給食時間の朗読 | かわかみりゅうのブログ

給食時間の朗読

あれは小学校3年の時だったか・・・

担任は熱心な女の先生で
いつも給食時間になると
一冊の本を読んでくれた。

みんなはそれを聞きながらモクモクと
給食を食べるのだった・・・

ある日の給食時間
いつものように
先生は一冊の本を読み始めた・・・

「少年ネロと、老犬パトラシエは
フランダース地方にあるアントワープから
3マイルほど離れた小さな村に住んでいました・・・」

みんなモグモグ食べている・・・

「ある冬、とうとうジェハンが年と古傷のために
歩けなくなると、6歳のネロが祖父の代わりに
牛乳を売りに行くようになりました」

みんな黙って食べている・・・

「キリスト降誕祭の1週間前
ずっと寝たきりだったネロの祖父が
とうとう息を引き取りました。
ネロは葬式のために持ちうる
すべてのお金を使ってしまったので
家賃を払えなくなってしまいました。」

みんなの手が止まり
誰も口を動かさなくなっていた・・・

「明くる朝、ネロは石畳に横になり
愛犬とともに死んでいました。
ネロがあまりにも強くパトラシエを
その胸に抱いていたので
村人たちが二人を同じ墓に入れたからです。
二人はこれからもずっと一緒なのです」

号泣!大泣き!

クラス中の子どもが声を上げて泣くので
とても給食を食べるどころではありません。

先生は緊急事態なのに
『みんな感動したわ!
してやったり!』という顔で
にやにや笑っています!

先生!
お願いだから給食時間に
「フランダースの犬」は読まないでください!
悲しくてパンがのどを通りません!

この日、みんなパンやらおかずを
残したと思います。

泣き叫ぶ女子を尻目に
ちゃっかりおかわりしながら
モクモクと食べた私以外は・・・