ハイサイ、RIN(凛)です
書店でペットや犬に関連する売り場の棚に
「犬の十戒」という題の本を見た人が多いはず。
一般に「十戒(じっかい)」というと、
モーゼが海を左右に割る、昔の映画「十戒」のシーンを連想してしまう。
チャールトン・ヘストン、ユル・ブリンナー出演だったけど、
キリスト教が解からない、興味もなかった当時の私には
退屈な映画でしかなかった。
今なら、もう一度観てみたい気がする。
これは旧約聖書の「出エジプト記」に書いてある物語。
モーゼはヘブライ人(=ユダヤ人)の子として生まれながら、
川に流され、ファラオの娘に拾われ宮殿で育てられている。
青年となり出生を知ったモーゼは、同朋に鞭打つ役人を許せず
殺して逃亡してしまう。
モーゼは成人後、結婚し、
アラビア半島とアフリカ大陸の間にあるシナイ半島の
山のふもとで羊を追っていると、
神の使いが現れ、モーゼに
「エジプトに帰り、イスラエルの民を救え。
そして、聖地カナンに連れて行きなさい」
と囁(ささや)く。
当時はエジプトではヘブライ人は嫌われ、
生まれた赤ん坊は全て殺すよう王命が下されていた。
モーセは妻子を連れてエジプトに戻り、
エジプト王に、その神の言葉を告げたが、当然聞き入れられない。
困ったモーゼは神に相談し、神は以下の10の天罰をエジプトに下した。
・ナイル川の水を血に変え、魚を殺し水を飲めなくする
・カエルを異常発生させる
・ブヨを異常発生させる
・あぶを異常発生させる
・イナゴを大発生させる
・疫病で家畜を殺す
・膿(のう)を出す腫物を流行らせる
・雹で畑の作物を全滅させる
・3日間エジプト中を暗闇にする
・初子は人も家畜も全て殺す
要するに、
「異常気象と飢饉、疫病、病害虫の発生という天罰を神がエジプトに課した」
というのだけど、神ってひどすぎるよね。
神が天罰の9番目までを起こしたとき、神はモーゼに
「子羊の血を門柱に塗りなさい。私はエジプト中の初子は全て殺す。
しかし、血の塗られた家は過ぎ越していくだろう」
と、告げる。
要するに、
「子羊の血を門中に塗れば、初子は殺さない」
というのだけど、じゃあ子羊はどうでもいいわけ?
どうもキリスト教徒じゃないと、本質を理解しにくいとこが多いよね。
「10の天罰」はエジプト王を震え上がらせるのに十分効果があり、
エジプト王はヘブライ人がエジプトを出ることを許してしまう。
モーゼは200万人のヘブライ人を連れてカナン(イスラエル)の地に向かう。
これが「出エジプト」という意味で、BC1250年らしい。
当時の日本は、まだ縄文時代(弥生時代はBC900年あたりから)。
古代中国では殷(いん、考古学的に実在が確認されている中国最古の王朝)の時代。
ユダヤ人がエジプトを出てカナンに向かうと、
エジプト王はそれを許したことを後悔、
ヘブライ人を皆殺しにするため軍勢を率いて追跡した。
次第に追いつめられる大勢のヘブライ人。
ついに前方には葦(あし)の海、背後にはエジプト軍が迫り、もはや絶体絶命。
その時、仰天の奇跡が起こる。
モーセが海に手を差し伸べると、神は強い東風を起こし、
海が左右に分かれて海底の道が出来た。
ヘブライ人はその道を通り、渡り終えると海は閉じられ、
ヘブライ人を追ってきたエジプト軍は海の藻屑(もくず)と消えてしまう。
これが「葦(あし)の海の奇跡」。
鎌倉時代に、元が2度も北九州に攻め込みながら、
神風で失敗したのと、宗教的な見地では同じような出来事なのかもしれない。
モーゼ御一行様は、エジプト脱出から3ケ月後に、
シナイ山のふもとにたどり着き、
この山頂で、神はモーセに、以下の十戒(じっかい)を授けた。
1.他の神を信じてはいけない
2.偶像を作ってはいけない
3.神の名をみだりに唱えてはいけない
