「ネバー・ゴーイン・バック」「レッド・ロケット」@早稲田松竹 | 額縁の外側

「ネバー・ゴーイン・バック」「レッド・ロケット」@早稲田松竹


さて今日は〜指差し

名画座 早稲田松竹 に行ってきました拍手




ロードショーの終わった名作を厳選して2本立て上映している映画館です映画

なんと2本で1300円爆笑

今年の3月
おさんぽ中にたまたま存在を知って
来てみたいなぁ
と思いつつ時が経っていたのですが
つい先日読んだ小説にも登場していてビックリマーク

俄然行きたくなって上映スケジュールをチェックしていたのです流れ星


まず映画感想

【ネバー・ゴーイン・バック】
貧困層に生まれ育つ少女たちが
陽気にときにおバカに強く生きていく様を描いた映画

まず主演の女の子二人がめちゃイイびっくりマーク

少女期の艶めかしさのないスラリと長い手足
見てすぐズキュンラブ

下品で下ネタ連発してときに犯罪けしかけたりドラッグやったりして
ヤバいヤツが来ても怯んだりしないで果敢に立ち向かって

誕生日に海で過ごすことを夢見てるんですよね

ビーチで寝そべったり何か食べたりね

見る人から見ればささやかな願いかもしれないけど
彼女たちにとっては喉から手が出るほど欲しいものなんです
ほんの数日間でも海に行って楽しむっていうことが

社会的には、貧困がゆえ「犯罪者予備軍」みたいに見られたり
もしくは「かわいそう」なんて思われたりする生活者なんだけど
本人たちは底抜けに明るくってずるくてたくましくって

すごく感動したのは
そんな彼女たちをウェイトレスとして雇っているレストランの店長とのシーンです

誤ってヤバいドラッグ食べてしまって
そのままお店行ったら
それまでは彼女たちの問題行動を許してきた店長も
「このままお前たちを雇っていると俺がクビになる」(お店を統括している本部の雇われ店長なんです)
って言って彼女たちにクビを言い渡すんです

本当はクビを切りたくなかった
お前たちの底抜けの明るさが俺の救いだった
って言ったあと

そして
「1つ忠告があるーー俺のようにはなるな。人生を楽しめ」って

泣いた泣くうさぎ

この映画は最初から最後まで気持ち良く見れました



【レッド・ロケット】
ポルノ俳優だった男が人生のリスタートを切ろうと別れた妻の元にころがりこむところから始まります
(すでにそれが人生のリスタートだろうか?感ありますが汗うさぎ

この男は本当にロクでもないヤツで
それでもコミカルな演出とあいまって
「憎めないクズ」
「愛すべきクズ」
として表現しようとしているのかなぁはてなマーク
って感じで途中までは見ていましたが
終盤になって
もう「クズ」なんて言葉では足りない
本当に悪質な人間として描かれるんです

一糸まとわぬ真の全裸
ナニだってモザイクなしでしっかりぶらつかせながら全力疾走するシーンがあって
笑っちゃったけど
もうそんなコミカル演出には騙されへんで
みたいな

本当にこいつには天誅が下ってほしい
けど、ラストどっちに転ぶだろう?

って、食い入るように見ていました

が!
なんとどっちにも転ばず
「これで!?」
ってシーンで終わってしまったのですよね

なんか、、
男は元から躁鬱気質だったり
パラノイア系だから
なんなら彼が惚れ込んだ女も彼の想像の産物だったんじゃね?
って思うくらい

その女性の家っていうのもやたらファンシーで
アメリカになら建ってそう
日本の建築法なら建てられない
雨風地震ですぐつぶれそうなおもちゃの家みたいな感じなのですよ

ラストシーンでその家と女性が出てきましたが
なんだか狐につままれたように終わってしまったんですよね

だからパラノイアな男が苦しい現実から逃れるために生み出した脳内キャラだったのさ
ってことなのか??

と。

かなりこじつけ感ある自己解釈ですけど

男には絶対的に不幸になってほしかったけど
結局「その先」は観る側にゆだねられたのか、、よく分かんなかったや

この映画、ストーリーも起伏があって楽しめたけど(ラストのもやっとするの以外)
風景がめちゃめちゃぐっときました

テキサス州が舞台で乾いた風に常に砂が渦巻いているみたいな

砂の粒子が見えるわけじゃないけど
空も含めて景色にちょっと砂埃の紗がかかってるみたいなね

「色の空気感」がめちゃ映画と合ってる

そして何もかもアメリカンサイズでデカいんですよね
建築物が大造りっていうか

そして延々続く製油工場
並ぶ石油コンビナートや金属的な煙突とかの建造物

車に乗っているシーンは人間より車窓を流れる風景の方に目がいっちゃった

どこまでも工場が終わらないの

デカいなぁ

近くに海があるんだけど
岸壁に寄せ続ける波も印象的

寄せては返す波じゃなく
寄せて寄せて寄せてって感じ

あの風景は映画館で観て良かったですね



全席指定席だけど
受付で現金を払い
紙の座席表に赤字で☓の描かれていない場所を選んで伝えると
係の人が座席表に☓を描くとともに
上の入場券に座席番号書いてくれるシステム

アナログがたまらないです爆笑




映画って1本観ると芋づる式にはてなマーク
観たいの増えますよね

この間行ったアップリンク吉祥寺でも当館で今後の上映予定〜として予告編が出てきた中で
これは観に来る!
ってのがあるし

今日の早稲田松竹でも
一番上に載せてるチラシに今後の上映予定書いてあって
その中から
これは来たい!
ってのあるし

行ってないと情報も入って来ないから
「行きたい」もないけど
1回行って情報に触れると
「あれも観たいこれも観たい」状態になっちゃいます爆笑