コロナ前の2018年に観光庁が、訪日外国人消費動向調査をしています。それによると、「日本旅行中に一番満足した飲食」では、訪日外国人の19.9%が「ラーメン」を選んでいます。理由は、「美味しいから」が一番で、次いで「食材が新鮮」「伝統的・日本独特だから」「自国で味わうことができないから」なんだそう。

 

日本食の代表である「寿司」が16.9%だったので、日本のラーメンの人気ぶりがわかります。もちろん、外国人に限らず日本人だってラーメンは大好きです。お酒を飲んだあとだけではなく、ちょっと小腹が空いたときにも食べたくなります。

ラーメン激戦区の京都

京都は会席 / 懐石といった和食のイメージですが、ラーメン魁力屋だったり天下一品だったり、有名なラーメンのお店が発祥した場所です。銀閣寺近くの北白川や一乗寺界隈は京都のみならず、関西のラーメン激戦区って知っていましたか?

 

ただ、いろいろなラーメンの名店がひしめく北白川や一乗寺界隈は、飲んだ帰りや京都観光に訪れた人にはちょっと行きづらい場所かも。電車や新幹線、遠距離バスを待っている間に食べようとおもうと、どうしても京都駅周辺で探すことになってしまいますよね。京都駅周辺で有名なのは、新福菜館本家第一旭。隣り合って立地していますが、いつも大行列です。

 

そこで今回、京都駅周辺のラーメン店としてご紹介したいのが、貝だし麺 きた田。けっして行列ができていないわけではないのですが、2021年11月にオープンしたばかりで、まだまだ多くのひとに知られていない穴場中の穴場。そして、なにより貝だしのあっさりして深みのあるスープがとても優しいお味でオススメなんです。個人的には今、京都でミシュラン・ビブグルマンに最も近いラーメン店だと思いますよ。

 

 

 

 

 

 

京都ラーメンとは?

ところで、札幌なら味噌ラーメン、福岡なら豚骨ラーメンと、ご当地ごとに、特徴があるのがラーメンです。では、京都のラーメンってどんなラーメンなのでしょうか? 

 

京都というだけあって、あっさりした上品なラーメンを想像しているひとが多いかもしれません。ですが、じっさいはコッテリと濃厚なタイプが京都では一般的です。背脂を入れて、さらにコッテリとコクをだしているラーメンもけっこう普通にあります。

 

コッテリしている以外の特徴としては、スープを鶏ガラでとっている店が多いかもしれません。トッピングとしては、ご当地食材の「九条ねぎ」。カウンターやテーブルの上に置いてあって、好きなだけトッピングできるというラーメン横綱のようなお店も珍しくありません。

 

また、ラーメン屋に置いてある調味料といえば、普通は胡椒ですよね。ですが、京都だと唐辛子(一味唐辛子 / 七味唐辛子)。もちろん、京都のラーメン店にも胡椒は置いていますが唐辛子も常備されているところがほとんどです。こってり系のラーメンだからこその調味料かもしれません。

貝だし麺

 

さて、そんなコッテリなラーメンが主戦場の京都で登場したのが、貝だし麺 きた田です。貝だし麺とは、その名のとおり貝の出汁がスープになっているラーメン。アサリとハマグリとホタテの上質なうま味がスープになっているので、とても優しくほっこりするお味に仕上がっています。北海道産小麦のゆめちからを使った、歯切れの良い平打ち麵とも相性バッチリです。

 

貝類には、コハク酸やアミノ酸に代表されるうま味成分が存在しますが、ビタミンB12、タウリン、マグネシウムも多いといわれていますので、美味しいだけではなく健康や美容にもいいと思うと絶対食べてみたいですよね。

 

メニューは自慢の貝だし麺と、貝だしスープがベースに牛骨スープをブレンドした醤油と塩。チャーシューは真空低温調理された豚肩ロース、鶏むね、豚バラの3種がトッピングされています。

 

 

ほかに、ご飯ものとして、白ご飯と貝のしぐれ煮ご飯があります。おなかのスペースが大丈夫なら、貝のしぐれ煮ご飯も一緒に頼んで、貝だしスープをかけて食べたりするのもオススメです。

 

 

カウンターが7席とテーブル席が2つほどの小さなお店なのですが、清潔感ある割烹料理屋さんのようなお店です。店主もスタッフもみなさん女性ということもあり、女性がひとりでラーメンを安心して食べることができる雰囲気になっています。食券制なので、注文に悩む心配もいりません。扉をあけたらすぐ右手にある券売機で食券を購入して、お席へ。

 

お店の場所

 

お店の場所は京都駅から歩いて5分ほどの場所。京都駅と京都タワーのあいだの通りを京都タワーに向かって左手に歩いて行けばたどり着けます。お休みは不定休ですが、営業は朝の7:00から夜の22:00まで。朝食にもおススメなので、ぜひ京都観光に来たときには、立ち寄ってみてくださいね。