ハイサイ、RIN(凛)ですニコニコ
【渡り鳥のサシバと思って撮影したらキジバトだった】

RIN(凛)君の朝夕の長い散歩が終わると、
RIN(凛)君のご機嫌を損ねないうちに庭内を半周して、
お風呂場出入口のアルミドア(ムーチービーサ前後の厳冬期や台風以外は
内側の網戸のままでドアは開放)から入り、
お風呂場でRIN(凛)君の足を水道ホースで洗い流すのを義務付けしている。

ギシギシやハイビスカスなどの薬効ある植物エキスを浸したタオルで
RIN(凛)君の全身を入念に拭いた後、
ひと手間かかるけど、さらに足の裏、
肉球をタオルに押し付けて入念に水気を取る必要があり、これは忘れてはいけない。


それを怠ると、布団にRIN(凛)君の赤土の足跡が
シャチハタ印のようにペタペタ押されることになってしまうから。


そうやって、ようやくRIN(凛)君は洗面所側から室内に入る、というのが日課で
RIN(凛)君もこのスケジュールは散歩の約束と思っているらしく、
今まで一度も反抗したことはない。


庭にはヘビやカエル、ヤモリ、トカゲ、ムカデ、昆虫、野鳥などがいて、
RIN(凛)君もそういった動くものが気になって、
道草をしようと足を止めるのだけど
私はすでに疲労困ぱいなので、道草をしたいRIN(凛)君に
「もうわかった、わかったから」
「大丈夫、大丈夫」
「そうだ!いいことあるよ」
と、努めて平静を装いつつ、意味不明の日本語でRIN(凛)君をごまかして、
急かすのも日課になっている。

【RIN(凛)君がスーサー(ヒヨドリ)の遺体を発見!】

昨日、朝散歩が終わり、お風呂場に向かって庭を歩いている時に、
RIN(凛)君がスーサー(ヒヨドリ)が横たわっているのを発見した。
ハエがたかっていないので、まだ死んでからそれほど時間が経っていないはず。

日中に庭に来る野鳥は、ヤンバルクイナやノグチゲラ、
アカヒゲといった国の天然記念物も含めて、、
カラス、ヒヨドリ、メジロ、ウグイス、スズメ、リュウキュウツバメ、ハクセキレイ、
キジバト…、といった一般的な沖縄の野鳥が日常的に庭にやってくる。


ヒヨドリはメジロ、スズメ、リュウキュウツバメより強く、カラスより弱い、
山原(やんばる)の野鳥の強弱ピラミッドでは、上位にランクされている。


メジロやスズメが果樹の実を食べていると、
ヒヨドリが強引に割り込んで彼らを追い払う。
また、ヒヨドリは沖縄では留鳥で一年中見かける。
本島中南部の賢い害鳥タイワンシロガシラ(台湾白頭)は
山原(やんばる)にはいない。

【遺体には傷跡がなく、死因が不明】

野鳥は、飼育されている鳥と違って、エサをうまく捕れないと衰弱したり、
長雨や日照り、台風通過後などの環境変化に順応できず死んでしまうことがある。
また、病気で死亡することもある。

高病原性インフルエンザ(H5N1=鳥インフルエンザ)だけでなく
他のウイルスや細菌、寄生虫が関係している場合がある。
野鳥はタフなようでデリケート、それは野犬とまったく同じ。


今は、鳥インフルエンザウイルスは、通常の接し方では人に感染しないとか、
すでに終焉(しゅうえん)したとか言われているけど、8年前は
「パンデミック(爆発感染)で日本でも600万人が死ぬ」
と恐れられ、効くかどうかも判らない「ワクチンが1000万人分しかない」というと、
政治家と官僚が我先に最優先で打ってしまい、ふだんは
「国のため、国民のため」
と言ってるのがウソだと露呈したことがあった。

【RIN(凛)君の犯行ではないよ】

野鳥は自然の中で生息している動物なので、
様々な病原菌を持っている可能性もあり、
ヒヨドリの死体を放置しておくと、
RIN(凛)君が食べてしまうことも有り得るので、
RIN(凛)君を室内に入れた後、バナナ園に穴を掘りヒヨドリを埋葬した。
【こんなにカラスが飛び回っていると、薄気味悪いよね】

沖縄には、
「スーサー(ヒヨドリ)が家に入ってくると縁起が悪い」
という俗信がある、と集落の古老から聞いた。。
ヒヨドリ自体がカラスのような害鳥として忌み嫌われていることもなく、
ヒヨドリは「不吉の鳥」でもないはずなのに。
古老も「その理由」については判らないというので、
私なりの勝手な解釈では、
「家の中にスーサー(ヒヨドリ)が入ってくること」=「家に凶兆を告げに来た」
つまり、スーサー(ヒヨドリ)が神の使いとして
「悪いことが起きることを告げに来た」
と考えられる。

