ハイサイ、RIN(凛)ですニコニコ


【世界最大の草本バナナは、眺めているだけでも飽きません】



人間は、いつしか地球を支配しているように錯覚し、

あたかも地球上の生物の生殺与奪の権を握っているような

傲慢(ごうまん)さを持つようになりましたが、

地球誕生から現在までの46億年の歴史を、

1年365日のカレンダーとして見てみると、

現生人類(新人=ホモ・サピエンス)の誕生は、

大みそかのお昼前のことで、

江戸時代の牢に例えれば、牢名主に挨拶もせず、

我が物顔で振舞う、KY的囚人のような感じでしょうか。


【マッサン種の花は異様に大きい。マッサンはニッカWHISKYではなくて、
  バナナの品種。ポルトガル語の「リンゴ」という意味で、
  りんごのような風味がある美味しいバナナです】



地球カレンダーでは、

生物の誕生は約6億年前なので11月中旬、

古生代、カンブリア紀動物群の出現、

生物が爆発的な多様化を始めるのが11月18日、

約4億年前に魚類の出現、これが11月20日、

植物、節足動物が陸へ上がるのが11月28日、

12月3日に大森林が広がり、両生類から爬虫類が分化、

約3億年前、爬虫類の多様化が12月7日、

中生代12月13日に恐竜時代が始まり、

約2億年前の12月19日に鳥類が出現、

12月24日に地球全体の温暖化が始まり、

約1億年前の恐竜の全盛期は12月25日、

12月26日午前8時17分ごろに

巨大隕石が地球に激突して恐竜が絶滅、他の生物も大量に絶滅、

生き延びた哺乳類の中からリスに似た原始霊長類が登場、

12月27日に哺乳類の繁栄が進み、

12月29日午前6時ごろに類人猿の祖先となる狭鼻猿が登場、

12月31日午前10時40分、

類人猿から分かれた最初の猿人であるトゥーマイ猿人が登場、

午前11時37分、現生人類(新人=ホモ・サピエンス)誕生、

約1万年前に農耕牧畜が始まったのが午後11時58分52秒、

西欧ルネッサンスが午後11時59分56秒、

欧米の産業革命や日本の明治維新が午後11時59分58秒、

20世紀が始まり、終わったのが午後11時59分59秒。


【いつ見ても、雄大で立派なバナナの葉には、見とれてしまうのです】



こうしてみると、地球的規模からすれば、

人類の歴史なんか短命の象徴といわれるカゲロウ以下の、
ピカピカの一年生よりもっと下の産まれたてと同じ。

46億年の歴史を、1年365日として計算すると、

100年は0.69秒。

私たちは地球的規模で見れば、

1秒も生きられない超短命生物でしかないのです。

「地球温暖化が進行して気温が上昇すると、

南極や北極、グリーンランドの氷が解け始めて海面上昇という事態が発生し、

ついには人類の居住地域が水没して住居を失い、

農作物の栽培や家畜の飼育スペースも減り、

巨大な台風や豪雨、日照りなど異常気象も頻発して

農作物の収穫量も大幅に減少してしまい飢饉になり、

さらには疫病も広まり、ついには人類は滅亡する運命をたどる」

という、ノストラダムスが枕を抱えて逃げ出すような

警告をする科学者がいますが、

少なく見積もって近未来であっても、

どうやら私たちが生きている時代ではなさそう。


【クワズイモの葉も大きくて、バナナと同じように雨水を近くに集める役割があります。
 アイヌの神様コロボックルがサトイモの葉を傘代わりにしたのと似ています】



人間から植物をみると、

「たかが植物」

なのですが、

地球の歴史からすると、

地球の劇的な地形形成や気象などの変動を、

その都度進化して生き残ってきた植物は人類の大先輩であって、

植物から人間をみれば

「たかが人間」

でしかないはず。

動ける人間からすると、

「動けない植物なんて…」

