たまたま街中ですれ違うような見ず知らずの人ならまだしも、同じ職場の同僚に対していつまでも警戒心をもってしまう人がいます。はたして、警戒されるほうに問題があるのか、それとも単に警戒心が強すぎるだけなのでしょうか。今回は、警戒心が強い人の特徴や警戒心を解くにはどうしたらいいか考えてみましょう。
1:警戒心の意味は?英語で何という?
警戒心とは、その言葉のとおり警戒する心のことです。その意味を辞書で調べてみると下記のとおりです。
警戒する心。外敵の攻撃に対して、自分の身を守ろうとする気持ち
出典:精選版 日本国語大辞典(小学館)
警戒とは、そもそも「危険や災害に備えて、あらかじめ注意し、用心すること」です。ということは、警戒心が強い人は、注意深い人とも、用心深い人ともいえるでしょう。
ちなみに英語では、警戒心のことを、「vigilance」や「wariness」や「cautious」などの単語を使うことが多いようです。例えば、彼はとても警戒心が強いというのは、「He is extremely cautious.」と表すことができます。
2:あなたは警戒心が強い?診断5
残念ながら、警戒心を純粋に計測するような心理テストは調べたところありませんでした。そこで、さまざまな心理学の研究を参考に、警戒心が強い人の特徴を5つ紹介します。あてはまる項目が多いほど、警戒心が強い傾向にあるといえるかもしれません。
(1)人は信頼できないと思う
人を信じるのが怖いとか、人に対して疑り深いというように、人を信頼することに対して、恐怖や不安を抱いているような人は、警戒心が強いでしょう。誰だって、信頼できる人にしか身も心もオープンにはできません。
(2)人は嘘をつくと思う
人は調子のいいことばかりいって、自分の都合のいいように嘘をつくものだと思っている人も、警戒心が強いでしょう。
過去に、嘘をつかれて騙された経験があるのかもしれません。相手のいっていることが嘘か本当か見極めないといけない……そう常に思っていたら、いつまでたっても警戒心が薄らぐことはありません。
(3)人は表裏があると思う
表裏はいい換えると二面性のことです。人は自分のためなら簡単に相手を裏切ることができる、みんな八方美人で本音と建て前を使い分けている。そう思っている人ほど、警戒心が強いでしょう。
(4)新しいことに挑戦するのが苦手だ
新しいことは、未知の経験です。そこには、危険が潜んでいるかわかりませんよね。よくいえば慎重なタイプなのでしょうが、新しいことに挑戦するのが苦手な人は、警戒心の強さが災いしているのかもしれません。
(5)自分に対する自信がない
もし自分に、どんなことでもうまく対処できる自信があれば、多少の危険があるとわかっていても挑戦するかもしれません。
ですが、自分に自信がないと、できるだけ危険がないように、できるだけ失敗しないように注意深くなってしまいます。結果的に警戒心が強くなってしまうのです
3:恋愛でも使える!警戒心を解く方法3
それでは、もしあなたの周囲に警戒心が強いタイプの人がいた場合、一体どうすれば警戒心を解くことができるのでしょうか。
(1)焦らず時間をかける
いちばん大事なことは、焦らず時間をかけて警戒心を解くことです。テレビで見る催眠術のようなテクニックで、一瞬のうちに警戒心が解けるということはありません。
例えば、家の近所にいる野良猫と仲良くなろうと思ったら、食べ物を1回プレゼントしたくらいではダメですよね。これは人でも同じです。相手のペースに合わせて、ゆっくり時間をかけることが大事です。
(2)積極的に自己開示をする
自己開示とは、ありのままの自分を相手に伝えること。決して自分をよく見せようとするのではなく、いいところも悪いところも、包み隠さず相手に伝えるようにしましょう。そうすることで、相手の信頼を得て、警戒されなくなります。
またこれは、恋愛にもあてはまりますが、自己開示をすることで相手は好意をもち、相手も自己開示するようになります。それによって、お互いの関係はさらに深まっていきます。
(3)笑顔を絶やさない
笑顔も大切です。笑顔は魅力の源泉であるのと同時に、相手に友好な関係なんだよと伝えることができます。常に笑顔でいることを忘れないようにしましょう。
4:警戒心が強いせいで恋愛できない…克服法5
最後に、もしあなた自身が警戒心が強いタイプで、恋愛も仕事の人間関係もうまくいかないと悩んでいるとしたら、一体どうすればいいのか考えておきましょう。
(1)深く考えすぎない
警戒心が強い人は、基本的にいろいろ考えすぎてしまうところがあります。なので、まずはあまり深く考えずに、行動に移すようにしましょう。とはいっても、これがいちばん難しいのかもしれませんが……。
(2)自分から話しかける
警戒心が強いと、どうしても物事に対して様子をみようと受け身になってしまうことが多いでしょう。人間関係でも、相手から話しかけられないと、ずっと黙ったままということになりかねません。
そこで、できるだけ自分から話しかけ、積極的に自己開示するようにします。すると、相手もつられて自己開示をしてくれるようになり、相手の本当の姿が見えてきます。
(3)無理をしすぎない
無理をしすぎないというのは、いい換えると相手と適度な距離感を保つということ。相手のプライバシーに入りすぎてもいけません。かといって無関心でもよくありません。
(4)自信をもつ
自信がないことで警戒心が強くなってしまうと紹介しました。逆にいえば、自信があれば警戒心を薄れさせることができるわけです。まずはどんなことでもいいので自信をもつようにしましょう。
(5)できるだけ人と接する
警戒心が強い人は、知らず知らずのうちに特定の親しい仲間とだけ関係をもってしまい、新しい人間関係を築くことに億劫になってしまっていることがあります。すると、警戒心の強さを克服する訓練の機会を失ってしまうことになります。
意識して、できるだけ多くの人と接するようにしましょう。
5:まとめ
警戒心が強いことは、決して悪いことではありません。ですが、あまりに強すぎると人間関係に支障をきたすことも事実。ほどほどの警戒心が保てるように、警戒心が強すぎる人は克服できるといいですね。