モヤシのように、
種を持ち上げてヒョロヒョロと頼りなく出ているのが、
コーヒーが発芽したところなのです。
4月3日に種植えしたコーヒーが、昨日発芽していました。
晩種から発芽までは平均約3ヶ月ですから、ずいぶん早いです。
文献は、中南米の大生産地を参考にして書かれていますから、
「40~60日で発芽し、その後20~30日で双葉が出る」
と書いてあるのですが、それは
・ 栽培地域
・ 播種時期
・ 土壌
・ pH(ペーハー)濃度
・ 品種
・ 水分
・ 日照
などの栽培環境によっても違いますし、
沖縄でも播種時期によって大きな差が出ます。
栽培実績をデータ化・統計化してゆくことが必要ですが、
多くの場合“永年の勘”に頼っているのが現状です。
頭に付けている種の殻は、
やがて自然に落下し、双葉になってゆきます。
双葉になると、
直根は地上部分と同じくらい伸びていて、
横からは毛根も出ています。
荒っぽい事例ですが、
この段階では、細い幹を持ち上げると、
途中で切れることなく一気に地面から抜き取ることが出来ます。
見た目は貧弱でも、コーヒーも果樹ですから、
双葉にさえなれば想像以上に強いです。
コーヒーの根は、
直根部分がとても重要で、これを傷付けるともうダメです。
発芽床の深さは約4cmですから、
双葉の段階で根は約3cmになっていますので、
根が長すぎてグルグルと発芽床の中を回らないうちに、
黒いビニール製のポットに移植して成育させます。
発芽床の土で、黒いのは炭、白いのはコーラルです。
コーラルは、カルシウム分とミネラル成分が主体ですから、
水やりや雨でこれらが微量に溶解しますので、
私は多用しています。
発芽したコーヒーの木から、赤い実が収穫できるのは、
早くて3年後のことなのです。