と、移動できない植物の不便さに同情しますが、

植物からすると

「動物って、大変だよね…」

と見下しているはず。

動物は、食べ物や繁殖相手を探し、

敵から身を守るために移動する必要があるのだから。

植物は移動できない代わりに、基本的には太陽の光と水、土さえあれば、

多少寒くても、暑くても、乾燥していても生き延びることが出来るし、

地中に根を張って移動できない植物は、タネを風で飛ばしたり、

雨や川、海によってタネが流されるとか、

動物に付着するとか食べられることで、タネを落としてもらうとか、

様々な方法で、栽培分布を広げています。


【傘を巻いたようなバナナの新葉が、天に向かって伸びていくのです】



バナナは、ジャワやマレー半島、フィリピンなど

熱帯アジア原産の巨大な草ですが、

昔は小豆(あずき)状のタネがゴロゴロ入っていたようです。

今でも野生のバナナにはタネが入っています。

私たちが食べるバナナは、実を切った断面に、

小さな黒い斑点みたいな粒がありますよね。

それが昔のタネのなごりなのです。


【バナナの移植をするために掘り出し、移植準備中。地下茎はこれだけで充分OK。】



バナナは突然変異や品種改良の過程で、

今のタネのない生食用のバナナが栽培されるようになりました。

バナナは地面の下に地下茎があり、

新たな子株がタケノコのように次々に地上に出て来て、

それが成長して花が咲き、房(実)をつけるのです。

なので、原種のバナナは、サルや鳥などが実を食べ、

タネを遠くに運んでもらう草本、

品種改良した食用バナナはタネ無しなので、

地下茎を人為的に株分けして、移植して栽培するようになっているのです。




【移植用のバナナの子株、地下茎が少しでも付いていれば植え替えOK】



バナナの葉は、人間の成人がすっぽり隠れるほどの大きさになり、

綺麗な1枚葉が、台風などで強風が吹くと

吹き飛ばされないように葉をバラバラにして、

光合成が出来て、強風を受けても倒されないように身を守っているんですよ。


【強風に耐えて、我慢できなければ葉をバラバラにして身を守る高機能構造】



「子株を地上に出して、やがて開花して房を付け、

房を完熟させたら立ち枯れする」

というバナナの一生の中で、

バナナの葉は、20枚前後と少ない。

そのため、出来るだけ長く葉を付け、しかも大きくして

ティーダカンカンを一杯に浴びて光合成をしたい。

バナナは水分が大好きなので、雨が降っても、

仮茎(偽茎)の先端に、葉軸を経て、

雨水が流れ込むようにもなっているのです。


【雨が降ると、葉軸を経由して、仮茎に雨水が流れ込む高度な仕組み】



また、ふつうの植物は葉が枯れると、たいした役割にはなりませんが、

バナナは枯れた葉は、落とさずに、しおれたままにしておいて、

雨が降れば保水の役割をします。

無知な私が思いもつかない驚異的な機能が、まだまだ有るに違いない…。

う~ん、たかがバナナ、されどバナナ…。

バナナを眺めているだけでも、バナナは実に奥が深く、侮れません。


【収穫後のバナナは、葉をお皿に利用できます。ハサミで簡単に切れますよ。
 これはガーリックチャーハン。ちょっと画像が暗いね。
 食べ終わったらバナナのお皿は畑に投げ捨てて、土に還します】



約1万年前、人類は小麦と豆、家畜を組み合わせることによって、

その後1万年もの長い時代に耐え得る、

農業というシステムをつくり出し、 私たちはその恩恵に預かっています。

人間はおごり高ぶってはいけない。

カエルとか毛虫とか害虫などが、

何かのバランスがくずれて大発生すると、沙汰されるのが自然界の掟。

地上で大増殖中の人間が、沙汰されなければいいけどね~。


【RIN(凛)君は、安全な自家製沖縄産バナナを食べますが、芋と間違えてるのかな?】