9/16(土)~17(日) 天気:晴れ時々曇り
9/16
午前2時に出発。連休初日と言うこともあり、道路が結構混んでいる。途中でご飯を買って、高速に乗ってからはスムーズだった。夜中に出発するパターンが初めてだったので、相当眠い。
須玉ICを降りてから芦安までの道のりがわからず、料金所のおじさんに聞くものの、まだ午前4時半くらいのためイマイチ回りの景色がわからず立ち往生。道路沿いの標識がほとんどないというところが怖い・・・南アルプスは、あまり人を呼ぼうという気構えがないらしい。結局かなり行ってから看板を見つけて引き返し、芦安温泉郷までたどり着いた。
仙丈ケ岳に上る基地となっているこの温泉郷車を止めて、そこからバスを乗り継いで登山口に行かないといけない。市営駐車場があると聞いていたのだが、芦安温泉郷から広沢峠に向かうための道路にゲートが設置されており、その守衛さんによるとバスの発着場になっている駐車場は既に満杯とのこと。結局夜叉神峠の方もいっぱいとのことで、下山時に泊まる予約をしていたペンションの駐車場にとめさせてもらうことになった。
7:20のバスまで時間があるので車で仮眠。そして広河原行きバスが2台きたのだが、すべて満席、立っている人で通路もあふれているらしく、乗せてもらえない。3台めが最後だったので無理やり乗せてもらう。広河原は仙丈ケ岳、北岳の中継場、登山口になっているので、そこへ向かうバスも本当に混む。乗り合いタクシーや、普通のタクシーは通行を許されているので、下ってくる車とすれ違うのも一苦労。ただ、車窓から見える景色がどんどん南アルプスの山々を写していくようになると、ちょっとうれしくなってきた。
広河原へは45分くらいかかっただろうか。立っていたのに少し車酔い。寝不足だからだろう。広河原のバスセンターも混んでいて、バスのチケットを買って発着場所に行ってみると、かなりの人が待っている。甲斐駒に登って、今日は北岳という兵もいそうだった。小型バスに揺られて30分弱で広沢峠に到着。準備体操をした後、大平山荘を目指して歩き始めた。
天気がものすごくよい。なだらかな山道を下ってからさらに登っていくと、少しずつ急登がはじまる。晴れているけれど、木立がさえぎってくれているので、ひんやりして歩きやすい。登りやすい3000m級ということで、旅行会社主催の団体、いかにも山屋というような人の群れに追い抜かされる。というのも、かなりのんびり登っているからなんだが・・・
滝を横目に、見晴らしのいい場所にたどり着くと、そこからは岩場と湧き水の流れを左に見ながらの登りが始まる。さえぎるものがない分暑いのだが、水が流れるせせらぎの音で少し気分的に涼しいかも。しかしながら、延々と続く岩まじりの登山道は結構つらい。登っても登っても終わらないなーと少し嫌気が・・・同行者はするすると登っていくので、追いつくのが大変。
途中でシャリ補給を行いながらゆっくりゆっくり登る。そして、馬の背ヒュッテに到着した。
宿泊手続きをしたところ、さすがに天気がよいのと連休初日と言うことで、予約をした時の3倍くらい人が入るらしく、布団一つに二人とのこと。廊下に寝ないでいいだけ、まだましか。ま、仕方ないねーと言うところ。時間が早かったので1階の部屋を割り当てられた。中はとても綺麗。最近の山小屋は、本当に綺麗だ。
おなかすいたので、コンロをだし、残りのご飯とスープを作って飲むと少し元気が出た。たかが3時間半くらいしか登っていないし、さらにかなり休憩しながら登っているのに、このつらさっていったい・・・やっぱり睡眠不足は大敵らしい。金曜日は残業で帰ってきたのが夜8時半、その後準備して寝たのが10時半過ぎ、そして午前1時半には起きたので、ほとんど寝てないのだ。ま、運転していない分、楽って言ってしまえばそれまでなんだけど。
ご飯食べて一休みしてから、ヒュッテの人に聞いた馬の背まで出ることにした。天気もまだ悪くないし、ガスってもいなさそうなので、明日仙丈ケ岳へ向かう道を登って、分岐を右に。そこからは狭い稜線の道を登っていく。道は整備されているので、木の根っこに引っかからなければ上りやすい。10分ほど行くと、いきなり視界が開けて、360度のパノラマが広がった。唐松の時にも体験した四方八方が山という風景。しかも晴れているのでよく見える。あまりの景色に、しばらく二人で呆けていた。
馬の背まではもう少しかかるようだったが、ボーっとしているうちにガスが出てきて山があっという間にかすんできてしまったので、そのままヒュッテまで戻ることにした。
戻ってもまだ3時。夕飯が4時半からなので、まだ時間がある。布団の寝る場所だけ確保しようと思い、部屋に行ったところ既にもうあらかた占領されている。うーん、すごい。
夕食はカツカレーで、昔なつかしの粉っぽいカレー。食事の晩ごとに先着数名におかわりが許されるシステムが面白い。毎日同じメニューなので、慣れている人は外で自炊している。自炊もいいのだが、寒いのが難点。温度は一桁に落ちるので、いくら調理しても片っ端から冷めていくし、ずっと外にいるのはつらい。それに、荷物を背負いたくない人も、はなからヒュッテのご飯を当てにしている人も多い。