4.週の7日目を安息日として休日にしなさい
5.父母を敬いなさい
6.何をも殺してはいけない
7.姦淫してはいけない
8.盗みを働いてはいけない
9.偽証してはいけない
10.他人の物を欲しがってはいけない
これが「モーゼの十戒」で、
モーゼ自身の発案ではなくて、神の意思を記した内容。
ちなみに、モーゼは120歳まで生きて、予言者になったという。
ふつう「十戒」というと、この「モーゼの十戒」なんだけど、
「犬の十戒(The Ten Commandments of Dog Ownership)」というのは、
作者不詳のまま、広く世界に伝わっている英文の詩で、
「ペットとして飼われる犬と人間との望ましい関係を、犬が人間に語りかける」
という形式で訴える内容。
秋川雅史が
「私のお墓の前で泣かないで下さい
そこに私はいません、眠ってなんかいません
千の風に、千の風になって
あの大きな空を、吹きわたっています」
と歌う「千の風になって」という詩も、
作者不詳の英語詩「Do not stand at my grave and weep」を
作家の新井 満さんが和訳したものだから、
原文が作者不詳の「犬の十戒」と同じ。
こういうのは、けっこうある。
書き出すと今日のテーマから外れまくるから、それはまたの機会に書きましょう。
以下は「犬の十戒」の内容。
①私の一生は10~15年くらいしかありません。
ほんのわずかな時間でも、貴方と離れていることは辛いのです。
どうか、私と暮らす前にそのことを覚えておいて下さい。
②貴方が私に何を求めているのか、私がそれを理解するまでの時間を与えて下さい。
③私を信頼して下さい…それだけで私は幸せなのです。
④私を長時間叱ったり、罰として閉じ込めたりしないで下さい。
貴方には他にやる事があって、楽しみがあって、友達もいることでしょう。
でも…私には貴方しかいないのです
⑤時には私に話しかけて下さい。
たとえ貴方の言葉が理解できなくても、
私に話しかけている貴方の声は届いています。
⑥貴方がどのように私を扱ったか、
私がそれを忘れないだろうということに気づいて下さい。
⑦私を叩く前に思い出して下さい。
私には貴方の手の骨を簡単に噛み砕くことが出来る歯があるけれど、
私は貴方を噛まないように決めていることを。
⑧言うことをきかない、頑固だ、怠け者だと叱る前に、
私がそうなる原因が何なのか、考えてほしいのです。
もしかしたら食事に問題があるかもしれないし、
日中、長い間、陽に照らされているかもしれません。
それか、もう体が老いて、弱ってきているのかもしれないと。
⑨私が歳をとっても、どうか世話をして下さい。
貴方もまた同じように歳をとるのだから。
⑩最期の旅立ちの時には、どうかそばにいて私を見送って下さい。
「見ているのが辛い」とか「私のいないところで逝かせてあげて」なんて
言わないでほしいのです。
貴方がそばにいてくれるだけで、私にはどんなことでも安らかに受け入れられます。
そして…どうか忘れないで下さい。
私が貴方を愛していることを。
この「犬の十戒」を読んで、感動して涙する人が多いらしい。
この内容は、私からすると、犬との生活での必要最低限のことであって、
「ここから、何をしてあげられるか」
ということだと思っている。
「高級な食材を与えたり、華美な首輪や服とかおもちゃとかを与える」
ということも有りだろうし、
「○○ちゃん、かわいいでちゅね」
式に溺愛型も有りだろうし、
「ペットサロンで、綺麗にフワフワに仕上げてもらう」
飼主の自己満足型も、もちろん有りだろうし、
最低限に「犬の十戒」があるなら、
いろいろな飼い方があっていいと思う。
だいたい「犬の十戒」を守れない飼い主が世の中に多すぎる。
