2022年10月15日・16日の二日間、東京・渋谷のVEIL SHIBUYAで開催された「30 Interviews(一般社団法人STEAM Association、代表理事 宮野公樹・京都大学 准教授)」のインタビューの模様が冊子にまとめられました。

 

30 Interviewsとは

 

全く異なる学術分野の30名の研究者のテーマや想いをインタビューによって深堀し、その深知(妄想?)を具現化することを試みる、社会表現型のイベント

 

平松をインタビューくださったのは、京都在住のフリー編集者で、副編集長を務める『ハンケイ500m』が日本タウン誌フリーペーパー大賞やライフスタイル部門最優秀賞を受賞した呉玲奈さん。

 

全文は下記リンク先よりPDFでご覧いただけます。

 

化粧を上手く利用して、 誰とでも以心伝心できる 世界を広げていこう(30 Interviews)—PDF

 

化粧というと、「化けて」「粧う」という言葉から、一般的には女性が男

性に対して外見を偽る道具だと考えるひとは少なくありません。ですが、化粧は英語で「makeup」というように、本来は「補う」という意味の方が強いんです。それは、「足りない部分を繕う」という消極的なことではなく、外見に表れない内面をわかりやすく化粧で強調して外見で表現し、他者に自分を知ってもらうという積極的なことです。

 

長年の友人でもない限り、私たちは他人のことをよく知っているというこ

とはないですよね。まして初めて会う人なら全く知らないわけです。ですが、そんな相手でも会った瞬間から人間関係(コミュニケーション)を築いていかないとダメだったりします。ですが、相手のことを全く知らないので、どう接していいかわかりません。相手が優しいいい人なのか、怖くて気をつけないといけない人なのか・・・・・・。相手のことをよく知らない場合、わたしたちは外見の情報を頼りに相手を判断し、コミュニケーションを決めていきます。「ひとを見た目で判断してはいけません」といわれるのは、それだけ私たちがひとを見た目で判断している証拠なんです。

 

化粧について学ぶ(研究する)のは、「どうすれば小顔になれるのか」「目を大きくみせるにはどうしたらいいか」というテクニックだけではないんです。「自分はこういう人間なんです」と表現したいときにはどんな化粧をすればいいのか、そしてどんな化粧をしているひとはどう思ってもらいたがっているかを誤らずに理解することにつながります。つまり、化粧を通じた印象管理・印象操作・対人コミュニケーションを学ぶことでもあるんです。

 

外からでは知る(見る)ことができない自分の性格や考えといった内面

を、外見を通じて相手に伝えるにはどんな化粧をすればいいのか、そしてどういう化粧だったら何を意味しているのかがわかれば、へんな誤解をして人間関係をおかしくしちゃうってことが減っていくでしょう。究極的には、綺麗になること以外にも効果がある化粧の可能性を上手く利用して、以心伝心の境地を化粧によって実現することだってできちゃうかも知れません。