【アトランティスの最期】②
肉体を持って生まれたいという、ルシファーの望みを実現させるために、彼女は助けられたのでした。
そんな目的のためにこの世に生かされていることは、アデレード姫には耐えがたいことでした。
彼女は、見張りのすきを狙って身を投げる決心をしました。
そのチャンスは、ほどなくやってきました。
「今だ」と、海に向かって身を投げるアデレード姫でした。
またしても、それを見ていたのは評議会議長です。
彼は、素早く大きな黒い鷲に姿を変えて、急降下でアデレード姫をつかまえようとします。
すると、突然、あたりに白い霧が立ちこめてきました。
まるで視界をさえぎろうとするかのようです。
あきらめない者たちも、ほとんど死んでしまいましたが、神官で、霊的能力がすぐれている者がひとり、やはり反重力を利用して生き延びていました。
彼が瞬時に姿を変えて白い霧になり、黒い鷲を包み込むようにしていたのです。
もがく鷲をしっかりつかまえて、そのまま落下するのでした。
彼も力を使い果たし、評議会議長とともに、地上生命を終えることになりました。
アデレード姫も、地上を去ることになったのは言うまでもありません。
間もなく、アトランティス大陸も海中に没することになりました。
バミューダ海域の海底には、砕けた巨大クリスタルが沈んでいます。
そのクリスタルは、海中に没して一万年近く経っても、いまだに影響力を発揮しています。
「バミューダトライアングル」と呼ばれ、航海する船や、上空を飛行する旅客機が突然姿を消したりするのは、海底のクリスタルにより、その領域の時間と空間がゆがめられているせいなのです。
<マイトレーヤー>