犬を家族と思うなら、家族を虐げ、都合が悪くなると捨てるという
いわば棄老伝説の「姥(うば)捨て山」みたいなことは絶対出来ないはず。
まあ、政官が弱者を棄民する時代だから、
我が身可愛さの人が増えるのも道理なのかもしれないけどね。
私はRIN(凛)君には、犬らしく育てたい。
原野を駆け回り、家族との絆を深めたい。
RIN(凛)君は最近「お手」をするけど、
しつけらしいしつけはしていない。
放任主義というより、犬のしつけが
「飼い主の言うことを聞け」
「人間社会の常識をわきまえろ」
というように私には思えるので、一般的な犬のしつけには抵抗があるから。
きちんとしつけをしないせいで、RIN(凛)君は大暴れしたり、
室内を無茶苦茶にしたり、甘噛みしたり、サタン化したりするけど、
慣れもあるんだろうけど、少しずつ治まってきつつあるように思う。
私とRIN(凛)君とで、お互いに観察し合い、
お互いが嬉しいこと、イヤなことが判ってきて、
「お互いにイヤなことは避けよう」
という、暗黙の了解が出来つつあるからだと思う。
アメリカの有名なカリスマ・ドッグトレーナーのシーザー・ミラン氏の
しつけ番組を観たことがある。
「ピョンピョン飛びかかる愛犬を何とかしてほしい」
という飼い主に対し、シーザー・ミラン氏は
「こんなのは数秒で直せる」
と言い、
犬が飛びかかると、犬の前脚を手で持って、
柔道でいう「足払い」をして犬を倒してしまう。
これを3回続けてやったら、たしかに犬は飼い主に飛びかからなくなった。
私はこれを観ていて、嫌悪感を覚えた。
「ひどいことするね」
って。
シーザー・ミラン氏の犬のしつけDVDの表紙には、
「犬の気持ち、わかります」
と書いてあるけど、
犬が飛びかかるのは好意的な嬉しさの表現のはず。
犬の気持ち、解かってないんじゃないの?
私はRIN(凛)君に飛びかかられると、
押し倒されたり、足の裏マークの汚れが服の模様になって困るとか、
服を咬み破られるとかいろいろ問題はあるけど、
RIN(凛)君の精いっぱいの喜びの表現としての飛びかかりは、
私も、困るけど嬉しいものだよ。
「ムツゴロウ」と呼ばれる畑 正憲(はた まさのり)氏、
欲深くて偽善者っぽいので個人的には好きではないけど、
昔、テレビで「ムツゴロウ」が、犬とか熊とか
抱き合って、犬や熊に顔をベロベロ舐められても
嬉しそうに、それを受けていたんだけど、
私はそういう接し方をしたい。
先週、バナナ園で足を怪我して、
以降四六時中RIN(凛)君が傷を舐めてくれている。
治そうとしているに違いない。
「犬の唾(つば)は癌をも治す」
といって、
すべての犬ではないだろうけど、
人間の呼気や尿の匂いを嗅いで、早期がんでも30種以上の癌を高い精度で
発見する「がん探知犬」がいて、
前にTVで観たことがある。
千葉県の癌患者の飼い犬が、癌の部位を舐め続けて治癒させたという
TV番組を観たことがある。
RIN(凛)君にもそういう特殊な能力があればいいけどね。
日本の犬では、琉球犬とアイヌ犬【北海道犬)だけが縄文犬で、
秋田犬、甲斐犬、紀州犬、柴犬、四国犬などは、
朝鮮半島を経由して入って来た弥生犬。
これは血液型で証明されている。
なので、琉球犬は古いタイプの犬。
我が家近郊は自然があふれ、というより自然しかないんだけど、
それはRIN(凛)君にとっては最高の生活環境のはず。
RIN(凛)君には物質的なものを与えるより、
原野を駆け回り、いろいろな動物の臭いをかぎ分け、
逃げるものを追う、そういう祖先の狼のような
獣らしさを発揮させてあげたい。
RIN(凛)君が、寝る前に
「今日も楽しかったな~、明日も楽しければいいな~」
と思えるように過ごし、
RIN(凛)君との相思相愛を目指したい。

