「フレネミー」という言葉を知っていますか? 実は、ディズニーが制作した映画の作品テーマにもなっているのですが、聞いたことがないという人の方が多いかもしれません。そこで今回は、この「フレネミー」についてご紹介します。

 

1:フレネミーとは?語源と意味

「フレネミー(Frenemy)」とは、「friend」(友)と「enemy」(敵)を組み合わせた造語のようです。その意味は、「友達を装う敵」とか「友達なんだけれども敵」という意味だそう。

 

ドラゴンボールの悟空とベジータを思い浮かべてしまいましたが、このコラムの読者のみなさんからすれば、アメリカの人気テレビドラマ『ゴシップガール』(Gossip Girl)の登場人物、セリーナ・ヴァンダーウッドセンとブレア・ウォルドーフを思い出すかもしれませんね。

(1)フレネミーは男にも女にも多い?

実際のところ、フレネミーに関する研究は、調べた限りありませんでした。そのため、フレネミーに男女差があるのか、ないのかもわかりません。ですが、昔からアニメやドラマのテーマとして登場することも多いわけですから、それほど珍しいことではないのかもしれませんよね。

 

会社などでは、同僚として仲良くしている友達でありながら、互いに社内プロジェクトで競い、どちらが先に出世をするかを競っているという意味では敵でもあるわけです。そう考えると、社会人はみんなフレネミーと言えるかもしれません。

 

もちろん高校生や学生だって、大学受験や就職活動で競っているわけですから、「同じ志望を持つ友達同士」ならフレネミーと言えるでしょう。

(2)『フレネミーズ』というディズニー映画にもなっている

ちなみに、ディズニーは『フレネミーズ』(Frenemies)という映画を制作しています(2012年公開)。ストーリーは、もともと友達だった3人が敵同士になり、そして最後はまた元の友達に戻っていくまでが描かれています。

 

この映画を観れば、フレネミーについてイメージがつきやすくなるかもしれません。日本語版もあるので、興味のある人はぜひ観てみてください。

2:フレネミーってどんな人?特徴3つ

フレネミーそのものの研究がないので、「友達だけれど、自分の利益のために友達を蹴落としていく人」を例に考えてみましょう。

(1)嫉妬深い

例えば、『ドラえもん』にでてくるジャイアン。ジャイアンは、のび太やスネ夫にとっては友達ですが、敵でもありますよね。なぜ敵かといえば、ジャイアンは、のび太やスネ夫の持っているものが羨ましくなると取り上げて、自分のものにしてしまいます。

 

つまり、他の人が持っているものがすぐ欲しくなる嫉妬深さがあるわけです。

(2)がまんできない

普通に生活をしていれば、たとえ友達でも腹が立つことや意にそぐわないことが起こります。ですが、たいていの人は「友達だから」と自分の感情を抑えて、自制します。

 

ですが、その自制ができない人や、気分で自分の言動をコロコロ変えてしまうような人は、友達だからといって遠慮することはありません。場合よっては、友達から敵になることも簡単にできてしまうんです。

(3)人と比べたがる

「嫉妬深い」ということにも関連するのですが、自分と友達をすぐに比べ、友達を蹴落としてでも、自分が優位になろうとすることがあります。これはもう完璧に、友達から敵に変わる瞬間です。

 

この手のタイプは、自分が優位にあったり優越感に浸っていると友達でいますが、ちょっとでもその関係が崩れると、敵に早変わり。自分が優位だったときの関係に戻そうとするでしょう。

3:周りにいるかも!「フレネミー診断」

では、自分の周囲にいる人がフレネミーかどうかを見極める方法はないのでしょうか?

 

今回、簡単なフレネミー診断を作成してみました。あてはまる数が多ければ多いほど、フレネミーの可能性があるということです。

 

  1. 話をしていると、どんな話題にもすぐに入ってくる。
  2. 気分の変化、感情の起伏が大きい。
  3. SNSでつながっている人が多い。
  4. 貯金ができずに、ローンが多い。
  5. ついつい見栄を張って高い買い物をしてしまう。
  6. 知り合ったばかりなのに、仲が良いアピールをすぐにする。
  7. 自慢話が多い。
  8. 相手をバカにしたような言動(「そんなこともできないの?」)が多い。

4:身近にいたらどうすればいい?フレネミーへの正しい対処法3選

では、フレネミーな相手を撃退するには、一体どうしたらいいのでしょうか?

(1)適切な距離を維持する

フレネミー診断にも書きましたが、知り合ったばかりで仲良しアピールをしてくるような相手は、何を企んでいるかわかりませんよね。相手がどういう人間か、ちゃんとわかるまで、物理的にも心理的に、ちゃんと距離をとるようにしましょう。

(2)相手にしない

やっぱり、1番大事なことは相手にしないということです。例えば「2」のフレネミーの特徴の(3)のケース。この場合は、相手が勝手に負けたと思い、勝負を挑んできて敵になっているだけです。なので、無視をするのが1番の撃退法。かまってもらえないとわかったら、向こうの方からあきらめます。

(3)何にコンプレックスを持っているか見極める

相手は何かしらの部分でコンプレックスを持っていて、あなたに対して「負けたくない」と思っているので、そこに触れたら敵になるわけです。なので、そこにさえ触れなければ、もしかしたら、いい友達として関係が維持できるかもしれません。

5:フレネミーとは関わらないのがいちばん!

いかがでしょうか? 今回はフレネミーについて紹介しましたが、案外、周囲にいたら面倒……という印象ですね。みなさん、そんなフレネミーにかかわらないように気をつけましょう。