あなたが最後に、恋人やパートナーに「ありがとう」といったのはいつですか?

感謝の言葉である「ありがとう」って、身近な言葉でありながら、案外いいそびれてしまうことが多いものです。

アメリカ・ジョージア大学のAllen Burton氏らの研究によれば、「ありがとう」という言葉が、二人のあいだのネガティブな感情を沈め、幸せな気持ちにさせるというのです。

そんな効果があるのであれば、いわないと損ですよね。今日からは機会をみつけては、どんどんいいましょう。

『Personal Relationships』に掲載された論文を参考に、「ありがとう」のパワーを紹介したいとおもいます。

 

■嫌な気持ちを抑える

同研究では、468名の既婚者を対象に、夫婦間のコミュニケーションや経済状況などが調査されました。

その結果、「ありがとう」という感謝の言葉を多く交わす夫婦ほど、離婚の可能性が低いということがあきらかになったのです。

しかし、なぜ「ありがとう」なんでしょうか。

 

■「ありがとう」の秘密

研究によれば、「ありがとう」という言葉が、夫婦間で問題がおこったときのネガティブな感情を沈めるといいます。

感謝の言葉は、相手がしたことをきちんと受け止め、それに対して反応しているということ。まさに、相手を労っているわけです。せっかくなにかを相手のためにしてあげても、無反応だったら嫌ですよね。

別に、プレゼントなどを返す必要はないんです。感謝を示すことが大事なんです。

 

■感謝の言葉が対価

夫婦や恋人間では、公平な関係を望みます。自分が相手にしただけのことを、相手にもして欲しいわけです。

たとえば、あなたが料理をしたら、彼は洗濯をするといったように、具体的な行動で公平さを保つこともできます。ただ、行動の代わりに、「ありがとう」という感謝の言葉で返すことだってできるんです。

 

いかがですか。たったひとこと、「ありがとう」というだけでふたりの関係は、グッとよくなります。ぜひ、今日から実践してくださいね。


【参考】

※ Allen Bartonら(2015)「Linking financial distress to marital quality: Theintermediary roles of demand/withdraw and spousalgratitude expressions」(Personal Relationships)

 The power of thank you: UGA research links gratitude to positive marital outcomes – UGA Today – University of GEORGIA