2023年の4月3日~6日と、長崎四国八十八ヶ所めぐりへ参加させていただきました。長崎圏の写し巡礼も調査したいなと思って、とはいえ本格的にはサーベイせずに、ふとみかけたものを写真にとったりしていたのですが、今回はめぐりがあるというので参加してみました。
いつも孤独な調査で石仏をめぐっているので、集団でのおへんろは久しぶりです。ちゃんと毎日ご住職や先達さんがいて、般若心経から御詠歌、真言を唱えながらめぐるというのは、なかなか久しぶりで新鮮でした。ああ、声を出すって大切だなと。お接待も各所でいただきまして、ああ、ありがたいなと。この縁でまた来年出会いたいなとも。
また、巡礼ってそういえば信仰であったなとあらためて再認識をしました。4日間で八十八ヶ所をめぐるわけですが、けっこう毎日3万歩近く歩いたことになり、ところどころバスやタクシーも使ったりしましたけど、良い体感でした。また、個人の家内にある札所もあって、なかなか興味深かったです。
長崎という地をまた別のネットワークから体感することができて、見方がまたかわってきています。ご住職とお話させていただくなかで、神道、仏教、キリスト教といったものがからみあってきた歴史や、またその外部イメージなども。
そして、数カ所のミニチュア巡礼地たちも出会うことができました。長崎県下の巡礼一覧を研究されている人もいないようなので、リスト化もしていこうと考えています。五島や島四国もたくさんあるようですし、滋賀よりは多い印象があります。茂木八十八ヶ所が有名らしいですが、これまた秋から歩行会があるようなので、行ってみたいなとも。諫江八十八ヶ所はちょっと範囲が広くて、歩けるのか?という感じです。やはり、広く大きな範囲をもつものはそれなりに有名のようですが、ミニチュアは著名ではないので、なかなか知る人ぞ知る感じです。
そして、縁をいただき、昭和期の巡拝図をscanし印刷工程にのせて寄贈させていただきました。巡礼研究者としては、たいへんにありがたいです。この長崎四国八十八ヶ所も、開創年や札所移動など、まだまだ経緯がわからないところがあります。調べようとは思いますが、これまたはまっていくと際限ないなあと。
そして、念願の全国写し巡礼地データベースプロジェクトもとりかかることになりそうです。