少し古い資料だが大手旅行会社のシンクタンクが数年前に実施したアンケートで「旅って何」という問いに対し、一番多かった答えは「癒し」だった。「美味しいものを食べる」と「日常からの脱出」があとに続く。そうか人は癒しを求めて旅に出るのか、と妙に感心したものだった。しかしいったい何に癒されるのだろうか。肝心なことはそのアンケート報告書には書かれていなかった。美しい景色、人との触れ合い、温泉、宗教的なもの、昔懐かしい情景・・・いろいろなことが考えられるが、癒しを旅の中に求めることが出来る、ということが優れて現代的な事象なのだと思う。何故かと言えば古代以来つい半世紀ほど前までは旅に苦痛はつきものだったから。その憂いを有間皇子が嘆いた歌 「家にあれば笥に盛る飯を草枕旅にしあれば椎の葉に盛る」はあまりにも有名だ。現代は交通機関も宿泊施設も充分に整えられ、苦痛など感じられる場面は少なくなった。いわばこの環境の変化がインフラとなって「癒し旅」が成り立つようになったのだ。



旅に出よう、、、好奇心をリュックに詰めて、、、サンビクトリーのサイトはこちら?