初めてシェフにフランス料理を食べに連れて行って貰った時に、前菜からデザートまで、選ぶコースなのに、メインのヒレステーキしか選ばず、サービスの方を困らせた。
さらに、お飲物は?と聞かれ、お冷をお願いします、と答え、高級フレンチで一皿と水で終了しようとした。
人生初のレストランだったから、訳が分からなかった…
その時に、シェフから色々教えて頂いた。
そして、シェフオススメの白ワインを飲んだ時に、全身に衝撃が走った。僕がワインに魅了された瞬間である。
目を丸くしている僕を見て、シェフは笑っていた。
その白ワインは、
『ムルソー』
澄海のオープンの時に、真っ先に仕入れたけど、今だに売れてない…多分、売る気がないのかもしれない、守り神なような存在です。
で、今回仕入れたムルソーはヴィンテージワインです。
しかも、1959年、実に53年物‼
はっきり言って、奇跡的な出会い(^-^)/
写真を見ると、あれ?少し減っている、まだ抜栓してないのに、確かに減っている…
53年もの時間を費やし、ほんの少しずつ蒸発したんです。
これをフランスでは、
『天使の分け前』って言います。
余りにも美味しいワインだから、夜中にそっと蔵に忍び込み、ワインをちょっとだけ飲むんです。
だから、ちょっとずつ減るんです。
僕が天使なら、半分くらいは飲むな(ToT)/~~~
今回この53年前のムルソーを澄海のお客様にちょっとずつ楽しんで頂こうと思っています。
夜中にそっと忍び込んで、ワインを飲む天使の気分を体験しましょう(^-^)/
開けた時、天使の羽がコルクについてるかも…
