「夢喰い」 | アルヒビのボカロP修行人生

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パソコンを持っていない屑が
Androidとipodtouchを駆使して
歌詞を作ったり

作曲しています。

夢喰い


大きな夢を掲げてた旗は色褪せて黒くなって
いつしか僕の部屋に住み着く「夢喰い」になってました
餌を与えずとも生き続ける不気味な生き物を
当時の僕は阿呆すぎて支配されるがままになってた

古いアルバムに書き記した将来の夢の欄は
もらうと同時に苛めっ子達に塗り潰されました
中高生時代に学んだ「将来役に立つもの」は
結局「無意味」という燃えないゴミ袋に閉じて部屋の隅に置いてる

そいつの存在も知らずに
小説は紆余曲折を経て
結末は毎度同じの台詞
「続きは現実で」

叱られて怒鳴り散らして
思うように僕らを殺す
能天気に「命」を語る
「夢喰い」は一体僕の何なんだ?


8月の猛暑日が毎晩僕を叩きつけては
直触れ(じかぶれ)の躰に火を点け叫ぶ声を燃やした
「死のうか」と思って突き刺した台所のナイフは
とうの昔に錆びてて絶望見さされました

丘陵地帯で歌い出す
スターを目指していた僕は
帰り際に「そいつ」が目撃して
夢を喰われました

叱られて怒鳴り散らして
思うように僕らを殺す
真面目ぶり「命を語る」
「夢喰い」は一体僕の何なんだ?


幼少の頃は自由で何をやっても許されて
高学年になった頃から手足を縛られました
中学生になれば僕から顔の器官が消えまして
高校以降は「察した」と言って笑ってくれればいいのです

夢喰いが残した結末は
ニートで彼女もできなくて
25才といった若さで
「続きは現実で」

叱られて怒鳴り散らして
思うように僕らを殺す
笑いつつ「夢」を語り尽くす
「夢喰い」は一体何がしたかったんだ?