではなくて、
良い所を尊重し、認め合うように出来ないの?
弥生時代以降、日本には朝鮮半島を経由して、
渡来人や犬、仏教など多くのものが入って来た。
大和朝廷は渡来人だという学説もあるくらいなのに。
韓国歴史ドラマで最初に観たのは
「宮廷女官チャングムの誓い」
李氏朝鮮の第11代中宗の時代(日本では室町時代後期)、
「大長今(テジャングム)という称号を得て、
王の主治医となった医女がいた」
という史実の、たった1行を基に、
実存した人物を描きながら、当時の社会や風俗を華やかに描き、
ドラマチックさを加えた創作時代劇で、全54話の長編ドラマ。
韓国歴史ドラマがすごいのは、50話も100話も続くので、
人物像をかなり丁寧に細かく制作できるのが特長。
もちろん、面白いのと駄作もある。
豊臣秀吉の朝鮮出兵や、倭寇(わこう)とか日本もよく敵としてSTORYに出て来るので、
日本の歴史との対比も出来て興味深い。
ハングルは1443年(日本では室町時代中期)、
朝鮮王朝第4代の世宗大王によって作られている。
こういうのも他の韓流歴史ドラマに描かれていた。
ハングルや韓国語が判れば、もっとドラマを面白く観れるだろうな、とは思うけど、
そこまではちょっと出来ない。
韓流歴史ドラマには興味深いセリフが多々出て来る。
中国の名詩や故事、天気の見方や農業、薬草…、
ことわざも出て来るけど、日本のとは違って、真意が理解しにくい。
なので、名護市立図書館で
「韓国朝鮮ことわざ辞典(徳間文庫)」
を借りてみた。
パラパラ見ると、犬のことわざがけっこう多い。
それで、今日のテーマに取り上げてみた。
「虎も犬に噛まれる日がある」
このことわざは、このままでは意味がよく判らない。
この意味は、
「いくら強い者でも、身の振り方を誤れば、
弱い者に負かされることがあるから、
自信におぼれず、常に心して事に臨みなさい」
というらしい。
けど、この意味には「虎」や「犬」が出て来ない。
日本では二ホンオオカミが明治時代末頃に絶滅した、といわれている。
私の実家は過疎の中の過疎で、オオカミが最後に見つかった場所からほど近い。
私が生まれる前までは、私の祖父は猟で何度もオオカミに遭遇し、
私の母はオオカミの吠え声を聞いたことがある、と聞いていたから、
二ホンオオカミの本当の絶滅時期はよく判っていない。
朝鮮半島でも「虎は絶滅した」といわれているけど、
数年に一度「虎の足跡発見」というNEWSが出るらしい。
沖縄戦後の「朝鮮戦争までは虎はいた」といわれている。
虎は朝鮮半島では最強の動物なので、
朝鮮民族とは馴染み深いのか、ことわざにも多数登場している。
RIN(凛)君も沖縄方言では「トゥラー」、「虎」のことをいう。
琉球犬は、昔は「トゥラー」とか「アカイン(赤犬)」といわれていたから、
RIN(凛)君は「赤茶の虎毛」で典型的な琉球犬といえる。
「虎も犬に噛まれる日がある」
この「犬」は、そのへんにいるふつうの犬ではなくて、
北朝鮮原産の天然記念物の豊山(プンサン)犬のことを指している。
日本犬の秋田犬と紀州犬の中間の体重25~35kgの大型犬でスピッツ型、
がっしりとした筋肉質の体格で脚が長く、
立ち耳・巻き尾で被毛は短めで厚い。
毛色は白が多いが、赤、灰色、黒、虎毛のものもいるらいい。
体高55~65cm、で、警戒心が強く、飼い主に忠実らしい。
沖縄の琉球犬や北海道のアイヌ犬を除いた日本犬は、
弥生時代に朝鮮半島を経由して日本に入って来たので、
豊山犬と日本犬とは血統的に近いらしい。
一時、数が激減し、天然記念物として保護され
頭数は回復されつつあるらしいけど、
多くは動物園などで飼育されていて、一般市民には普及していない犬種らしい。
猟犬だから町には向いていないのは、琉球犬も同じだね。
「虎も犬に噛まれる日がある」
ということわざには以下のような由来がある。
「現在の北朝鮮の豊山(ぷんさん)郡原産の犬が、
飼い主を守ろうとして虎に飛びかかり、
虎の喉(のど)に咬みつき、
自身は虎に咬み殺されて死んだ」
という話。
昔々、ある両班(やんばん=貴族階級)が山道を歩いていたら虎と遭遇してしまった。
あまりの恐ろしさに腰を抜かして気絶。
虎は両班を咥えて持ち帰ろうとした時に、
駆けつけた飼い犬の豊山犬が主人を助けようと虎の喉元に飛びかかった。
豊山犬は一度咬みつくと放さないアメリカン・ピット・ブル・テリアのような特長を持った猟犬。
虎は苦しまぎれに咥えていた両班を放し、両班が目を覚ました。
目前では、愛犬が必死に虎に挑んでいるけど、
愛犬は虎に咬まれて血だらけの状態。
愛犬は主人の無事を見届けると、虎と相討ちになって絶命した。
その後、主人は村人と共に、この忠犬を手厚く葬り、立派な墓を造った。
そういう故事が
「虎も犬に噛まれる日がある」
ということわざになったらしい。
RIN(凛)君散歩で、時たま私を置き去りにして
先に帰ってしまうRIN(凛)君。
残念ながら、ヤツは私を助けるようには思えないな。
私が観た韓国歴史ドラマで最も良かったのが「トンイ」。
王宮の下働きから
朝鮮王朝第19代王・粛宗(スクチョン)の側室になり、
後の第21代王・英祖(ヨンジョ)の母となったトンイの波瀾万丈の生涯を描く
歴史エンターテインメント大河ドラマ。
トンイは実在の人物だけど、こっちも歴史書では数行しか書かれていないのに、
全60話の長編大河ドラマに仕上げてある。
日本では徳川第5代将軍・綱吉の時代にかぶる。
この主人公トンイが王様と知り合った頃の、
トンイのあだ名が「プンサン」。
豊山(プンサン)犬のことを指し、
「一度噛み付いたら放さないのでプンサンと呼ばれている」
とドラマの中で王様に言っていたセリフがあった。
豊山(プンサン)犬も琉球犬も猟犬。
猟犬は飼い主にはなつくけど、他の人にはなつきにくい。
なので、町では飼いにくい犬種になり、
飼育頭数が減る一方。
日本国内でもイノシシやサル、シカ、ハクビシン、アライグマ、
ノラ猫、野良犬、カラスなど野生鳥獣被害がある地域がある。
そういう地域では電気柵やネット、ハウスなどにコストをかけるなら、
琉球犬を飼えばいいのに。