スーパーカー(スポーツカー)は多くの男子の憧れです。マクラーレン、アストンマーティン、マセラティ、ランボルギーニ、フェラーリ、そしてポルシェ。どれもデザインがかっこよかったり、一般的なファミリーカーよりもスピードがでるところが魅力だったりします。

 

でも、どうして男子はスーパーカーが好きなのでしょうか。ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンのDaniel C. Richardson、Joseph Devlin、John S. Hogan、Chuck Thompsonの研究(Small Penises and Fast Cars: Evidence for a Psychological Link)によれば、どうやら男子の「股間」の大きさと関係している可能性があるというんです。いったい、どういうことなのでしょうか。

 

 

 

 

 

 

スーパーカーはモテる?

1871年に「種の起源」で有名なダーウィンが「peacock’s tail 」という考えを提唱しました。

 

クジャクの尾羽は長過ぎて餌を探したり、天敵から逃れたりするのに、邪魔になりますよね。場合によっては、目立ちすぎて天敵に捕食されてしまうこともあります。しかも、オスの尾羽だけが長く派手でメスは短く地味です。

 

「種の起源」の出版から12年たった1871年、ダーウィンは「人間の進化と性淘汰」のなかでクジャクのオスの尾羽は通常の生活には不利でも,メスに対するアピールとしては効果的であり、尾羽の長いオスの方がより多くの子孫を残せていると指摘しました。つまり、セックス・アピールになるということ。この性選択(性淘汰)を「peacock’s tail 」といったんです。

 

 

 

 

 

スーパーカーも同じという考えがあります。もちろん性能などいろいろな理由から、マンションが買えるくらいの値段がするわけですが、移動の手段という自動車の機能だけなら1/30くらいの値段のクルマでもいいわけです。なのに、高価なスーパーカーを男子が購入するのはモテるためであり、「peacock’s tail 」と同じというんです。

スーパーカーで自信がつく

ひとはつねに自分自身を価値あるものとして肯定的にとらえたいと考えます。自分自身を価値あるものとして考え、自分の重要性を実感できると、積極的に生きていくことができます。しかしながら、自分自身を価値のないものとして否定的にしか見ることができないときは、そのひとにとってとても辛い状況で、なんとか自信がもてるようにします。

 

心理学で、ひとは自信をなくすと高級品が欲しくなるという研究があります(

Psychological antecedents of conspicuous consumption。一般的には、ブランド物のバッグをなどを買って使用したりすることで、自分に自信をもつことが多いです。そしてス—パーカーを買うということも、自分に自信をもつためだと考えられています(Protecting the self through consumption: Status goods as affirmational commodities)。

ペニスの小ささで自信をなくすなら

さて、今回のトピックスである「スーパーカー好きと男子の股間(ペニス)の大きさと関係」です。Daniel C. Richardsonらは、男子が股間(ペニス)が小さいと感じることは自信(自尊心)の低下の一種であり、スーパーカーを買うことは、それを改善するためではないかと考えました。

 

18歳から74歳の195名のイギリス人男性を対象に調査した結果、実際の股間(ペニス)のサイズとは関係なく、自分の股間(ペニス)が平均と比較して小さいと感じさせることで、男子のスーパーカーへの関心や欲求を高めることがわかりました。

 

Daniel C. Richardsonらは、研究の結果から男子にとってスーパーカーは自分の自信を回復させるのに効果があることをあきらかにしました。とはいえ、男子が自信をなくすのは必ずしも股間(ペニス)の大きさの問題だけではないですし、スーパーカー以外にも自信を回復させるアイテムはあるでしょう。

まとめ

なかなか大きな声では言えない男子の股間(ペニス)の話。大きさ一つで自信がもてたりなくしたりと、女子からすると「大きかったらいいってわけじゃないのに、バカだなぁ」と思われているかもしれませんね。

 

とはいえ、男子には大きな問題。それを克服するために、マンションが買えちゃうくらいのスーパーカーを買ってるひともいるかもしれません。もし、デートでスーパーカーで来ちゃった男子がいたら、「お金があるか、たんなるクルマ好きか。そうでなければ自分に自信がないのかな、かわいそうだなぁ」と少し温かく見てあげてください。

 

ちなみに、Daniel C. Richardsonら調査に参加した男子は、股間(ペニス)の平均的なサイズは6インチと回答していたそう。ですが、客観的な事実に基づく平均値は5インチほどで、実際よりも男子たちは1インチも平均値を大きくとらえていました。つまり、本当は平均的なサイズでも、自分的には平均よりも小さいと思って悩んでいる男性が少なくないようです。