暑さもだいぶん和らぎ、寝苦しい夜というのは少なくなってきたのではないでしょうか。そんななか、西川株式会社が1万人の睡眠実態を調査しています。その結果、約7割が自分の睡眠の質になんらかの不満をもつということがあきらかになりました。どうして睡眠に不満が生じているのでしょうか。

 

 

 

 

 

 

1.睡眠に何らかの不満を持つ人が約70%

世界保健機構(WHO)が中心になって設立した「睡眠と健康に関する世界プロジェクト」が作成した世界共通の不眠判定方法「アテネ不眠尺度」の質問に則り西川株式会社が1万人に調査したところ、全体の51.9%の人が「不眠症の疑いが高い」という結果になりました。また、69.5%の人が睡眠に何らかの不満を持っていることがわかりました。

 

ちなみに、あなたの睡眠の質はどうでしょうか。過去1カ月間に少なくとも週3回以上経験した項目を、下記から選んでください。

 

  1. 寝つき(布団に入ってから眠るまでの時間)が長い
  2. 夜間、睡眠の途中で目が覚めた
  3. 希望する起床時刻より早く目覚めて、それ以降、眠れないことがあった
  4. 夜の眠りや昼寝も合わせて、睡眠時間は足りていない
  5. 全体的な睡眠の質について不満
  6. 日中の気分は滅入る
  7. 日中の身体的および精神的な活動の状態は低下している
  8. 日中の眠気がある

 

当てはまる数が多いほど、睡眠に不満があると考えていいでしょう。

2.体型に悩みがある人ほど平日の睡眠時間が短い

平日の睡眠時間と、体型に関する悩みの関係について、体型の悩み度合い別に見ると、「悩んでいる」層は、平日の睡眠時間が7時間未満の割合が44.0%となりました。「全く悩んでいない」層の28.4%に比べると約1.5倍の結果でした。どうやら、体型に悩んでいる人ほど睡眠時間が短くなる傾向があるようです。あくまでも主観的な体型の悩みなので、太っているとも痩せているともわかりませんが、睡眠不足によるストレスが体型への悩みに影響しているのでしょうか。一般的には、睡眠が不足すると、食欲のコントロールを行うホルモンである「レプチン」や「グレリン」のバランスが崩れてしまい、過食に繋がる可能性があるとは言われています。

3.月経前症候群(PMS)と睡眠

睡眠満足度とPMSの関係については、「特になし・症状は出ない」人では「睡眠に満足している」が38.0%と、「症状あり・計」の人の20%と大きな差がでる結果です。また、質のよい睡眠・十分な時間の睡眠をとった後で軽くなる症状を調査したところ、「だるさ・疲れ」が15.6%で最も多く、「眠くなる」が12.8%、「イライラする」が12.0%と続きます。よい睡眠をとった後にPMS症状のひとつである「だるさや疲れ」が軽減したのは、睡眠の様々な体調コントロール作用による影響の可能性があるとも考えられます。

まとめ

睡眠の質が悪いといっても、寝つきが悪い、途中で何度も目が覚める、朝早くに目覚めて二度寝ができないなど色々な状態が考えられます。あまりにも睡眠の質が悪くて、仕事や勉強などに支障をきたしているようなら、専門家に相談するのもいいかもしれませんね。