日本人のヘルスリテラシーは高くない?

 

(グラフ引用:https://www.healthliteracy.jp/kenkou/japan.html

 

これは国別にヘルスリテラシーを比較した研究ですが、残念ながら日本人のヘルスリテラシーは高くありません。

※ヘルスリテラシー(医療リテラシー)とは、「医療に関する情報を、理解・活用できる力」を意味します。

 

日本は、教育レベルも大学進学率もピカイチなのにも関わらず、アジアの諸外国に比べても低いのです。

 

これに関して、様々な要因があると思いますが、前の記事でも述べたように

 −医療制度や環境の違い

 −患者が意見をしない伝統的な医師主導なカルチャー

 −医療情報がテレビに偏ってしまっていること

などの要因が背景にあると思われます。

 

 

正しい医療知識の重要性

 

ヘルスリテラシーのギャップがある限り、日本でどんなに高度でアクセスの良い医療を医療者側が提供していても、患者側は、中々納得できる正しい選択や判断をできません。

いわば、国民の医療への満足度にも直結していて、国民のヘルスリテラシーを高めることはそれほど重要なのです。

 

そして、正しい医療知識をもっていれば時に自分の身を守ることにも繋がります。

 

医療もビジネスですから、時には「情報が意図的に曲げられている」ことも見受けられます。

例えば、一時話題になった「血液クレンジング」。

そもそも、特定の症状や病態を緩和し、治療を成し得たという信頼に足る報告は、未だにほとんどないのが現状です。

体系的に臨床的な検討を行っている研究はわずかで、症例数も少ないものがほとんどであり、医学的には「人体に使用した場合のオゾンの有用性というのはよくわかっていない」と言えます。

さらに、針刺し時の感染など採血や自分の血液を再び体内に戻す行為に伴うリスクもあります。

この様に、医療者が何気なく提供しているものでも「時に害を与える」こともありますが、もし国民のヘルスリテラシーがあれば、話題になる前から疑いの眼でみることもできたはずです。

 

 

日本人の国民に正しい医療知識を

 

今後このブログを通して、皆様に有用な医療情報を発信していければ幸いです。

 

24年間ぶりに日本に帰国した私にとって、これは「意味」と「やりがい」に繋がり、この様に皆様に情報を配信できますことを心から有り難く思います。

 

そして、この「ヘルスリテラシー」という強力な武器を身に着けて、常に満足のいく医療を受けていただきたいと心から願っております。