(文化財データベースより)

『出雲国風土記』や『延喜式』にみえる古社の本殿で、二棟の前室付大社造を相の間で連結し、正面全体に階隠の庇を設けた比翼大社造の特異な形式をもつ。この地方に分布する同形式の遺構のうち、最も規模が大きくて建立年代が古く、大社造の変形として重要な位置を占める。

(2023年11月12日訪問)

レンタカーを借りて出雲の神社巡りをした際に訪問しました。美保関にある神社です。美保神社といえば、この巨大な拝殿が有名ですが、その拝殿に隠れるように立つ本殿が重要文化財に指定されています。大正時代建造の拝殿も立派で、ちょうど奉納舞が行われていました。重要文化財の本殿は珍しいことに大社造りが二棟並んでいます。他に類を見ない大社造りの特殊な例として1815年の再建ながら重要文化財に指定されています。高さのある玉垣に取り囲まれているものの、こちらは本殿の裏にまで周ることができ、裏からは本殿の二棟並びが良く分かります。