書店でペットや犬に関連する売り場の棚に
「犬の十戒」という題の本を見た人が多いはず。
一般に「十戒(じっかい)」というと、
モーゼが海を左右に割る、昔の映画「十戒」のシーンを連想してしまう。
チャールトン・ヘストン、ユル・ブリンナー出演だったけど、
キリスト教が解からない、興味もなかった当時の私には
退屈な映画でしかなかった。
今なら、もう一度観てみたい気がする。
これは旧約聖書の「出エジプト記」に書いてある物語。
モーゼはヘブライ人(=ユダヤ人)の子として生まれながら、
川に流され、ファラオの娘に拾われ宮殿で育てられている。
青年となり出生を知ったモーゼは、同朋に鞭打つ役人を許せず
殺して逃亡してしまう。
モーゼは成人後、結婚し、
アラビア半島とアフリカ大陸の間にあるシナイ半島の
山のふもとで羊を追っていると、
神の使いが現れ、モーゼに
「エジプトに帰り、イスラエルの民を救え。
そして、聖地カナンに連れて行きなさい」
と囁(ささや)く。
当時はエジプトではヘブライ人は嫌われ、
生まれた赤ん坊は全て殺すよう王命が下されていた。
モーセは妻子を連れてエジプトに戻り、
エジプト王に、その神の言葉を告げたが、当然聞き入れられない。
困ったモーゼは神に相談し、神は以下の10の天罰をエジプトに下した。
・ナイル川の水を血に変え、魚を殺し水を飲めなくする
・カエルを異常発生させる
・ブヨを異常発生させる
・あぶを異常発生させる
・イナゴを大発生させる
・疫病で家畜を殺す
・膿(のう)を出す腫物を流行らせる
・雹で畑の作物を全滅させる
・3日間エジプト中を暗闇にする
・初子は人も家畜も全て殺す
要するに、
「異常気象と飢饉、疫病、病害虫の発生という天罰を神がエジプトに課した」
というのだけど、神ってひどすぎるよね。
神が天罰の9番目までを起こしたとき、神はモーゼに
「子羊の血を門柱に塗りなさい。私はエジプト中の初子は全て殺す。
しかし、血の塗られた家は過ぎ越していくだろう」
と、告げる。
要するに、
「子羊の血を門中に塗れば、初子は殺さない」
というのだけど、じゃあ子羊はどうでもいいわけ?
どうもキリスト教徒じゃないと、本質を理解しにくいとこが多いよね。
「10の天罰」はエジプト王を震え上がらせるのに十分効果があり、
エジプト王はヘブライ人がエジプトを出ることを許してしまう。
モーゼは200万人のヘブライ人を連れてカナン(イスラエル)の地に向かう。
これが「出エジプト」という意味で、BC1250年らしい。
当時の日本は、まだ縄文時代(弥生時代はBC900年あたりから)。
古代中国では殷(いん、考古学的に実在が確認されている中国最古の王朝)の時代。
ユダヤ人がエジプトを出てカナンに向かうと、
エジプト王はそれを許したことを後悔、
ヘブライ人を皆殺しにするため軍勢を率いて追跡した。
次第に追いつめられる大勢のヘブライ人。
ついに前方には葦(あし)の海、背後にはエジプト軍が迫り、もはや絶体絶命。
その時、仰天の奇跡が起こる。
モーセが海に手を差し伸べると、神は強い東風を起こし、
海が左右に分かれて海底の道が出来た。
ヘブライ人はその道を通り、渡り終えると海は閉じられ、
ヘブライ人を追ってきたエジプト軍は海の藻屑(もくず)と消えてしまう。
これが「葦(あし)の海の奇跡」。
鎌倉時代に、元が2度も北九州に攻め込みながら、
神風で失敗したのと、宗教的な見地では同じような出来事なのかもしれない。
モーゼ御一行様は、エジプト脱出から3ケ月後に、
シナイ山のふもとにたどり着き、
この山頂で、神はモーセに、以下の十戒(じっかい)を授けた。
1.他の神を信じてはいけない
2.偶像を作ってはいけない
3.神の名をみだりに唱えてはいけない
