
先週、年末の28日(月曜)に琉球犬研究の権威・新垣義雄先生が、
本島南部の与那原(よなばる)町から
100km以上も離れた我が家を訪問された。
この時に、この
「ホリデーココナッツ入りクリーム」
を頂いた。
もちろん、賞味期限切れ。
賞味期限は2015.10.21と記載。
新垣先生にしてはけっこう新しい方を持って来てくれたね。
今までは賞味期限切れ1年以上前の、とうに消費期限切れのもあったし、
ワインなんか、白ワインのはずがロゼみたいに赤茶色に酸化しちゃって、
お酢のような味のも多々あった。
また、賞味期限切れ商品は、
「なぜ、売れなかったのか?」
と、その理由をいろいろ推理をさせてもらえるアイテムでもある。
例えば、酸化してお酢のようになったワインは、
「最近は1本1000円を超えると、今どき消費者はなかなか買いにくいだろうね」
とか
「日当たりの良い棚に長く売れずにオブジェ化してたんじゃないかな」
とか、
「なぜ、どうして」
を考えさせてもらえるのが、
サスペンス小説の犯人探しみたいで、なかなか楽しい。
なので賞味期限の日付とか、多少のことでは驚かなくなっている。
今どきの食品には添加物も保存料もてんこ盛りだから、
外見上は変化がない。
ま、食べてもすぐには死なんさ~!
もちろん完全な自己責任の人体実験、賢い人はマネしないでね。
この「ホリデーココナッツ入りクリーム」は、
スーパーで売られているのを見た記憶がないように思う。
もっとも、売られていたとしても、これは買う気が無いので、
気づかないだけだったのかもしれないけどね。
なので、いくらで売られているのか判らないけど、
見たとこ250円~300円ってとこかな。
これがどんな味がするのか、
勇気をふり絞ってトーストに塗ってみた。
軟らかめのネオソフトや
冷蔵庫から出したバターのような塗り心地ではなく、
アンパンの黒いアンを塗るような感じ。
ゆで卵の黄身に近く、ボソボソ感がハンパなく、
パンには塗りにくい。
塗ってしばらく経つと、焼いたパンの熱で、
バターのようにパンに浸みて、なんか気持ち悪い。
大丈夫?これ!?
正露丸、探しとくか。
また、色がやや濁った黄色で、
これは乾燥ココナッツのせいなのかな、
とても美味しそうな食欲を増す色とはほど遠いキタナ系黄色。
しかも、肝心の味が、
とても美味しいとはいえないやや甘い感じの微妙味。
なんかジャリっと、砂糖みたいな感触もある。
少し塗ると、味が感じられないので、多めに塗る必要がある。
ペインティングナイフに油絵を厚塗りでキャンバスに塗りつけてるような
画家になったような気分。
とにかく、そのくらい塗らないと味わえない。
この商品を開発したのは誰でしょう?
センスなさすぎ。失敗作。
「喝」を3枚進呈。
これでは売れんさね~!
スーパーからゴソッと返品になったのかもね。
「売れないから、もう置きたくない」
って。
試作品作って色、風味、味、塗り具合など商品テストしたと思うけど、
テストした人たちは、合格点を出したのだとしたら、
消費者をなめ過ぎてると思う。
おそらく、一時期ブームになったココナッツに目をつけたのか、
ブームが去ってからココナッツを買い付けて処理に困ったのか、
職位が高い人の、思いつき企画商品かなんかで、
米つきバッタの部下が正直な評価を下せず
「素晴らしい」とベタ誉めしたのかもね。
私はこれをタダでもらったからいいけど、
もしお金を出して買った商品だったら、
自身に対する怒りと後悔で激しく凹むのは間違いない。
これは、買わない方がいいと思うよ。
お奨めできない商品!
