相変わらず題名が決まってませんが | 高田龍の《夢の途中》

高田龍の《夢の途中》

気がついたら、72歳に成ってました。
今までずいぶんたくさんのことを書いて来ました。
あと何年生きられるのか判りませんが、書き続ける事が生存確認でも有りますし生存証明でもあります。
宜しくお願い致します。


 被害に遭った遺体を見た彼等の思いが、率直な意見になっていた。

『なんで、あれが熊の被害 なんですか!』

『あれは、まったく別もの       ですよ』

『とにかく、あれは想像を超えた何か、かなりの外圧によってのものとしか言いようが無いですね』


其々が思うことを吐き出しているが、熊の仕業でないという事は全員の共通するところだった。


ひと通り皆んなの意見が終わったところで、百地が口を開いた。


『今回の熊による被害に対しては基本、各県を中心に対応している。その中で我々は厚労省によって集められた。何故、厚労省が動いたかを一度考えてみないか』

『それって何か理由が他にあるって事ですか?』

『それは私にも解らない、ただ、今言えることは私達が関わっていることの内容は私達の認識している事とは違うということだろう』


百地の話は続く。


『とにかく、今はあの三人が誰に殺されたかを、突き止めるしかない、そこから始めよう』

百地は木村良平に三人の遺体の状況とそれに対する百地達の見解を報告書にまとめるよう指示した。

その場に居る全員が言いようのない緊張感に包まれている。


長い一日が終わろうとしていた。