現在、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、アルバイト収入の激減や途絶な ど、学生生活に経済的な影響が大きくなってきています。

 

そこで今回、日本国政府(文部科学省)は特に家庭から自立している学生に対して、大学を中退することがないように、今回の新型コロナウ イルスの影響によるアルバイト収入の大幅な減少などが原因で修学の継続が困難になっている者に現金を支給するこを決めました。

 

それが、学生支援緊急給付金事業です。

 

しかし、注意が必要です。

①支給要件にあうからといって、全員がもらえない

この事業は政府予算が先に決まっているので、国から各大学に対し推薦枠が配分されているので、各大学に配分された推薦枠を超える人数の申請があった場合などは、必ずしも採用されないことがある。

 

②申請締切が早い

各大学は、遅くても6月中旬を申請締切りにしており、早く申請しないといけません。早い大学だと、6月10日前。遅いところでも、6月14日前後が多いようです。

 

支給される金額はいくら?

住民税非課税世帯の学生等 20万円

それ以外の世帯の学生等は 10万円

 

 

申込みから支給完了までの流れ




支給対象者の要件

家庭から自立してアルバイト等により学費を賄っていることや、新型コロナウイルス感染症拡大の影響でその収入が大幅に減少していることなどの要件を満たす必要がある(ただし、最終的には申請内容を踏まえて大学等において判断)。

 

  1. 家庭からの多額の仕送りを受けていない(1)
  2. 原則として自宅外で生活をしている(2)
  3. 生活費・学費に占めるアルバイト収入の割合が高い
  4. 家庭の収入減少により、家庭からの追加的支援が期待できない
  5. コロナ感染症の影響でアルバイト収入(雇用調整助成金による休業補償を含む(3))が前月比(4)の50%以上減少している
  6. 既存制度について以下の条件のうちいずれかを満たす(5)
  • 高等教育の修学支援新制度(以下、新制度)の第I区分の受給者 
  • 新制度の第II区分または第III区分の受給者であって、第一種奨学金(=無利子奨学金)の併給が可能な者にあっては、限度額まで利用している者又は利用を予定している者
  • 新制度に申込みをしている者又は利用を予定している者であって、第一種奨学金(=無利子奨学金)の限度額まで利用している者又は利用を予定している者
  • 新制度の対象外であって、第一種奨学金(=無利子奨学金)の限度額まで利用している者又は利用を予定している者
  • 要件を満たさないため新制度又は第一種奨学金(=無利子奨学金)を利用できないが、民間を含め申請が可能な支援制度の利用を予定している者

留学生については、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、経済的に困窮していることに加えて、以下の要件を満たすことが必要

  • 学業成績が優秀な者であること。具体的には、前年度の成績評価係数が2.30以上
  • 1か月の出席率が8割以上
  • 仕送りが平均月額90,000円以下であること(入学料・授業料等は含まない)
  • 在日している扶養者の年収が500万円未満

 

(1)家庭からの仕送り額年間150万円以上(授業料を含む)を目安。

(2)実家を離れて家賃を支払って生活している状態のこと。申請にあたっては、自宅外通学であるということの証明書類(アパート等の賃貸借契約書のコピー等)の提出が必要。

(3)アルバイト先が雇用調整助成金の支援対象となっており、かつ雇用主から休業手当が支払われている場合は、当該手当をアルバイト収入とみなす。

(4)2020年1月以降で、アルバイト収入が大きく減少した月が「当月」。 

(5)第I区分、第II区分、第III区分とは、高等教育の修学支援新制度における、収入基準に基づく支援区分のこと。

 

 

必要書類

1.学生支援緊急給付金申請書

2.誓約書

3.支給要件を満たすことを証明する書類

  1. 誓約書に金額(年額)を記載
  2. アパート等の賃貸契約書の写し、直近の家賃の支払い根拠書類、住民票の写し等
    
  3. 誓約書に金額(年額)を記載・・・1年生はアルバイト収入予定額、2年生以上は 2019 年度のアルバイト収入額を記載。
    
  4. コロナ感染症対策に係る他の公的支援措置を受けている場合の受給証明書等(提出可能な場合)又は申請書の「3.申し送り事項」に事情を記入。
    
  5. アルバイト先からの給与明細または振込口座の預貯金通帳の写し(任意)等(2020年1月以降の2か月分で減少がわかるもの)
  6. 以下に係る認定書の写し(提出可能な場合)

    ・住民税非課税証明書

    ・給付奨学金(奨学生証)

    ・第一種奨学金(奨学生証)

    ・民間等による支援制度

(参考)
文部科学省 「学びの継続」のための『学生支援緊急給付金』ウェブサイト
https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/hutankeigen/mext_00686.html
「学びの継続」のための『学生支援緊急給付金』申請の手引き

https://www.mext.go.jp/content/20200520_mxt_gakushi01_000007321_01.pdf

 

 

その他利用できる制度

日本政策金融公庫の教育ローン

保護者に対し、学生等1人あたり350万円以内の貸付を行うもの。利息は年1.70%(固定金利)。申込時期は随時。問合先:日本政策金融公庫

 

母子父子寡婦福祉貸付金(就学支度資金・修学資金)

母子・父子・寡婦家庭が、①就学するために必要な受験料、被服費等に必要な資金に充てる資金として、無利子59 万円以内(私立大学の場合)、②大学等に就学するための授業料、書籍代、交通費、生活費等に必要な資金に充てる資金として,無利子月14.6万円以内(大学で自宅外通学の場合)で貸付を受けられる制度。申込時期は随時。問合先:居住地の都道府県・指定都市・中核市の福祉事務所等のひとり親世帯関係施策担当

 

生活福祉資金貸付金(教育支援資金)

低所得世帯を対象として,大学等に修学するために必要な経費について、月額6.56.5 万円以内(大学の場合)を無利子で貸付を行う。また、入学に際し必要な経費について、50万円以内の貸付を行う。申込時期は随時。問合先:居住地の市区町村の社会福祉協議会