2006-08-11
 昨日息子と約束したので、今日は息子とプリスクールでずっと一緒にいることにした。

プリスクールに着くと、早番の先生に、「Can I stay here all days?」ここに一日中いてもいい?と聞いてみる。
 息子の状況がわかっている先生はすぐに了承してくれた。そこで、邪魔にならないように、園庭のすみのベンチに腰掛け、息子の様子を見守る。息子はものすごく安心しているようだ。子供たちが教室の中に入ってもひたすら園庭で待つ。途中雨が降ってきたので、屋根の下に避難。

 私が座っていたベンチの近くで、息子とは別のクラスが体操のようなものを始めたので、園庭にある大きなタイヤの方に移動して座って待つ。
 すると、時おり私の方を見ていた、日本でいう主任のような先生が私の方へ近づいてくる。
 そして、「ここにずっといるつもりなの?親は保育園にずっといることはできないわよ。どうしても待ちたいなら外で待ってちょうだい」というようなことを言った。アウトサイドと聞こえたので外に行けということなのかなと思った。

 しかし、私は息子と、「ママは園庭で待ってるからね。みんなが教室に行っても園庭にいるから心配しないで」と約束したのだ。他の先生から許可ももらっているのだし、簡単に引き下がることはできない。

「I promised him that I will stay playground」

  文法やいろいろなことを間違っているかもしれないが、とにかく主張した。
しかし、その主任のような先生は頑として出て行け、と言う。
「それならせめて息子に、私が外のバス停で待っていることを伝えたい」と言おうとすると、「ハァ~?」と言うではないか。
  私の英語がわからない、というのだ。とにかく、息子に伝えに行く!と言ってその場を離れる。息子のクラスに行くと、担任の先生が来てくれた。

状況を説明して、「息子に、ママはバス停で待っているからと伝えたい。」と言うと、先生は「彼は今、落ち着いているから、そのことは私から伝えるから」と言われてしまった。八方ふさがり…

 とにかく、追い出されるように園を出た。息子と約束した、帰る時間まであと1時間。そばにいるという約束が守れなかった。私がいないことに気づいたら息子はどうなるだろう。そう考えると、涙があふれて止まらなかった。バス停に行って待つ。気になって、園に近づき、そっとのぞくと息子のクラスは外には出てきていない。まだ私がいないことに気づいていないだろう。10分おきにバス停から園の様子をのぞきに行く。

 バス停に座ってふと顔を上げると、一人の先生が私の方へ歩いてくる。息子のクラスの先生ではないが、初日から何かと声をかけてくれる若くて明るい先生だ。彼女が、「こちらへいらっしゃい」と言う。

 ついていくと、プリスクールの最初の門を入った、待合所のようなベンチのところに腰掛けろという。

「大丈夫?」と優しく声をかけられた途端に、涙があふれてきた。彼女が言うには、主任は外に行けと言ったのではなく、この待合所で待てと言ったらしい。追い出されたような気でいたのは私の勘違いだったらしい。それにしても、辛かった。

 その優しい先生は、私をなぐさめてくれ、説明してくれ、最後に抱きしめてくれた。言葉の半分も理解できなかったが、とても嬉しかった。彼女が去った後、また涙が出てきた。

 その後、主任もやってきて、「私が言ったのはそういう意味じゃなかったのよ」みたいなことを言ってくれた。

 英語を理解できず、ちゃんとコミュニケーションできない私に責任があるのはわかってる。    表情ひとつ、態度ひとつで気持ちが伝わるかどうかは変わってくるのなぁと思った。

 待合所で待って、お迎えの12時になったので、立ち上がると、息子が早番の先生に手を引かれ、泣きながら歩いてくるのが見えた。給食が終わってママがいないのに気づいたらしい。今日はそのまま帰ってきた。

 家に帰ってゆっくりしていると、息子が下痢をした。お腹が痛いと言っていたので心配だったのだが。最近、ちゃんと御飯を食べてないし、慣れない環境だし、明日は休ませて様子をみることにした。

 その後、少し調子が良くなったが、今度は私が具合が悪くなった。海外で一番怖いのは体調を崩すこと。これほど心細いことはない。
   今日はハワイへ来て、初めて海へ行かなかった。その分、息子のおもちゃのブロックで車を作ってあげたりしてゆっくり遊んだ。

 なんだか、精神的にとても疲れたが、私がいることで、息子が少し安定して過ごせるようなので、しばらくはこの形でいくつもり。

あせらず、あせらず…