これが、まだ6個もあるんだよね…。
沖縄で「ホリデー」といえば、
「HOLIDAY MARGARINE」
のこと。
湧川商会のHPの「オリジナル商品紹介」ページ
には、
「沖縄で生まれ育ったベストセラーブランド。
おなじみのおいしさ。
パンにつけても、お料理にお使いになっても
美味しくいただけます。」
と書いてあるように、
沖縄で「バター」というと、ウチナーンチュの多くは
この「HOLIDAY MARGARINE」か、
雪印メグミルクの定番マーガリン「ネオソフト」を指すはず。
ウチナーンチュはチャンプルーでもマーガリンを使う人が多い。
(こだわりのラード派もいる)
ジューシー(混ぜご飯)の上にもマーガリンを載せて食べるのを
私は何度も見たことがある。
本土のバターかけご飯みたいな使われ方だね。
「HOLIDAY MARGARINE」は、原産国がアメリカ、
製造元はVENTURA FOODS(ベンチュラフード社)。
なのに、アメリカでは販売されていないらしい。
日本では使用禁止だけど、
欧米では使用が認められている酸化防止剤TBHQ(ブチルヒドロキノン)、
ダスキンの子会社ミスタードーナツが販売した肉まんに使用されていたことで
一時期騒がれた酸化防止剤。
沖縄は戦後、駐留米軍のために多くのアメリカ製食材が持ち込まれ、
それが沖縄の一般家庭にも流通していたので、
缶詰、スパム、ウィスキー、マーガリンなど、
本土と少し違う食文化が根付いている。
1972年の沖縄復帰に伴い、日本では使用禁止の酸化防止剤TBHQが問題視され、
「HOLIDAY MARGARINE」は一時販売休止になり、
マーガリンファンの要望に応えて、湧川商会が製造元のアメリカに出向き、
酸化防止剤をソルビン酸カリウムに変更するなど原材料を改善し、
輸入の再開にこぎつけたらしい。
なので、「HOLIDAY MARGARINE」は、沖縄仕様の沖縄向け商品、
それで湧川商会が販売権を独占しているというわけ。
「HOLIDAY MARGARINE」は、沖縄で年間45万個も販売される大ロングセラー商品。
マーガリンの原料はリノール酸たっぷりの植物オイル。
植物油は本来液体だから、動物性の油脂みたいに固形化するには、
植物油(不飽和脂肪酸)に水素を添加、強引に分子の構造を変えて、
動物性油脂のような構造(飽和脂肪酸)に変えて固形化している。
その際、本来シス型と呼ばれる脂肪酸の分子構造の一部が
トランス脂肪酸に変わってしまう。
トランス脂肪酸は、悪玉コレステロール、動脈硬化、心臓疾患、
ガン、免疫機能、認知症、不妊、アレルギー、アトピーなど万病の元だと
揶揄(やゆ)され、危険視する人も多い。
実は私もマーガリンは拒否派。
私は除草剤や農薬、化成肥料などを使わない自然農法を理想としている。
国頭マージ(国頭の赤土)の地力が低いので
やむなく完熟豚糞を使う有機農法に甘んじているのが実情で、
「食の安全」にはうるさい方。
なので、この商品は身体に良くないだろうな、と知りつつ
新垣先生のご厚意にそむけず、何とか食べるつもり。
新垣先生も食べてるよね?
美味しくないから持って来たんじゃないよね?