ご飯を食べ終わってから消灯まで間があるので、地図を見ながら来年の話をする。北岳か八ヶ岳に行きたいと主張する同行者に、難色を示しながら四方山話をする。部屋は既に満杯で、後から到着した人が入り口で右往左往している。そのうち、布団の使用方法で奥の人たちがもめだした。混んでいるので、頭を互い違いに寝るのがエチケットなのだが、どうもその順番について言い争いをしている。しまいにはヒュッテの人を呼んできて仲裁に入ってもらっていた。基本的には手続きをした順にどの布団を使うかが決まるのだが、勝手知ったる人や慣れている人は自分で好きな場所をとってしまうので、こういうことが起こるみたいだ。その日はそこで消灯になった。
9/17
朝は4時半起床。まだ外は暗い。今日の朝、昼兼用お弁当は昨日の夕飯の際に配られていて、食堂でそれを食べている人がいっぱいいる。インスタント味噌汁はその場でお湯をくれるので、とりあえず体を温めるためにそれだけ飲んだが、とりあえず暖かい物を体に取り込むと目が覚めるし、気持ちもちょっと前向きになる。
荷物をまとめ、5時半に出発。昨日登っていった道をまたたどり、昨日は右に行った分岐を左に向かい、さらに登りはじめる。少し歩き続けると、仙丈ケ岳の姿が近づいてくるのがわかった。登山道はちょうど馬の背ヒュッテを越えた辺りから稜線に代わる。この稜線は左側が仙丈カール、右側がまた山と景色がいい。しかも、天気は悪くない。しかしながら、仙丈小屋の屋根が遠く上方に見えるのだが、あそこまではかなりありそうだなーというのが正直なところ。ただし、それは後ほど安堵に変わるのである。
爺が岳近辺を思わせるような稜線をずんずん登る。空気が薄くなってきたーと思い、呼吸を意識する。もともと喘息持ちなので、一度発作を起こしてしまうと立ち往生するのだ。
もうすぐ小屋につくと言う手前で、水場を発見。のどが渇いていたので、とりあえず飲んでみると・・・これがうまい!!!甘くて、癖のないいい水だ。ペットボトルに詰めた馬の背ヒュッテの水を捨てて入れ替える。
そして、仙丈小屋に到着。
小屋に泊まっていた人がそろそろ仙丈ケ岳の頂上を目指して出発している姿が中腹に見える。またあそこを登っていくのだと思うと、ちょっとシャリバテだったのでウィダーインゼリーを一パック空ける。これで少し持つかな?
10分くらい休憩して、さらに上り始めたのだが・・・なんと貧血。目の前に星が飛んでいる。ゆっくりゆっくり登っていても、なんとなく目の前がぐらぐらする。うーん。後で連れから言われたのだが、相当ばてていたらしくて、声かけても返事もしてなかったらしい(笑)
頂上も近そうに見えて、まだあれは稜線の頂上だって言う形のものばかり。あーん、やっぱり私に3000mは無理なのだよ、とぶつぶつつぶやきながら登る。同行者から、「もうすぐつく、あれだよ」と指差された先は後少しに見えた。
とりあえず先を水に足元を見ながら登っていくと、いきなり岩場にぶち当たる。見上げるとそこが頂上らしかった。最後の力を振り絞って、登ると360度のパノラマが広がっていた。
天気がものすごくいいため、富士山、北岳の二重奏が見える。さすがに富士山はかすんでたけど・・・後は甲斐駒、鳳凰三山の山並みがきれいだ。同行者は、しきりに写真を撮って、感動したーだの叫んでいる。私も3000mは初めてなのだが、空気の薄さに閉口する。しかも、あまりの寒さに耐え切れず、コンロを出してコーヒーを沸かす。本当は魔法瓶を持ってきた方がいいのだろうな。持ってきたお弁当を食べて、コーヒーを飲んだらまた元気になった。ほんとにご飯ないと死んじゃう人間なのだ、私は。
これからは下るだけだ。
30分ほど休憩してから小仙丈ケ岳に向けて下り始める。さすがにもう空気に慣れたのか、いやご飯食べたからなんだけど体が軽い。すいすい降りていけるので気分がいい。40分くらいで小仙丈ケ岳に到着。また休憩して、景色を眺めてまた下り始める。ここからが結構大変だった。
道が狭い上に、かなりの急な登山道。私たちが登ってきたのと反対のコースから登ってきた人たちがだんだんと到着し始めて、すれ違いが多くなるのだが、この道、半端な急坂ではない。道が削れて土が露出して滑りやすくなっているし、角度も相当なものだ。距離が短いならまだしも、多分1時間以上はかかる。馬の背のほうから登ってきてよかったーとしみじみしていたのだが、下りだって大変である。見晴らしのいいところを小仙丈ケ岳を振り返りながら下っていく。どんどん小さくなっていく頂上を見ると、あーあ、せっかく登ったのに、と思ってしまうところが怠け者だ。
結局小休憩も含みつつ、11時前には広沢峠に到着。ゆっくり歩いて6時間ですよーとヒュッテの人には言われたけど、そんなにゆっくり歩いていないのに5時間半かかってる私っていったい・・・
11時過ぎの広河原行きのバスに揺られて、仙丈ケ岳を後にした。結局1時くらいには芦安に戻れて、そのままペンションへなだれ込み、お風呂を借りて一汗流した次第。
教訓:3000mは伊達じゃない!!私は多分、富士山は登れない。。。