よく、「女子は父親に似た男子を好きになる」っていいますよね。同じように、「男子も母親に似た女子を好きになる」ともいわれています。ですがそれ、ファザコンやマザコンだからというわけではないんですよ! そこには、科学的な理由が隠されていたんです。早速、詳しくお話していきましょう。

 

「好きな顔は“親”」が科学的に証明される

夫婦や夫婦それぞれの両親の顔を、あごの広さや、口と眉のあいだの距離、その他の部分同士の距離などの比率を比べた研究があります。

 

その結果はというと、“夫と父親”または“妻と母親”の顔が似ている傾向があるということが明らかになりました。つまり、女子は父親に似た男子を好きになる、男子は母親に似た女子を好きになるという説が科学的に証明されたんです。

男性が気になる顔の部分は“口まわり”

ただし、ここでポイントとなるのは、「果たして顔のどこが似ているか?」という問題。実は、ここが男女で違っていたのです。

 

男子では「唇の厚みと口の横幅、あごの縦横の長さ」が母親と似た女性に魅力を感じます。それに対して、女子では、「口からまゆまでの距離、顔の長さ、両目のあいだの距離、鼻の大きさ」が父親と似ているかが大事なんです。

 

つまり、男子の場合は特に“口まわり”が母親と似ている女子が好きということに。意中の男性と会うときは、彼のママとリップメイクを似せると、モテちゃうかもしれません。

なぜ、親と似ている異性を好きになるのか?

どうしてひとは自分の親と似ている異性を好きになるのでしょうか? そこには、進化上の問題があるとされています。

 

少し難しい話になりますが、生物は種が絶滅しないように、子孫を残そうとします。そして、より自分の遺伝子を引き継いだ子孫が残るように、病気に強い遺伝子を持つ相手や、エサをとるための力が強かったり、敵から逃げる足が速かったりという特徴(遺伝子)をもつ相手と繁殖しようとする習性があるのです。

似た遺伝子を求める理由

このとき、あまりにいろいろな遺伝子が混ざってしまうのは、優れた特徴が薄まってしまい、進化的には不利になるとも言われています。そこで、似た遺伝子をもつ者同士で繁殖することで、特定の環境に適応するよう進化した遺伝子を維持しようとするようになるのです。

 

そして似た遺伝子をもっているかどうかを見極める外的な要因が、親と似ている(ひいては自分と似ている)ということなんです。

まとめ

親と似た相手を好きになるというのは、「ファザコンorマザコンだから!」と結論づけてしまいがちですが、じつは科学的にはけっこう奥深い理由が隠されていたんです。

 

ちなみに、結婚して子どもができたとき、おじいちゃんやおばあちゃんが孫と仲がいいっていうのはよくありますよね。じつはこれ、似た遺伝子を孫世代が強化して引き継いだ結果、祖父母世代と孫世代で遺伝子が似ている結果、仲をよくさせている可能性が