日曜日に行われる志望校別特別授業。
当時はそれを日特と言い、息子の成績で資格を受けた『麻布日特』。
当時麻布は、とても、特徴のある入試問題が多く、特に、書くことに力を入れる教育をするため、入試問題も書く=記述問題ばかりの学校だった。なので、対策が必至。
幸い、息子は国語が一番得意で、その点も麻布向きと言われた。
お昼用のお弁当を持参して、麻布日特へ。
当然、麻布入試を仮定しての試験も実践。
ここで、息子は現実を目の当たりにすることになる。「難しすぎて解けない」そればかり言って帰宅。「みんな、スゴイ奴らばっかり」。
夏休み〜天王山。
毎年行った家族旅行にも行かず、連日連夜、日能研。
朝から晩まで。
午前中、復習、予習。午後から9時くらいまで授業。
土日は確認試験。
苦手な算数が、足を引っ張る。
校長、山崎さんと面談。
「基本に立ち返りましょう」
「麻布の問題が解けなくても大丈夫」
目からウロコ。
その日から基本、ぶれずに基本問題を徹底的にやっつける。
合格率の出る模試、麻布の判定はなかなかきわどい秋口。
冬休み〜追い込み。
過去問、麻布の過去問8年分。
6割とれれば合格という入試、常に過去問では6割キープ。
『問題がオレに合ってる』
この当時よーく聴いたSMAPの曲、「この瞬間、きっと夢じゃない」
わたしたち親子にチカラをくれた楽曲。
2009.2.1
入試本番。
1月に千葉県の御三家のふたつ、市川学園、東邦の合格を得ていた。
最難関の渋谷幕張のみ、不合格。引きずっていないか心配だった。
朝、広尾駅まで焼く1時間半。
電車内での他愛のない会話。
参考書はあえてなにも見ない。
いまさらだから。
楽しく、会話。
有栖川公園の脇を通り、学校に到着。
沢山の塾のスタッフの応援。
緊張が走る私。
入試の教室へ息子は向かう〜親は講堂にて待機。終了は夕方。
試験中、私は、日本橋のタカシマヤへ行った。
キレイなものを見て、気持ちを清らかにしたかった。
午後3時前後、試験終了〜
心配しながら待っていた私をよそに、息子はピースサインをして歩いてきた。
「楽しかったよ!」
なんて子なんだろ。
もしかして、受かった!と感じた。
2.2 渋谷幕張の二次試験。リベンジできるのか。1次より難しい。
2.3 麻布の発表日&早稲田中入試。
でも、開成、麻布を受験した子達が沢山受けるからこれも超難関。早稲田は試験中、受験生の親は、リーガロイヤルホテルにて無料でケーキ、コーヒーがいただける。すごいサービス。でも、ひとりになりたくて、ひとつ食べた後、近くのドトールコーヒーへ。
コーヒー飲みながら聴いたSMAP。
午前中でおしまい。
「だめだあ」〜。
そうか、だめだったのね?
早稲田駅前の牛丼屋でお昼を食べ、麻布の3時からの発表へ。
ドキドキ、
その前に夫がみに行ってくれた渋谷幕張の発表。『合格』。
2時過ぎに看板を先生方が持って来られ、掲示板へ。走った、中庭へ。702番!『合格』❣
我が子とは思えなかった、夫へ電話した。
「麻布に合格を、いただきました…」
泣いてしまい、息子と抱き合った。
日能研に電話した。
その日の夜は、何を食べたか、どうやってお祝いしたか、は、忘れてしまった。
会社から、夫が来た。
一緒に帰宅し、我が家では、次男と私の母が待っていた。
広尾駅近くのワインショップ「ENOTECA」でワインを買って、日能研に持っていった。
深夜、寝る前の息子は、私達に、「いろいろありがとうございました」と言った。
我が子とはとても思えなかった。
優秀、三年間の集大成、良かった、息子がつかんだ栄光、麻布での楽しい6年間の始まり。
母と息子の中学受験記。
春から次男も4年生だ。