4.週の7日目を安息日として休日にしなさい
5.父母を敬いなさい
6.何をも殺してはいけない
7.姦淫してはいけない
8.盗みを働いてはいけない
9.偽証してはいけない
10.他人の物を欲しがってはいけない
これが「モーゼの十戒」で、
モーゼ自身の発案ではなくて、神の意思を記した内容。
ちなみに、モーゼは120歳まで生きて、予言者になったという。
ふつう「十戒」というと、この「モーゼの十戒」なんだけど、
「犬の十戒(The Ten Commandments of Dog Ownership)」というのは、
作者不詳のまま、広く世界に伝わっている英文の詩で、
「ペットとして飼われる犬と人間との望ましい関係を、犬が人間に語りかける」
という形式で訴える内容。
秋川雅史が
「私のお墓の前で泣かないで下さい
そこに私はいません、眠ってなんかいません
千の風に、千の風になって
あの大きな空を、吹きわたっています」
と歌う「千の風になって」という詩も、
作者不詳の英語詩「Do not stand at my grave and weep」を
作家の新井 満さんが和訳したものだから、
原文が作者不詳の「犬の十戒」と同じ。
こういうのは、けっこうある。
書き出すと今日のテーマから外れまくるから、それはまたの機会に書きましょう。
以下は「犬の十戒」の内容。
①私の一生は10~15年くらいしかありません。
ほんのわずかな時間でも、貴方と離れていることは辛いのです。
どうか、私と暮らす前にそのことを覚えておいて下さい。
②貴方が私に何を求めているのか、私がそれを理解するまでの時間を与えて下さい。
③私を信頼して下さい…それだけで私は幸せなのです。
④私を長時間叱ったり、罰として閉じ込めたりしないで下さい。
貴方には他にやる事があって、楽しみがあって、友達もいることでしょう。
でも…私には貴方しかいないのです
⑤時には私に話しかけて下さい。
たとえ貴方の言葉が理解できなくても、
私に話しかけている貴方の声は届いています。
⑥貴方がどのように私を扱ったか、
私がそれを忘れないだろうということに気づいて下さい。
⑦私を叩く前に思い出して下さい。
私には貴方の手の骨を簡単に噛み砕くことが出来る歯があるけれど、
私は貴方を噛まないように決めていることを。
⑧言うことをきかない、頑固だ、怠け者だと叱る前に、
私がそうなる原因が何なのか、考えてほしいのです。
もしかしたら食事に問題があるかもしれないし、
日中、長い間、陽に照らされているかもしれません。
それか、もう体が老いて、弱ってきているのかもしれないと。
⑨私が歳をとっても、どうか世話をして下さい。
貴方もまた同じように歳をとるのだから。
⑩最期の旅立ちの時には、どうかそばにいて私を見送って下さい。
「見ているのが辛い」とか「私のいないところで逝かせてあげて」なんて
言わないでほしいのです。
貴方がそばにいてくれるだけで、私にはどんなことでも安らかに受け入れられます。
そして…どうか忘れないで下さい。
私が貴方を愛していることを。
この「犬の十戒」を読んで、感動して涙する人が多いらしい。
この内容は、私からすると、犬との生活での必要最低限のことであって、
「ここから、何をしてあげられるか」
ということだと思っている。
「高級な食材を与えたり、華美な首輪や服とかおもちゃとかを与える」
ということも有りだろうし、
「○○ちゃん、かわいいでちゅね」
式に溺愛型も有りだろうし、
「ペットサロンで、綺麗にフワフワに仕上げてもらう」
飼主の自己満足型も、もちろん有りだろうし、
最低限に「犬の十戒」があるなら、
いろいろな飼い方があっていいと思う。
だいたい「犬の十戒」を守れない飼い主が世の中に多すぎる。
