ハイサイ、RIN(凛)ですニコニコ


【体長約60cm程度の子ハブ、孵化直後は約40cm前後らしいので、生後1,2か月くらいかな?】



今日は、ヘビの話題なので、ヘビが苦手の方は、ここでスルーして下さいね~。

私はヘビが好きではないし、嫌いでもない。

自然保護や動物愛護に傾倒しているわけでもありません。

「東洋のガラパゴス」といわれる山原(やんばる)に住んでいれば、

人に会うより、圧倒的に自然界の動物と会う方が多い。

ヘビでもオオムカデでも、私でもRIN(凛)君でも、野鳥でも、蝶でも…、

共に相互関係を持ちながら、共に理解しあい、共に幸せに暮らしたい、

不可侵条約みたいな、お互いの生活圏に踏み入れないような、

理想論でいえば「共存共栄」みたいな、

そういう生活をしたい、というより、望む望まないに関係なく、

山原(やんばる)に住むのであれば、そういう生活を目指さざるを得ないのです。


【地色が黄褐色なので「金ハブ」と呼ばれるハブ、子供だけど猛毒がある、アキサミヨ~!】



「鏡よ鏡、この国でいちばん美しいのはだれ?」

と魔法の鏡に聞いたのは、白雪姫の継母(王妃)ですが、

鏡を見て、笑うと、鏡の中の自分も笑い、

プンプン怒っていると、鏡の中の自分も怒っている、

当たり前ですよね。

日常の生活の中では、これと同じようなことが起こっているように思えるのです。

私が楽しそうにすれば、相手も楽しいはずですし、

私が怒っていれば、相手もイヤな感じになる。

自分が相手にした感情が、相手に伝播し、

今度は相手から自分に、鏡のようにそのまま返ってくるような気がするのです。

だとするなら、ヘビでもオオムカデでも、遭遇したときに

「うわ~、イヤだ、気持ち悪い~」

と思うと、ヘビやオオムカデも私に対して、

同様な嫌気(けんき)感情、敵対感情が生まれるんじゃないかな、と。

ハブは猛毒があることで忌み嫌われていて、

近所の方々は、

「ハブは見つけ次第、殺す。生きものを殺すのはイヤだけど、

殺さないで見逃すと、部落の他の人が咬まれるかもしれない。

ヘビを殺さないなんて、ナイチャーはお人よしさ~ね~」

と、私にイヤミを言うのですが、

そういう殺意オーラが、ハブに瞬時に伝わり、

ハブが攻撃態勢に入って咬みつかれる、と思うのです。

たしかに楽天的な考え方かもしれません。

今や、ヘビ発見機のRIN(凛)君がいるから安心ですが、

RIN(凛)君が我が家に来る以前、というか今もそうですが、

ヘビがいると何となく感じるところがあるのです。

「ここに居るから、気を付けてね」

というようなオーラを。

山原(やんばる)に来る前は、本島南部の南風原(はえばる)町に住んでいて、

そこで約300坪の農地を借りて、コーヒーやバナナなどを植えていました。

ある日の夕方、一心不乱にバナナの子株堀りをしていて、

何本か子株を掘り出して、一息つこうと思ったら、

私のすぐ近くを、2m超級のハブが、ゆっくりと動いて、

私は恐怖で鳥肌が立ったのですが、

後から考えると、巨大なハブは、私が作業する間、

じっと草陰で見ながら様子を伺っていたと思うのです。

私はハブに気づいていないのですから、ハブは攻撃しようと思えば出来たはずです。

ハブは、私が危険人物かどうかを伺っていたと思うのです。

私の横を通り過ぎるハブが姿を見せたのは、

「ここに居たんだよ」

と示すことで、

「次は、少し気を付けてね」

ということだったんじゃないかな、と。

数年前のテレビ番組でハブが取り上げられていて、

「動かなければハブは襲わない」

という実験をしていたのを観たことがあります。

イカ釣り漁船で使うような、胸までカバーする長靴みたいなの、ありますよね。

司会者にそれを着用させて、司会者を、故意に動かせてハブを離すと、

ハブは司会者の腰のあたりの高さに飛んできました。

司会者の手前1mくらいのところでとぐろを巻き、頭をS字にさせて、

避けられない速さで、口を270度に開けて飛んでくるのです。

口を大きく開けて、口がどこかに触れた瞬間に

