男女を問わず、誰かや何かに甘えたくなるということはあるでしょう。そんなときは、どんな心理が働いているのでしょうか。今回は、女性が甘えたくなるのはどんなときか、その心理について考えながら、上手な甘え方のコツもみていきましょう。

 

 

 

 

 

 

1:大人の女性でも甘えたくなる!

「甘え」というのは、じつは学問的には英語に翻訳しにくい日本語特有の言葉だといわれています。

 

その意味については、土居健郎という人が1971年に「『甘え』の構造」という本のなかで、「甘えの心理は、人間存在に本来つきものの分離の事実を否定し、分離の痛みを止揚しようとすることである」と定義しました。

 

 

 

 

ちょっと、難しいですよね。著者自身も難しいと思ったのか、紆余曲折のあと2001年に「人間関係において相手の好意をあてにして振舞うこと」として、甘えを再定義しました。

 

つまり、誰かに依存したいとか一体化したいという欲求が「甘え」とされています。そのため、老若男女を問わず、何かをきっかけとして甘えたくなることはあるんです。

2:女性が甘えたい心理5つ

それでは少し具体的に、甘えたくなる「きっかけ」について考えてみましょう。

(1)愛情を感じたい

誰かと一体化したいという欲求は、心理学的には、愛されたいとか受け入れられたいという欲求と近いものです。まさに、自分が誰かに愛されているんだと実感したかったり、愛情を感じたいときに、甘えたくなるのです。

(2)寂しさを埋めたい

さみしいという感情は、周囲に拒絶されていたり、無視されているときなどに生じます。もちろん、ひとりでも平気だという人はいますが、たいていは誰かに受け入れられたいと願うもの。そのため、孤独や寂しさを感じたときほど、誰かに甘えたくなるものです。

(3)可愛いと思われたい

一般的なステレオタイプ(=思い込み)として、甘える女性はかわいいというものがあります。いわゆる、ぶりっ子ですよね。そのため、かわいいと思われたくてついついわざと甘えてしまうということもあるでしょう。

(4)疲れていて癒されたい

疲れていると、自分勝手とはわかっていても自己中心的な要求を周囲に受け入れてほしいと思うものです。疲れているからこそ、周囲のことを気にかけている余裕なんてありませんよね。そのため、周囲を自分の思い通りにコントロールしようと甘えてしまうのです。

(5)わがままを受け止めてほしい

誰かに依存したいというのは、まわりの環境や相手を自分の思い通りにコントロールしたいという願望とよく似ています。そのため、わがままを受け入れてほしいという気持ちが強いときほど、誰かに甘えてしまうのです。

3:女性が甘えたいと思う瞬間ベスト5

では実際、どんなときに甘えたいという気持ちが強くなるのでしょうか。

(1)孤独なとき

誰かに依存したい、一体化したいという欲求を叶えるには、誰か周囲に人がいる必要があります。そんな欲求が高まるということは、孤独を感じているからかもしれません。

(2)酔ったとき

男性でもお酒に酔ったときに、人肌恋しくなるという人がいますが、女性にもそういう人はいるかもしれませんね。ほろ酔い気分で、誰かに甘えたくなる女性も少なくはありません。

(3)仕事でストレスを抱えているとき

仕事でストレスを抱えているときなどは、誰もが癒されたいと思うでしょう。するとどうしても誰かに依存して、ストレスを分かち合ってほしいと思い、甘えてしまう傾向に。

(4)好きな人が一緒のとき

甘える女性はかわいいと思っている人ほど、好きな人がいるとついつい甘えてしまうかもしれません。ただし、べったりと甘えられるのが苦手な男性がいることも覚えておいてください。

(5)人間関係に疲れたとき

これもある意味、仕事でストレスを抱えている時と同じ状況ですが、人間関係で疲れていると、無条件に誰かに受け入てもらって癒されたいと思うもの。これも、甘えてしまうことにつながります。

4:彼氏にうざいと思われない上手な甘え方のポイント3つ

それではもし、恋人に甘えたいなと思ったら、どんなふうに甘えたらいいでしょうか。

(1)相手の余裕のあるときを狙う

繰り返しになりますが、甘えるという行動の裏には、誰かに依存したいとか一体化したいという気持ちが存在しています。そのため、甘えられたほうからすると、相手を受け入れて甘えさせないといけないわけですから、じつはけっこうな負担になるんです。

 

だからこそ、相手に余裕がないときに甘えてしまうと拒絶されてしまい、余計に傷つくということにもなりかねません。相手に時間的にも精神的にも余裕があるときを狙って、甘えるようにしましょう。

(2)素直になる

自分を受け入れてもらうためには、素直になることが大事です。いろいろ計算をして甘えようとしても、そう上手くいきません。自分の身も心も甘えたい相手に委ねるようにして、素直になってみましょう。

(3)わがままになりすぎない

甘えるという行動は、程度の差はあれ、基本的にはセルフィッシュ(自己中心的)な行動です。相手の都合なんてお構いなしに、自分を受け入れてもらおうというわけですから。

 

なので、あまりに相手に無理を押しつけすぎると、これもまた甘えさせてくれるどころか、拒絶されてしまう原因にもなるので気をつけましょう。

5:まとめ

甘えというのは、誰しもにわき起こる感情で、誰だって甘えてしまいます。ですが、受け入れて甘えさせてくれる人がいないと成立しません。相手のことも考えつつ、上手に甘えるようにしてみましょうね。