犬を家族と思うなら、家族を虐げ、都合が悪くなると捨てるという
いわば棄老伝説の「姥(うば)捨て山」みたいなことは絶対出来ないはず。
まあ、政官が弱者を棄民する時代だから、
我が身可愛さの人が増えるのも道理なのかもしれないけどね。
私はRIN(凛)君には、犬らしく育てたい。
原野を駆け回り、家族との絆を深めたい。
RIN(凛)君は最近「お手」をするけど、
しつけらしいしつけはしていない。
放任主義というより、犬のしつけが
「飼い主の言うことを聞け」
「人間社会の常識をわきまえろ」
というように私には思えるので、一般的な犬のしつけには抵抗があるから。
きちんとしつけをしないせいで、RIN(凛)君は大暴れしたり、
室内を無茶苦茶にしたり、甘噛みしたり、サタン化したりするけど、
慣れもあるんだろうけど、少しずつ治まってきつつあるように思う。
私とRIN(凛)君とで、お互いに観察し合い、
お互いが嬉しいこと、イヤなことが判ってきて、
「お互いにイヤなことは避けよう」
という、暗黙の了解が出来つつあるからだと思う。
アメリカの有名なカリスマ・ドッグトレーナーのシーザー・ミラン氏の
しつけ番組を観たことがある。
「ピョンピョン飛びかかる愛犬を何とかしてほしい」
という飼い主に対し、シーザー・ミラン氏は
「こんなのは数秒で直せる」
と言い、
犬が飛びかかると、犬の前脚を手で持って、
柔道でいう「足払い」をして犬を倒してしまう。
これを3回続けてやったら、たしかに犬は飼い主に飛びかからなくなった。
私はこれを観ていて、嫌悪感を覚えた。
「ひどいことするね」
って。
シーザー・ミラン氏の犬のしつけDVDの表紙には、
「犬の気持ち、わかります」
と書いてあるけど、
犬が飛びかかるのは好意的な嬉しさの表現のはず。
犬の気持ち、解かってないんじゃないの?
私はRIN(凛)君に飛びかかられると、
押し倒されたり、足の裏マークの汚れが服の模様になって困るとか、
服を咬み破られるとかいろいろ問題はあるけど、
RIN(凛)君の精いっぱいの喜びの表現としての飛びかかりは、
私も、困るけど嬉しいものだよ。
「ムツゴロウ」と呼ばれる畑 正憲(はた まさのり)氏、
欲深くて偽善者っぽいので個人的には好きではないけど、
昔、テレビで「ムツゴロウ」が、犬とか熊とか
抱き合って、犬や熊に顔をベロベロ舐められても
嬉しそうに、それを受けていたんだけど、
私はそういう接し方をしたい。
先週、バナナ園で足を怪我して、
以降四六時中RIN(凛)君が傷を舐めてくれている。
治そうとしているに違いない。
「犬の唾(つば)は癌をも治す」
といって、
すべての犬ではないだろうけど、
人間の呼気や尿の匂いを嗅いで、早期がんでも30種以上の癌を高い精度で
発見する「がん探知犬」がいて、
前にTVで観たことがある。
千葉県の癌患者の飼い犬が、癌の部位を舐め続けて治癒させたという
TV番組を観たことがある。
RIN(凛)君にもそういう特殊な能力があればいいけどね。
日本の犬では、琉球犬とアイヌ犬【北海道犬)だけが縄文犬で、
秋田犬、甲斐犬、紀州犬、柴犬、四国犬などは、
朝鮮半島を経由して入って来た弥生犬。
これは血液型で証明されている。
なので、琉球犬は古いタイプの犬。
我が家近郊は自然があふれ、というより自然しかないんだけど、
それはRIN(凛)君にとっては最高の生活環境のはず。
RIN(凛)君には物質的なものを与えるより、
原野を駆け回り、いろいろな動物の臭いをかぎ分け、
逃げるものを追う、そういう祖先の狼のような
獣らしさを発揮させてあげたい。
RIN(凛)君が、寝る前に
「今日も楽しかったな~、明日も楽しければいいな~」
と思えるように過ごし、
RIN(凛)君との相思相愛を目指したい。