なにも言わなくてもわかって欲しい。そんなときに「ちょっと、察してよ」なんて言ったりします。とはいえ、なかなか家族でも言わないとわからないことって多いですよね。
1：察するとは？類語は？英語で説明すると？
ところで、察するとは一体どういうことなのでしょうか。
（1）察するの意味とは…
小学館の「デジタル大辞泉」には、「１ 物事の事情などをおしはかってそれと知る」「２ 他人の気持ちをおしはかって同情する。おもいやる」「３ 深く調べる。」と意味が載っています
「おしはかる」という言葉自体が、何となくわかるものの、ちょっと難しいですよね。漢字では「推量る」と書きますが、「類似の事実を当てはめてみて、見当をつける。推測する」という意味です。つまり、目に見えている情報などから予測するということが、「察する」の意味だと思っていいでしょう。
（2）察するを英語で言うなら？
察するを英語でいう場合、いろいろな言い方がありますが、例えば「get the gist」「take the hint」「get the message」などを使います。「I want you to take the hint.」とか「Get the message!I don’t like you.」のように。「get the message」は直訳では意味がわかりませんが、「それとなくあなたに伝えているんだから、ちゃんとわかってよね」みたいな意味でニュアンスをつかめば、むしろ「察する」の意味を上手く言い表しているような気がしませんか。
（3）察するの類語は？
ちなみに、察すると似た言葉には、忖度・推察・拝察・高察・賢察・明察・憫察（びんさつ）・推測・推量・推考・端倪（たんげい）・邪推・類推・酌量・了察・推認・推断・推定・斟酌（しんしゃく）・憶測・配慮・揣摩（しま）・揣摩憶測（しまおくそく）・察し・心配り・気配り・心遣い・気遣い・推し量る・酌む・酌み取る・勘繰る・思いやる・おもんぱかる・推し当てる・心当て・気を回す・見越す・感じ取る、などがあるようです。
2：察する能力が高い人の特徴
では、察することが得意な人にはどんな特徴があるのでしょうか。
（1）気配り上手
気配りとは「あれこれ気を使う、手抜かりがないように注意する」こと。つまり、視野を広くもって先を見通しながらぬかりなく物事に対応することができます。いわゆる「仕事ができる」タイプなわけですが、それはいわれなくても周囲の状況から物事を判断する能力が高いということ。つまり、察する能力が高いわけです。
（2）一を聞いて十を知る
物事の一部を聞いただけで全部を理解できることのたとえを「一を聞いて十を知る」といいます。具体的には、少ない指示でも失敗せずに何を求められているのかを的確に把握して、期待通りもしくはそれ以上の仕事ができるということ。言わなくてもわかるというのは、まさに察する能力が高いからです。
（3）特徴をつかむのが上手い
この場合の特徴とは、性格とか行動の仕方の特徴です。学校や職場で一緒に過ごす相手の特徴をつかむのが早く、「あの人はせっかちな人だから、早めに報告しよう」とか「あの人は、一人で抱え込むからまめに声を掛けよう」など、周りの人の特徴をつかんでその人にあった対応ができます。
3：察する力を磨く方法
では、察することが苦手だなとか、もっと察することができるようになりたいとおもっている人は、どうすれば察する力を伸ばすことができるのでしょうか。
（1）観察するクセを身につける
まずは、人や物事をじっくり観察する習慣・クセを身につけましょう。察することができない人は、ちゃんとみていないことが多く、結果的に早とちりをして失敗している場合がほとんどです。まずは意識して観察する習慣・クセを身につけましょう。
（2）深く考える
観察と同じく、深く考えることもとても大切なことです。「お湯わいてる？」と聞かれた場合、なぜお湯が欲しいのかをちゃんと考えていれば、「インスタントラーメンを食べるんだな。だったらお箸も必要だよね」と、相手の行動や気持ちを察して次の行動に移ることができます。
（3）いろいろなことに興味をもつ
察することが得意な人は、いろいろな情報の断片を結びつけて、なにをしたらいいのかとか、なにを言ったらいいのかなどを判断しています。当然ながら、情報の断片は多ければ多いほど、全体像を正しく再構築できますよね。その意味で、いろいろなことに興味をもち、情報の断片を一つでも多く集められるように心がけることが大事なんです。
4：まとめ
察することは、日々の生活のなかで意識することによって伸ばしていくことができます。察することができるようになれば仕事はもちろん恋愛など、あらゆる人間関係で役に立ちます。今日から、一緒に身につけられるようにがんばりましょう。