「決して嫌いなわけではないのに、なぜか夫婦関係がうまくいかない」という人は、少なくありません。気がついたら、言い争いやケンカばっかり。そして後悔する……ということも。果たして、なぜ夫婦関係がうまくいかないということが起こるのでしょうか。
1:旦那さんとうまくいかないと寂しいですよね
仕事でも、日常生活でも、誰だってケンカなんてしたくありませんよね。特に、好きで結婚した相手なら、なおさらのこと。いつまでも仲良くいたいと思うのが当然です。
(1)夫婦関係がうまくいかないけど離婚したくない
付き合っているときは、すごく仲が良かった。だけど結婚したらなんだかケンカばかりで、夫婦関係がうまくいかない。今も決して、嫌いなわけじゃないから、離婚はしたくない。そんな悩みを抱えている人もいるでしょう。確かに結婚は、好きだからするもの。ですが、好き同士だから結婚がうまくいくというわけではありません。
専門的には、「結婚には“道具的な機能”が存在している」とされています。どういうことかというと、例えば恋人同士のときは、心のつながりだけでよかったものが、結婚となれば経済的にお互いを支え合ったり、子どもやお互いの家族の面倒を見なければなりません。
そのため、結婚生活が長くなるにつれて、道具的機能が求められる場面が多くなり、「いい人で好きなんだけど……、お金にだらしなくてケンカばかり」というようなことが起こってしまうわけです。
(2)新婚からうまくいかない夫婦も
また、結婚当初からうまくいかないという夫婦もいます。真偽は定かでありませんが、筆者のフランス人の友人がこんなことを、いっていました。
「昔、フランスでは離婚率が高かった。つまりは、結婚生活(=夫婦関係)がうまくいかなかったからだ。そこで、みんな結婚する前に同棲をするようになったんだよ」
SMAPの曲『セロリ』ではありませんが、育ってきた環境が違えば、それぞれ好きなものや嫌いなものが違います。親や兄弟でも考え方や好みが違うことが普通なのに、育ってきた環境が違う恋人同士で、考え方や好みが違うことは当然です。
付き合っているときは、それが見えなくても、いざふたりで生活し始めると、着た服の脱ぎ方やテレビの音量の大きさなどさまざまな違いが明らかになり、それが気に障り出してきます。そのため、結婚生活を始めたとたん、相手の行動が不快に感じ、夫婦関係がうまくいかなるわけです。
筆者のフランス人の友人のいわんとするところは、結婚して初めて一緒に暮らして違和感を覚え、離婚を選択するくらいなら、結婚前に同棲をして、ふたりでちゃんと暮らしていけるかを確認したほうが良いということなんですね。
2:うまくいかない夫婦の特徴
では、うまくいかない夫婦にはどんな特徴があるのでしょうか。
(1)考え方や好みが違いすぎる
たいていの場合は、自分とよく似た人と恋に落ちやすいのですが、相手の外見や経済的な地位などに惹かれて結婚してしまう場合があります。それ自体は悪いことではありませんし、それを優先してほかのことに目をつむることができれば問題ありません。
ですが、食の好みがかけ離れていて、本当はシーフードが嫌いなのに、そればかり食べに連れて行かれたら……我慢の限界がありますよね。考えや好みが違いすぎると、なかなかうまくはいきません。
(2)自己主張が強い
お互いに自分の行動や好みが正しいと思っていたり、自分のしたいようにしたいと思っていたら、衝突するだけです。自己主張が強い者同士が結婚すると、うまくいかないことがあるかもしれません。
(3)年の差がありすぎる
世代間のギャップという言葉がありますが、世代の違いはかなり考え方に影響します。「若い子の考え方がわからない」「おじさんの考え方が理解できない」というのは、異なる国で生まれ育ったくらい、考え方や好みに影響します。
そのため、年の差カップルであれば、ときに思わぬギャップが表面化して、衝突するということがおこります。
(4)会話が少ない
面と向かって話し合わなくても、些細な日常の会話程度でも、相手の考えを知って、それを理解するチャンスになります。ですが、お互いに仕事で忙しかったりして、普段はあまりケンカにならなくても、たまに一緒にいると衝突したり、ということもおこります。会話は、関係の維持に欠かせないものなんです。
3:旦那とうまくいかない妻の心理的背景
では、心理的にはどうなのでしょうか。
(1)ゆずれない
我が強いという言い方もできますが、まさに自己主張が強いことが影響します。ときには、相手にゆずるということも夫婦関係には必要になってきます。
(2)まじめ
相手が間違っていることを許せないという意味の真面目さもありますが、何よりも自分がいつも正しいと思っている人も、関係を悪化させやすいかもしれません。人によって考え方が違うんだと、ある意味で諦めることも、関係を維持していくうえでは大切です。
(3)わがまま
わがままというと、あまりいい言葉ではありませんね。言い換えるなら「相手に対する過度の期待をもっている」でしょうか。相手が、自分のことを理解してくれる、助けてくれる、わかってくれる、守ってくれる、養ってくれる……。相手が、自分のためにいろいろやってくれるものだという期待が高すぎると、関係はうまくいかないものです。
4:なぜ?産後に旦那とうまくいかない理由
夫婦関係がうまくいかないきっかけに、出産というイベントもあります。これはひと言でいえば、出産によって不公平さが生まれるわけです。
人は誰しも、公平な関係を求めます。例えば普段、自分の仕事が忙しくても、なんとか乗り切っていたとします。そこに「あれもこれもやっておいて」と、さらに仕事を押しつけられたらどうでしょう。しかも頼んできた人は、早々に退社。これはもうキレますよね。
出産もいわば同じです。確かに好きな人との子どもだし、愛おしいけど、出産・育児による負担は、やはり母親に過重にかかります。最近は、“イクメン”も増えてきたと言われていますが、やはり公平に育児を分担してくれる男性というのは、ほとんどいないというのが現状です。
その不公平さが不満となり、仕事だったら「もう、辞めてやる!」となるように、夫婦間がうまくいかなくなるんです。
5:まとめ
いかがですか。夫婦関係も、人間関係のひとつ。友達や職場の同僚に許されないような接し方は、夫婦であっても許されません。その問題が、夫婦関係をうまくいかせない要因にもなるんです。