しずかなまちがすき

風さえも死んでしまった
すべて白色に見えるくらいのきつい日差し
妙に間延びした波音のような、タイヤの擦過音
死んでしまったようなオフィス街


二時間に一本のバス停に佇んで
蝉時雨に眼を瞑れば 太陽は真上で動くことを放棄してる
蟻の列だけが動いてる

都会でも郊外でも……
ほんとは しずかな まちが すき

でも……

生きてはいけない

街が活動しないと……