こんにちは、山中竜司です。
「努力は裏切らない」とよく言うけれど、現実には“努力の仕方”を間違えると、平気で裏切ってくる。
とくに社会人になって数年が経つと、そんな感覚を抱く人は少なくないのではないでしょうか。
仕事にも慣れて、がむしゃらに走ってきた数年間。
評価されることも増えたけれど、どこか満たされない。
頑張っているのに成果が出ない、報われない──。
それは、努力の「方向」がズレているサインかもしれません。
1. “がんばりすぎる人”ほど、キャリアを止めてしまう
がんばりすぎる人の多くは、「手を抜くこと=悪いこと」と考えています。
どんな仕事も全力で取り組み、夜遅くまで残業してでも完璧に仕上げようとする。
一見、誠実で素晴らしい姿勢に思えますが、実はそれが“キャリアの遠回り”を生む最大の要因になります。
なぜなら、「がんばりすぎ」は“視野の狭さ”を生むから。
目の前の仕事を完璧にこなすことに意識が集中し、
本来見えていたはずの「成長のチャンス」や「次のキャリアの方向性」に気づけなくなるのです。
努力を続けているのに、なぜか停滞感を覚える人。
それは、がんばる“量”ではなく、“目的”を見失っている状態です。
2. 成果を出す人は「がんばらない部分」を決めている
「キャリアを前進させる人」と「努力のわりに結果が出ない人」の決定的な違い。
それは、“どこで力を抜くか”を決めているかどうかです。
すべてに全力を注ぐのではなく、
「ここは最低限」「ここは伸ばすべき」と、自分のリソースを冷静に配分する。
これこそが、長期的にキャリアを積み上げていく上での“戦略的な努力”です。
たとえば、仕事のスピードを上げるためにあえて80点で仕上げる日をつくる。
残った時間で、自分の市場価値を高める勉強や人脈づくりにあてる。
短期的な完璧より、長期的な積み上げ。
がんばることを「目的」ではなく、「手段」として使える人こそ、最終的にキャリアで成果を出します。
3. キャリアを“伸ばす努力”は、自分を俯瞰することから
がんばりすぎる人に欠けているのは、「俯瞰力」です。
つまり、“自分を外から見る目”。
「何のためにこの努力をしているのか?」
「その努力は、理想のキャリアにつながっているのか?」
この問いを日々の中で自問できる人は、遠回りしません。
反対に、目の前のタスクに没頭しすぎて全体像を見失う人は、努力が自己満足で終わることが多いのです。
本当に成長している人ほど、
「今の努力が、未来の自分を助ける努力か」を常に確認しています。
それができる人だけが、努力の“回収”ができる。
4. 「がんばりすぎない勇気」がキャリアを変える
がんばりすぎる人が遠回りしてしまうのは、
結局のところ“力の抜き方”を知らないから。
ですが、がんばらないことは「怠ける」ことではありません。
限られた時間とエネルギーを、“成果につながる方向”に集中させることです。
キャリアを伸ばすとは、「自分の努力の使い道を選べるようになること」。
つまり、“がんばり方の最適化”です。
誰よりもがんばってきたあなたへ。
次に必要なのは、“がんばらない勇気”かもしれません。
まとめ
がんばりすぎる人ほど、「結果が出ない自分」を責めがちです。
でも本当に見直すべきは、“自分の努力”ではなく“努力の方向”。
努力を、積み上げ型から選択型へ。
がむしゃらな頑張りから、戦略的な頑張りへ。
キャリアとは、努力の総量ではなく、
「どこに、どんな意図で力を注いだか」で決まるのです。
