前回は、《三災七難》のうちの《三災》を話したので今回は残りの《七難》について書こうと思う。
《三災七難》のうちの《七難》とはどんなものなのだろうか。
俗に『お釈迦さん』と呼ばれている《ゴータマジッタルタ》を私達は伝統的に『お釈迦さん』と呼んでいるのだが、《釈迦》とは一族の事で、個人を指す名前とは違うらしい。
例えば私の《姓》髙田であるが、私の父も息子も髙田である。
だから、《髙田》というだけでは私だと特定することは出来ない。
《髙田龍》と姓名が明確にされて私だと特定出来るのだ。《ゴータマジッタルタ》は、《釈尊》とも呼ばれるが、皆さんもご存知だろう。
釈迦族の中でもっとも尊い存在であったことからこう呼ばれたらしい。
その《釈尊》が一代で説いた教えは経文として遺された。
膨大な数の経文の中の『薬師経』『大集経』(だいしっきょう)『金光明経』『仁王経』等々に説かれているのが、《三災七難》である。
前置が長くなったが、《七難》には何が書いてあるのだろう。
先ず、《七難》のそれぞれを見てみようと思う。
書いてきた通り、幾つもの経文に《三災七難》は説かれているが、呼称に違いがあっても内容は同じであると言えるので、ここでは『薬師経』の《七難》を使わせてもらう。
【薬師経の七難】
①人衆疾疫(にんしゅうしつえき)難(伝染病が流行り、多くの人が死ぬ)
②他国侵逼(たこくしんぴつ)難(外国から侵略され、脅かされる)
③自界叛逆(じかいほんぎゃく)難(内部分裂や同士討ち)
④星宿変怪(せいしゅくへんげ)難(天体の運行に異変が起こる)
⑤日月薄蝕(にちがつはくしょく)難(日食や月食)
⑥非時風雨(ひじふうう)難(季節はずれの暴風や強雨)
⑦過時不雨(かじふう)難
(雨季に雨が降らない天候不順)
このように『薬師経』には記されている。
実際に日蓮大聖人の在世中には七種の難のうち五難が現実化していて、その時点でまだ実現していなかった二難が、誤った思想・哲学を重用し、民衆を苦しめる政治を続けていると、この二難が起こることは間違い無いと、先に述べた『立正安国論』の中に書いてある。
では、その二つの難とはどのようなものなのだろうか。
ひとつは、《他国侵逼難》である。
外国から武力攻撃を伴う侵略を受けたり、平和を脅かされることを言う。
もうひとつは、《自界叛逆難》であるが、これは内乱や同士討ちが国内に起こり、そのために治安が悪化し、民衆が苦しむ。
そして、『立正安国論』を時の北條幕府・北条時頼に提出したその三年近く前には、大地震が鎌倉を襲っている。
天災を中心に世情が不安な状態が続いていた。
そして、蒙古から侵略を予告する使者が来る。
この後、『立正安国論』を提出するのだが、実際に蒙古の船団がやって来る。
誤った価値観、道徳観で国主が政事を行うと、世の中は乱れる。
その結果、宇宙の大いなる法則のために《三災七難》は起きる。
簡単に言うとこうなる。
現代的に解釈すれば、《三災》〜《穀貴》《兵革》《疫病》〜はまさに今の日本や世界に蔓延っている。
物価の高騰、戦争・武力革命、そしてコロナウィルスの蔓延だと言える。
コロナ禍を起因にして、世界の価値観や習慣、秩序が変化し始めた。
そして、《三災七難》も21世紀仕様でどんどん遅いかかって来ている。
たしか、西半球の何処かで大量に発生したバッタが中国大陸迄来ているという。
各国の田園地帯を食い尽くせば、それぞれの国の食糧事情は変わるだろう。
それは米や麦に限った事では無い。
穀物全般が涸渇すれば、我々が食糧としている牛、豚、鳥の肉の供給に影響が出て来る。
手に入れ難くなり、価格は高騰する。
どんなに否定してみても、《穀貴》に当てはまるのではないだろうか。
そして、これもコロナ禍が起因となって、米国、中国がギクシャクし始めている。
鎌倉時代ではないから、単純に戦争が始まるとは言わないが、火種はある。
自国を中心にした考え方の指導者は食糧資源のバランスを壊すし、世界が責任と使命で向き合う環境保護さえ軽視している。
これこそが新たな時代の《兵革》と言えはしないだろうか。
《疫病》については現在の世界や我が国を見渡せば、改めての説明は不要と言える。
日本では、コロナウィルスの騒動の中で、メディアがあまり取り上げてもいないが、専門家が注目する断層を震源にした地震の連発も気味が悪い。
宇宙に目を向けて見れば、地球に衝突する可能性のある天体があるという。
米中はともかくとして、日本の政府が、国民を謀っていることは誰もが知っている。
森友・加計問題、お花見問題、検事長の退職問題はまさかの賭け麻雀という結末。
誤った価値観と道徳観、これは『立正安国論』で日蓮大聖人が鎌倉幕府を糾弾したこととなんら変わりがないと言える。
首相自ら、発した緊急事態宣言の中、花見に行ったり旅行に行ったりの首相夫人の登場など、民衆の苦しみなど、どこ吹く風の鎌倉幕府に見えてくる。
コロナウィルスは、世界の常識や秩序を変えるのは間違いない。
もしかすると宇宙という偉大な存在から大命を担って地球に現れたのではないだろうか。
本当に長文を読んで頂きありがとうございました。