先日、なにげない会話のなかで「おぼこい」といったら、意味がわからなかったらしく、キョトンとされてしまいました。あなたは、「おぼこい」の意味を知っていますか?

1.おぼこいとは

「おぼこい」とは「おぼこ」という言葉の形容詞です。「おぼこ」とは日本国語大辞典によれば、「まだ世間のことをよく知らないために、すれていない男子や娘。うぶな男やきむすめ。また、そのようなさま。」とか「女が、まだ男との肉体関係を知らないこと。男に接したことのない女。きむすめ。」とされます。

 

肉体関係を知らないとか、きむすめとかといわれると、なんだかやらしい感じがしますが、「あどけなさが残るかわいい子ども」と考えればいいでしょう。 生まれたての子という意味の「産子(うぶこ)」が、「おぼこ」に変化したのではないかと考えられています。

 

必ずしも、実際に子どもに対してだけ使う言葉ではなく、年代や性別などを問わず老若男女に対しても、「初々しい」とか「あどけない」とか「かわいらしい」という時に使います。もともとは、大阪を中心とする方言だったのではないかとも考えられていますが、室町時代に編纂されたいろは引きの国語辞典「運歩色葉集」にもでてくることから、はやい段階で全国的に使われていたと考えられます。

 

まぁ、室町時代からある言葉なので、今の若い人たちが「おぼこい」の意味を知らなくても仕方がないのかもしれませんね。

2.おぼこい人の特徴

それでは、おぼこいといわれるようなひとの特徴について考えてみましょう。

(1)純粋

真面目というか、素直というか、子どものように疑うことなく純粋なひとが「おぼこい」といわれます。いってみれば「ピュア」なひとです。

(2)笑顔が素敵

もう見た目的には、かわいらしくいつもニコニコしているようなひとです。けっして幼いという意味ではありませんが、それでも子どものように目を輝かせてるようなイメージです。

(3)ものわかりがいい

純粋と言うことにもつながりますが、素直に疑うことなくひとの言うことを聞くようなひとを「おぼこい」といったりするでしょう。新入社員でこのタイプだと、先輩や上司からかわいがられたりするかもしれません。

まとめ

おぼこいというのは、けっして悪い言葉ではなく、褒め言葉としてとらえていいでしょう。腹黒いとか、悪知恵が働くとかいわれるよりも全然いいので、おぼこいと言われたら素直に喜んでください。