そこをガブリと強烈に咬みつくのだそうです。

司会者は恐怖で、終始ギャーギャー叫んで、冷静さを欠き、うろたえていました。

死ぬかもしれない、でも番組を壊したくない、

そういう恐怖と責任感が痛いくらい伝わりました。

次に、司会者が直立して動かず、そこにハブを離すと、

ハブは温度センサーの舌を出して、人間像をキャッチ、

だけど司会者が動かないので、ハブは攻撃態勢に入らず、

悠々と、半泣き司会者の脇を通過して行ったのです。

私の場合も、これと同じような現象だったんじゃないかな、と。

ハブが人間をキャッチすると、自分より明らかに巨大な動物なので、

戦うと、ヘタすると自分が死ぬかもしれない。

であるなら、まずは避けたい。

だけど、相手が攻撃態勢にあるなら、専守防衛というか正当防衛で

身を守らないといけない。

そういうことなんじゃないかな、と。

私は過去、何度もヘビと至近距離で遭遇していますが、

とぐろを巻かれて攻撃態勢に入ったヘビはいません。いたら困るけどね~。

「東洋のガラパゴス」といわれる山原(やんばる)では、

生きるために必要最小限の生物は殺生しなければなりませんが、

それは恵みとして感謝して、それ以外の殺生は避けるのがルールだと思うのです。


【ブロックを積み上げたオブジェは焼却炉兼香炉です】



このブロックを積み上げたオブジェは、芸術作品ではなくて燃焼炉です。

ここでは燃やすのは、

古新聞と月桃(げっとう、沖縄方言ではサンニン)などの薬草です。

要するに、夕方に大量に出てくる蚊やハエ、蛾などに対する忌避効果を目的にした、

巨大な蚊取り線香、香炉なのです。

本土では桜餅があり、桜の葉に殺菌効果があり、

また芳香と血液さらさら作用があるクマリン成分もあり、

昔から桜の葉が使われていますが、

沖縄では、それが月桃なのです。

沖縄では、旧暦の12月8日(例年新暦の1月下旬から2月上旬頃、今年は1月27日)に、

健康長寿の祈願のための縁起物として「鬼餅(ムーチー)」を食べる風習がありますが、

その「鬼餅(ムーチー)」を、月桃の葉でくるみ、蒸すのですが、

沖縄の厄除けソウルフードなのです。

月桃の効能は、

「抗菌・殺菌・消臭・防虫・健胃 ・血圧降下・血糖値降下・去痰…」

など幅広く、

冷蔵庫内の脱臭剤としてヤシ殻活性炭が登場する前は、

沖縄では月桃の葉を冷蔵庫内の棚に入れていたそうです。

また、タンスの虫除けでは、ナフタリンとか「タンスにゴン」とかいろいろありますが、

沖縄では月桃の葉を入れて防虫していました。

1972年に沖縄が返還される前、米軍基地内の機密書類の棚でも

月桃の葉を入れていたようですから、それなりの効果があるということでしょう。


【沖縄の薬草といえば「月桃(ゲットウ)」、葉を半乾燥させて燃やし防虫効果を期待】



昨夕、ブロックによる簡易焼却炉兼香炉に、古新聞と半乾燥の月桃を入れていたら、

RIN(凛)君が「Wooo…」と警戒態勢に入ったので、

炉の反対側を見ると、子ハブが休憩中だったのです。

蚊やハエ、蛾などの忌避が目的であるなら、なぜ蚊取り線香や電気蚊取り、

エアゾール式殺虫剤など文明の利器を使わないのかというと、

これらは農薬由来製品だからです。

私は有機農法や自然農法主義で、農薬、除草剤、化成肥料は使わない。

食器や洗濯の洗剤も、合成洗剤は使いません。

以前は、蚊取り線香は使ったことがありますが、

農薬由来なので、灰を畑に撒けない。そうなると面倒。

なので、薬草をいぶして煙を出して蚊やハエ、蛾などを追い払うという

縄文時代や弥生時代さながらの生活様式になってしまうのです。

朝日と共に起き、陽が暮れたら寝るという生活が出来れば、

「もう電気もいらんわ!」

と覚悟を決められるのですが、

それは、もうちょっと先のことですね。

この子ハブは、木の枝で、菜園に降ろしてあげました。


【燃やすのは古新聞と月桃(ゲットウ)などの薬草で虫除けを期待、想像以上の効果さ~】



最近は、

「ヘビは気味悪い」

なんて、忌み嫌う人が多いけど、ヘビはいつ頃から嫌われてしまったのかな?

