発言小町に「このまま彼と結婚していいのか悩んでいます」というトピックスがありました。

 

2年半交際後、彼からプロポーズ、先月同棲開始。ある日、車に水族館の駐車証明書が落ちていました。婚約期間中に彼は女友達(学生時代の同級生)と2人で行きましたと。やましい事は何もないと。

「浮気のボーダーや価値観それぞれだけど、異性と2人で会われるのは嫌。この考えは譲れない。それが苦に感じるなら一緒にいられない」と伝えると「今後女性と2人では会いません、本当にごめんなさい」と答えてくれました。

1ヶ月後「彼女の有無をその人に伝えていたかどうかだけもう1度確認させて」と私から話を出しました。ずっと私の中に『彼女の存在を隠されてたら許せない』があったからです。

 

トピックスの内容をまとめると、この女性は婚約者が異性と2人で会うのがイヤで、職場の同僚などで仕方がない場合は事前に知らせて欲しいということのようです。

 

 

 

 

 

浮気とはなにか?

恋人が誰かと二人っきりで食事やお酒を飲みに行っても平気という人もいれば、会社の忘年会や歓送迎会でもダメというひともいます。浮気の境界線はもう、個人差としかいいようがありません。

 

ちなみに、「日本国語大辞典」によれば、浮気とは「気まぐれに異性から異性へと心を移すこと。決まった妻や夫、婚約者などがいながら、他の異性と恋愛関係を持つこと。」とあります。辞書的にいえば、結婚しているか婚約しているかが前提であり、かつ異性との恋愛関係になることが浮気とされます。いまのLGBTQに対する意識が高くなっている時代において「異性と恋愛」という辞書の意味は前時代的といえるでしょうね。

 

なお、発言小町のトピ主さんは婚約者が「浮気」をしていないとしても他の異性と二人っきりで会われるのがイヤだと言っていますので、浮気以前な問題かもしれません。

青年期における恋愛と性行動に関する研究

牧野幸志が、「青年期における恋愛と性行動に関する研究」という一連の研究をおこなっています。そこでは、「デート状況と性行動の正当性認知との関係 」「浮気の判断基準と浮気に対する態度」「大学生の浮気経験と浮気行動」が調べられました。

 

牧野幸志の研究結果によれば、「異性に挨拶をした」や「異性と立ち話をしていた」などでは、90%以上の人が浮気でないと判断しています。たしかに、挨拶くらいで浮気認定されたら、もう誰とも会話ができないことになりますよね。ですが、100%ではないところがちょっと気になります。「異性とふたりきりで歩いていた」ということも、たまたま一緒に歩いていただけということが考えられるのですが、研究結果では、浮気でないと判断するひとの割合が急激に減ることがあきらかになりました。よほど、恋人に信用がないのかもしれませんね。

 

そして、「ふたりだけで映画を見に行った」や「ふたりだけで食事に行った」という行動だと、浮気であると判断する人が増えるという結果があきらかになりました。およそ50%のひとが浮気であると考えるようです。さらに、そのふたりだけの行動が「日帰り旅行」や「1泊旅行」などになると、浮気ではないという判断が急減し、浮気であるという判断が急増します。「日帰り」だと80%、「1泊」ならば90%のひとが浮気と判断しています。たしかに、旅行はダメだろうとおもいますが、会社の出張とかはどうなのかが気になるところです。

 

また、「キスをする」「性的関係を持つ」という行動は、95%以上のひとが浮気であるという判断をしています。ですが、「肩や髪に触れる」、「手をつなぐ」という行動は、必ずしも浮気であるという判断をされていません。このあたりが、ひとによって意見がわかれるところなのかも知れませんね。ちなみにこの研究では、浮気の境界線に男女差はありませんでした。しかし、ほかの研究では、男女差がある場合がありました。

 

 

トピ主さんの悩みは

トピックスの内容をよく読んでみると、悩みのポイントは

 

浮気のボーダーや価値観それぞれだけど、異性と2人で会われるのは嫌。この考えは譲れない。それが苦に感じるなら一緒にいられない

という自分の考えを婚約者に受け入れてもらえないことにあるようです。

 

またそれ以上に、

また話し合いたくても、鬱陶しがられそうで言えず。いつかまた同じ事があった時が怖いです。私27彼31歳です。修復できるのかなと思いながらも、女性として年齢も考えてしまいます。

と、婚約までにしているのに、ここで破局はしたくないという気持ちも見えてきます。

 

人間、そう簡単に変われるものではないので、この考えの違いはずっと存在し続けるだろうなと思います。まぁ、結婚して子どもができて、他の人と遊びに行く時間的余裕がないということにでもならない限り、結婚してもしばらくのあいだは遊びに行く気がします。

まとめ

恋愛には「排他性」が存在します。排他性とは、社会心理学的には「特定の関にある個人が、その他との関わりを抑制することに関して示す感情や行動」だと定義されています。つまり、特定の関係を結んだ以上、それ以外の関係が生じることに、不快感を示すわけです。そして、その不快感がどこで生じるかが、浮気の境界線となります。

 

不快感を解消できるように努力できないのであれば、もうこれは関係を解消するしか解決方法はないでしょう。