天使は素早く小さな女の子を救い!

竜の尾が塊をおさえた!

小さな女の子は言った

「弟はどこにいるの?」

塊は竜に身体を締め付けられて・・

「く・・苦しい・・

  話すから、少しゆるめてくれ・・」

竜は少しだけ力をゆるめて塊に語らせた・・

「小さな男の子か・・あいつは自分の意

  思で俺に食われたんだ・・

泣き崩れる小さな女の子を塊は見つめて・・

「お前の心と繋がろうとした時、何かに

  邪魔をされて・・きっと誰か・・

  邪魔をできる奴は・・そう天使な

  んかが邪魔をしているのではないかと想

  ったんだ。」

塊は続けた。

「小さな女の子を助けたくないかと・・

  弟に話すと・・あいつはどうしたら姉さ

  んの病が治るのかと聞いてきた・・

  お前の命と引き換えになら、お前の姉の

  病を取り除いてやろうと話した・・

  元々病なんかも好物だからな・・」

天使は塊に尋ねた。

「良心を、それを注ぐ人の前で食らえ

  ば・・

  お前は人間になれただろうに、何故先を

  急いだんだ?」

塊はニヤリと笑い・・・

「人間をしばらく見ていて・・

  人間も面倒くさい生き物だと想っ

  てな・・

  お前達が来て何も手に入らないまま終わ

  るのもしゃくにさわるしな・・」



塊は何故か泣いていた・・



天使は塊の涙の色を見て!!