長男が5年生くらいの時、夜中に突然目が覚めた。その時、夫は、出張中。
ぱっと目が覚め、息苦しさを認識。
隣の部屋に寝る息子たちの部屋に這って行った。子供の長男を起こし、『すごいフラフラするんだけど』と言った。まだまだ子供なのに、長男は機転の効く子で、すぐに、私の実母に電話、明方だったけど、母が歩いて駆けつけてくれた。この時は確か救急車は呼ばなかった。
だが、これを引き金に、こんなことがしばし起きるように。
目が覚めると、頭がぐるぐる、目眩。
人混み、例えば長いレジの列に並んだりすると、めまい、冷や汗、高い所、閉所に行くと、頭が締め付けられる感覚、フワフワ感、
急に息苦しくなったり、片手が軽く痺れたり……
で、一度、ろれつがまわらなくなり、救急搬送、CT撮って「異常なし」。
いつも診断は「パニック障害」。安定剤もらって、帰宅。
この頃から、外出がこわくなるが、安定剤を常備して、なんとか凌ぐ。
度々発作(いわゆる過換気)が起こり、神経内科に通院。くすりの常用と定期的な通院、降圧剤飲みながら、時々CT。でも、診断は「パニック障害」。
思えば、ろれつがまわらなくなったり、手が痺れたり……
これらすべて、もやもや病の症状だったのね。
だから、あの日、脳梗塞で倒れて良かったんだね。何年か前に病院でCTを撮ってもらった時に、「年齢の割に、小さな脳梗塞が多いですね」と言われたが、そのままにしておいた。
そりゃあ、もやもや病なんだから、ひとより、脳梗塞あるわけで。
もやもや病の診断で全てが繋がった。
私は「パニック障害」なんかではなく、もやもや病だった。
あの数年間の安定剤常用は、なんだったんだろう。
でも、あの日倒れなければ、あのままいたのかも、片麻痺にはならなくても、何も知らずに梗塞を繰り返していたかも。どちらが良かったかは誰にもわからない。
私にもわからない。