米食品医薬品局(FDA)は、トランス脂肪酸を2018年6月までに
食品添加物から全廃すると発表した。
FDAは、10年前からトランス脂肪酸のリスクを研究していた。
当時の日本のマクドナルドはトランス脂肪酸使用は「問題なし」、
米KFCは2007年4月からトランス脂肪酸から同脂肪酸を含まない大豆油を使用している。
この頃から、すでにマックは変だったんだね。
日本マクドナルドは2004年に原田泳幸氏がCEOに就任、
原田氏就任前は7年連続マイナス成長だったマクドナルドが、
2004年以降8年連続プラス成長のV字回復をさせたと
経営手腕が賞賛され、マックに見切りをつけてベネッセに渡り鳥。
泥舟から真っ先に逃げ出したのはネズミじゃなくて社長だったわけ。
以降、日本マクドナルドは中国製鶏肉問題を契機に凋落しているけど、
マクドナルドの凋落のA級戦犯こそ、私は原田氏だと思っている。
その話は、また別の機会に。
湧川商会が、再輸入化のために
酸化防止剤をソルビン酸カリウムに変更した。
ソルビン酸は、ハム、ソーセージ、かまぼこ、ちくわ、はんぺん、
煮豆、佃煮、漬け物、イカの燻製、ジャム、シロップ、あん類、
キャビア、チーズ、ワイン、清涼飲料水…、
最も多くの加工品に使われている保存料。
ソルビン酸は、ナナカマド(植物)の未熟な果実の果汁から発見された物質で、
カビや細菌、酵母の発育を抑える作用が強いので、
それらが増殖する心配のある食品に腐敗を防ぐ目的で使われている。
けど、ソルビン酸もリスクがある。
使用限度は食品によって違いがあるけど、原料1kg当たり0.05~3.0g。
ラットに対して、体重1kg当たり7.4g経口投与するとその半数が死亡する。
人の推定致死量は500g。
500g÷3g=166,666…
つまり、167kg以上原料を食べないと致死量には達しないから、人はすぐには死なない。
いくらギャル曽根さんでも食べれない量だろうね。
また、変異原性(遺伝子を傷つける毒性)も疑われている。
ソルビン酸を落花生油または水に溶かして、ラットに
皮下注射した実験では、注射部位にがんが発生している。
また、マウスに体重1kg当たり0.04gを毎日、17ヶ月投与した実験では、
「体重の増え方が鈍り、肝臓、腎臓、精巣が少なくなった」
という結果もある。
人間がソルビン酸を摂取した場合、
体内の代謝によって水と二酸化炭素になり、
大半が呼気から、他に便や尿から排出され、
一部が筋肉や体組織に移行するといわれている。
食品の黒ずみを防ぎ、美味しそうな見た目を持続させる
発色剤(亜硝酸Na)と一緒にとると、
「体のバランスが悪くなったり、発ガン性が高まる」
ともいわれている。
亜硝酸Na単体は、一度に6g飲むと危険らしい。
スパム、ハム、ソーセージで0.050g/kg、
いくら・すじこ・たらこで 0.0050g/kg、
など使用基準が決められている。
なので、ハムソーセージは1度に100kg、魚卵だと1トン食べないと
亜硝酸の影響で死ぬことはないらしい。
フードファイター小林尊さんでもムリだろうね。
狂牛病だといえば、牛肉を食べず、
鳥インフルエンザで騒げば、唐揚げは食べず…、
ほとぼりが冷めると、またつい食べてしまう。
世の中に全くの無毒というのは、寒天とこんにゃくぐらいしか無い。
TVのCMでは好感度の高い人気タレントが出ているけど、
そのスポンサー大企業は「食の安全」より「利益」を重視。
マスコミはスポンサーの悪口は報道しにくい。
戦後、「食の安全」が崩壊し、今や二人に一人が癌になる時代。
ダウン症も激増している、けど報道はダブー。
GM(遺伝子組換え)やF1(第一種交配)問題など、
私は食べ物のせいだと思っている。
少しずつ少しずつヒ素みたいな毒を、
消費者は知らずに食べていることで毒が体内に蓄積され、
いつしか身体が蝕(むしば)まれていくように思える。
「安全」とか「安心」といっても、
何がどれだけ安全で安心なのかも、よく判らない。
世の中には、こういった健康の話題が氾濫し過ぎて、
何が正しくて何が間違っているのかも見分けにくい。
ただ流されるまま、ついつい食べたいものを食べてしまう日々。
食べ物は危険、空気も危険、セキュリティも危険、
マスコミは信じられないし、イヤな時代になってしまったな。