脱皮を繰り返すことから「長寿」「再生力」の象徴、

ネズミなど害獣を食べることから「豊穣」「魔除け」の象徴、

マムシなどの毒で、敵を一撃のもとに倒す「不敵」の象徴…、

それらが崇拝、畏怖(いふ)となり、

縄文時代には、ヘビは信仰の対象になっていたのに、

「古事記」「日本書紀」「 万葉集」など

現存最古の史書・文学が登場した奈良時代には、

ヘビは退治される存在に成り下がっています。

なんでかね~?


【琉球絣(かすり)のデザインは、ハブの模様といわれています】



スサノオの八岐大蛇【ヤマタノオロチ)退治は、

弥生時代か、古墳時代に入って来た渡来人が、

「ヘビ信仰の縄文人の子孫をやっつける」

という説を唱える学者もいますが…。

それでも、縄文時代のヘビ信仰が、

綿々と現在までつながっているのは、

神社の拝殿や神木、各家庭の神棚などに掲げられている「しめ縄」。

それは「ヘビ」で、ヘビの交尾を表し、

神聖・清浄な場所を区切るために張られる結界だというのです。

その起源は、古事記に

「天照大神が須佐之男命(スサノオノミコト)の乱暴を畏(おそ)れ、

天石屋戸に隠れた時、この天石屋戸(あめいはやと)のまえで

天宇受売命(アメノウズメノミコト)らの神々が賑やかな宴を催した。

これを怪しんだ天照大神が覗いたところ、

傍に隠れていた天手力男(アメノタヂカラオ)神がその手をとり

天石屋戸から引き出だした。

そして布刀玉命(フトダマノミコト)が尻久米縄(しりくめなわ)を

その後ろへ張り渡し「ここより内に戻れませぬぞ」と告げた」

と書かれていますが、

その「尻久米縄(しりくめなわ)」とは、

わらの縄を引き渡して,入ることを禁じるしるしとしたもの。

神社の御神木に、わらの縄が巻いてあったりしますが、

それも「尻久米縄(しりくめなわ)」で、

後世の「しめ縄」になっているのです。

また、ヘビがトグトを巻いた形から、円錐形の姿をした山が信仰の対象になったり、

ヘビは古代に「カカ」と呼ばれ、鏡餅(カガミ餅)はヘビのトグロであり、

鏡(カガミ)はヘビの目だというのです。

田を守る「案山子(かかし)」も、ヘビからきている、という説もあるのです。

(関西に多い丸餅はヘビの卵の造型らしい)

また、沖縄では、ヘビの抜け殻が「金運、長寿」として

財布に入れるなどの風習があります。

「ヘビは苦手」

とか

「うわ~、イヤだ、気持ち悪い~」

とか言ってる人も、お正月には実家の神棚や初詣で神社に行って、

ヘビに向かって祈願をしていることになる。

お正月の「しめ縄」や「鏡餅」などの縁起物は、

実は「ヘビモチーフ」ということになるわけさ~ね~。

なので、古代蛇信仰の残る国「日本」は「蛇パン」なんでしょうかね~?

明日から、ヘビを見かけたら二拝二拍手一拝しないと!



前回6月2日のヘビの記事

 (前半)RIN(凛)君が、次々にヘビを発見するんだけど、それがなにか!?


 (後半)RIN(凛)君が、次々にヘビを発見するんだけど、それがなにか!?




6月2日の樹上の子ハブも金ハブだったけど、

6月28日の子ハブの方が体長が短いので、兄弟ではなさそう。

ハブの出産は梅雨前後で、5~8匹は孵化するはずさ。

孵化直後で体長約40cm、成長途中でカラスなどの攻撃に遭うので、

1年後の生存率は3割くらいかな、半数以上は生き残れないはず。

ハブ研究家によると、

「目撃数の5倍が、ニアミス数」

という。

だとすると、今年の目撃数は5回、

ということは、ニアミスが25回もあったことになるさ~ね~。

我が家の庭付近には、ハブを含めてヘビがうようよ。

それだけ、カエルやネズミがいるってことです。

でも、ヘビは基本的に、人をキャッチすると先に逃げていく。

なので、ヘビは多いはずだけど、遭遇は少ない。

仲良くは出来ないけど、共存を目指すしかないさ~。


【近所の方の焚き火後。これだとただの焚き火で虫除け効果が薄いし、延焼の危険度がある】