つまり、
「カラスが外で鳴くと不幸なことが起きる」
とか
「カラスが屋根に留ったり、庭先に来たりすると縁起が悪い」
というのと、
「スーサー(ヒヨドリ)が家に入ってくると縁起が悪い」
というのは同じ意味だと。


カラスは、たしかに害鳥ではあるけど、昔は不吉な鳥ではなかった。
カラスの語源は、「カラ」は鳴き声の擬声、
「ス」は「ウグイス」「ホトトギス」などの「ス」で、
「ス」は「鳥」を表わす、といわれているから、
カラスは縁起の悪い名前ではない。


「古事記」や「日本書紀」では、
「神日本磐余彦尊(カムヤマトイワレビコ、後の神武天皇)が東征の途上、
天から遣わされた八咫烏(やたがらす)の道案内で、
熊野・吉野の山中を行軍した」
ということが記されて、カラスは神の使いだと神聖視されていた。


そのため、日本サッカー協会(JFA)のシンボルマークの黒い3本足の鳥は、
日本神話の八咫烏(やたがらす)を使っている。
八咫烏の「八咫(やた)」は、長さを現す意味で、
スサノオ伝説の八岐大蛇(ヤマタノオロチ)や
深夜の妖怪大行進「百鬼夜行(ひゃっきやこう)」の「八」や「百」と同様に、
単純に「かなり大きい」という意味合いと思われる。


ヒヨドリは漢字では「鵯」と書き、
左は現在の「卑しい」の意味の「卑」ではなく、「卑」の旧字体として使われていて、
古典語義で「低い」という意味を持つ字。
「卑しい」の意味も、「低い」から派生したもの。
なので「卑しい鳥」ではなく「(背の)低い鳥」=「低いところを飛ぶ鳥」。
だとすれば、雑穀の「稗(ヒエ)」の「「卑」は「小さい」という意味かもしれない。


こういう語源は諸説あって、
「鵯」は「卑+鳥」で、左の「卑」は音、あるいは鳥の鳴き声を表し、
右の「鳥」は、一般的な「birds」を表す、という説もある。
「卑」の字の音読みは「ヒ、ヒッ、ピチ」で、
この字ができた頃の中国では鵯のことを「ヒッ」とか「ピチ」とか言い、
それは鵯の鳴き声に当てはめた、という考え方。


あるいは、鵯左の「卑」は、
「ヒィーヨヒィーヨ」という鳴き声に由来した、とか、
ヒエを好んで食べるから、古名「稗烏(ヒエドリ)」が転じた、とかの説もある。
漢字も語源とか由来とか調べると、なかなか面白い。

【太平洋沿岸の県道でもカラスがわんさかいて、薄気味悪い】

沖縄の
「スーサー(ヒヨドリ)が家に入ってくると縁起が悪い」
という俗信は、伝承されるうちに、
いつしか「ヒヨドリが凶事を伝える」ことだけが語り継がれてきたように思える。

古代には世界のあちこちで鳥葬の風習があり、
「猛禽類やカラスなど肉食性の鳥類が天国へ魂を運ぶ」
「死の穢(けが)れを祓(はら)ってくれる」
「鳥は神の御使い」
と信じられた時代があった。


日本でも弥生時代から古墳時代にかけて、
鳥が死者の霊魂の運び手と信じられてきた。


日本神話のヤマトタケルは西と東を平定して都へ戻る途中に命を落とし、
その魂は白い鳥になって飛翔したと「古事記」や「日本書紀」に書かれているし、
「万葉集」には、人の魂が鳥になるという歌が数多く残され、
また、古墳や洞窟などの葬送遺跡からは、
鳥を描いた壁画や鳥の形をした木製品や土製品の出土報告も多く、
日本史の中では、鳥と人が深く関わっていた時代があり、
当時の人々が鳥に対してどの様な思いを持っていたのか、なかなか興味深い。

【渡り鳥のサシバ】

鳥が神の使いなら、犬だって神の使い。
RIN(凛)君が大暴れしても、モノを壊しても、私を威嚇しても、
きっと天が私を試しているに違いない。
今年の元旦生まれのRIN(凛)君は、ようやく11ヵ月を過ぎたばかり。
トゥラー(トラ毛)のせいで、極道犬っぽく見えるし、
野良犬を追いかけ回すけど、まだ仔犬。
人間に換算すると、高校生になったあたりなのかな。

「RIN(凛)君はあまのじゃくで言うことを聞かない」
と思っていたのだけど、
この前何気なく観ていたTV番組で、
「子どもが言うことを聞かない」
原因は、子ども側にあるのではなく親側にあることが多い、と目からウロコの話を言っていた。
言うことを聞かない子の親のほとんどが、
「言っていることと、やっていることが一貫していない」
らしい。
私も胸に手を当てて考えてみないといけないようだね…。

【RIN(凛)君は、この景色が大好き】