タイ人の彼女とケンカになった経験は、一度くらいはあるでしょう。原因は、あなたか彼女か。もし、あなたの浮気が原因なら、刺されても文句がいえないのがタイ女との交際。ですが、原因が彼女であっても、けっして謝らないのがタイ女の特徴です。

 

 

タイにおける謝罪は深刻

なぜ、タイ女は謝らないのか。これは、タイ女に限ったことではなく、タイ人の男性にもいえること。ミスをしても謝らないタイ人スタッフを抱えた駐在員には、悩みの種でしょう。

 

タイ語で、謝罪の表現は「コー・トート」。本来は、「コー」は「ください」で、「トート」は「罰」。つまり、悪いことをしたので罰してくださいという意味。

 

外国人がこの言葉を習うとき、英語の「excuse me」のように気軽に使えると習います。ですが、タイ人にとっては、罰を与えてくれといった以上、殺されても文句がいえない言葉。そう簡単にはいえませんよね。だから、タイ人は謝らないんです。むしろ相手に謝らせて主導権を握りたいとすらおもっています。

 

本来、英語の「excuse me」も「If you will excuse me」という「あなたが私を罰さないなら」という懇願の言葉。気軽に使っちゃいけないんです。

 

 

日本における謝罪は軽い

その一方、日本の謝罪は、気軽です。たとえば、「申し訳ない」という言葉。「言い訳のしようがない」という意味なので、そこに罰は存在しません。

 

ほかには、「済みません」という言葉。江戸時代では、「納得できない」という意味で使われていたのが、二葉亭四迷あたりから、謝罪や感謝を表現するときに使われだします。

 

また、「御免」の場合も、もともと許可を意味する免に尊敬をあらわす接頭語の御がついた言葉。樋口一葉は謝罪の言葉として使いますが、二葉亭四迷は免職するという意味で使います。これにも罰は存在しません。

 

つまり、日本語の謝罪表現は、やっちゃったもんは仕方ないという、開き直りともとれる表現であり、事後承諾的なんです。だからこそ気軽に謝れるわけです。