三寒四温とはこのことだ

と、思うほどの寒の戻りの中、ある患者さんのお宅へお邪魔して来ました。

 

こちらのご主人は、病院での検査や治療が予想より長引いている様子です。

そのため、入院前は歩いてトイレに行けたし、物を食べられたし、テレビを見てゆっくり過ごすことができていましたが、今ではそれら全てが出来ない状態とのこと。

 

でも、病院での治療はこれ以上できる事もなく

かといってリハビリも「シンドイから今日はお休みする」といってお休みが続いて

ただひたすらに、ご自宅へ帰ることは楽しみにされているんです。

 

「延命処置はしない」

というご本人の意向を、残されたご家族もしっかりご理解され

この点については間違いのないよう、確認しながら進めていくそうです。

 

ただし、背中の痛みの訴えはあり、

ゆっくり痛みの緩和はしてあげて欲しいと、ご家族からご要望を受けました。

 

入院により、状態が変化してしまうことは多いですが、

少しでも以前の状態に近づいて、穏やかに過ごせる日を多く持ってもらえるよう、

しっかりと対応をさせていただきますとお応えしてきました。

 

ご高齢の方では、今回のケースのように、入院した事をきっかけに

治療の効果が上がらないばかりか

以前できていたことが出来なくなったり

悪くなかったところが悪くなってしまったり

ということは、一定の割合で発生するものです。

 

支える家族や事業所は、この点を頭のどこかに常に置いて

入院させるのか?

検査だけして欲しいのか?

そして、どこの病院を受診すべきか?

と、冷静に考えて欲しいです。

 

そうでないと、ご帰宅後の介護度が上がり、

結局ご家族ではお世話ができなくて施設に入ったり

そうでなくてもお世話の難易度が上がる

など、生活が大きく変わってしまいかねません。

そして、いちぼ低下した機能を回復させるのはとても難しいです。