恋は匂へと散りぬるを9 | じゅりれなよ永遠に

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じゅりれな・坂道小説書いてます。

玲奈と再会を果した

友梨奈は今にも泣きだし

玲奈に抱きつきたい衝動に駆られていた。

 

だが、友梨奈よりも先に

玲奈が駆け寄り友梨奈を強く抱きしめたのだ。

 

「友梨奈・・・なんで、黙って

引っ越したのよ!

私は探したんだよ

友梨奈こと忘れた日なんか

ないんだからね!」

 

玲奈は泣きながら言った。

 

「え??ホント・・

 探してくれたの??」

 

「当たり前でしょ!

あれだけ、一緒にいたのに

黙って居なくなるなんて非道いよ!」

 

「ごめん・・・親が借金を作って、

夜逃げ同様にあの家をでたんだ。」

 

友梨奈はしょげた表情になった。

 

「そうだったの・・大変だったね・・

でも、こうして再会できたんだから・・

でも、どうして友梨奈がここに??」

 

玲奈は不思議そうな顔をした。

 

友梨奈は困惑した本当のことなんて

言える訳が無い。

 

「ちょっと、この辺に

 ようがあって来たんだよ。

 まさか、玲奈ちゃんがいるなんて

 思わなかったよ」

 

玲奈は疑うことも無く友梨奈の手を握り

 

「そう、よかった、奇跡的な偶然があって。」

 

「それより、仕事じゃないの!」

 

友梨奈の言葉に玲奈が腕時計を見た。

 

「あ!いけない・・いかなきゃ!」

 

「よかったら、近くまでついて

 行っていい?私は今日、暇なんだ!」

 

それを聞いた玲奈は

友梨奈の腕に手を廻して

 

「じゃあ、行こうか!」

 

「うん・・」

 

友梨奈は急に訪れた

奇跡的な“出会い”に生まれて、

一番の幸福を感じていたのだ。