以前から何度か書いてきたように、私は今年の高木監督の基本方針は「ゲーム支配」、つまりはパス回しリサイクルによるボールキープだと考えています。
それは一見攻撃的なイメージですが、むしろ「ボールを持っている限りは失点しない」という守備的な考えに基づいての戦術だと認識しています。
時に攻撃スピードを削いでまでもキープを優先しているように見える(例えばカウンター出来そうな時でも無理をしない)のも、「支配する」ということを第一に考えているからでしょう。
要するに、キープ右矢印守備の安定右矢印試合の安定、という感じですかね。
そして、そのような安定志向となった際に大事なのは、直接的なボール捌きに関係する「体のキープ力」だけではありません。


「心のキープ力」も必要だと思います。


一つの出来事にいつまでも引きずられているようではダメNGです。
一つの失点で途端にバタバタするようでもダメNGです。
ゲームを支配する為には、精神面でも相手を上回る「キープ力」を発揮しなければならないと考えます。


そしてその2つの「キープ力」において、最も特徴のある選手がレアンドロです。
彼の「体のキープ力」はヴェルディ№1キラキラで、J2全体でも有数の存在であると思います。
しかし、こと「心のキープ力」に関しては、彼ほど安定から程遠い選手もいませんえー

(まぁ他の選手もバッチリ安定しているかというと微妙ではありますけれど)
先日の岡山戦でも、精神的な脆さが露呈してしまいました。
敗因の全てを一人の選手に負わせるのは間違いだとは思いますし、そんな風に思う自分自身「まだまだ心のキープ力が足りないな汗」なんて思いもしますが、少なくともイエローカード後のレアンドロの態度が潮目台風を変えてしまったのは確かで、高木ヴェルディにおいて異端の存在であることは間違いありません。


そのレアンドロが、次節から2試合出場停止となりました。
当該2試合が終わるとちょうど第3クールに入ることもあり、これは今年度最大のターニングポイント注意となりそうです。
明らかな諸刃の剣でありながら、圧倒的な「体のキープ力」を持つが故に、監督としては(例え不安定になると分かっていても)どうしても使いたくなる存在だったレアンドロ。
そんな彼を使いたくても使えない状況になったことは、「体のキープ力」を失ったピンチダウンであると同時に、「心のキープ力」を形成するチャンスアップでもあると考えます。


例えば、「心のキープ力」が優れることで、安定したゲーム運びを作り出せた場合。
そうなったら、いくらレアンドロと言えども席はなくなるかも知れません。
彼の「体のキープ力」が絶対的な武器でなくなったのならば、無理に精神的な危うさを試合に持ち込む必要もないのですから。


逆に、「体のキープ力」が不足したことで、ゲーム支配以前にボールキープ自体がおぼつかなくなった場合。
これはもうレアンドロと一蓮托生になるでしょう。
例え劇物を持ち込むことになっても、まずはボールをキープ出来ないことには始まらない訳ですからねえへへ…


そして理想は、レアンドロ抜きの2試合でもゲーム支配が出来た上に、「心のキープ力」を手に入れたレアンドロが帰って来てくれた場合ビックリマーク
もしそうなったら、ここからの逆転昇格が奇跡でも何でもない、強いヴェルディになれると思います。
私としては、そんなヴェルディが見たいですし、きっとなれると信じていますかお


いずれにしても、これからの2試合は、2009年の趨勢を決める大事な試合になることでしょう。
強い「心のキープ力」を発揮して、見事勝利を飾ってくれますように。