国産コムギはパンには不向き?..._〆(゚ω゚*) | 『最近blogを見るのが楽しかったから自分でもblog作ってみました』的blog(笑)

国産コムギはパンには不向き?..._〆(゚ω゚*)

皆さんおはようございます!今日は本当に寒いですねぇ、自転車で通学中、半袖に上着羽織るだけじゃ辛かったぁ(>_<)

でも何故か蚊だけはまだいるんですよねぇ、今日も既に2匹の蚊の命を奪ってしまった…(笑)

日本には四季があって、秋と言えば「食欲の秋」「スポーツの秋」「芸術の秋」と言われるんですが、それでもどうしても秋だけは短く感じませんか?気温のせいで(泣)

今日は食欲の秋という事で?(無理やりな動機付け;)、自分自身ハッキリと理解出来てなかった『国産コムギの現状』について、「国産コムギがパンには不向きである」という切り口から述べていきたいと思います。

いやぁ、ブログって勉強ノート代わりにもなるから本当に便利だわぁ♪しかも人に見られるから手抜けないし(笑)あ、ちなみに俺の卒論のテーマはコムギです♪

まず、コムギは製粉されて小麦粉として用いられる訳ですが、タンパク質含量と質によって、主に以下の3種類が存在します。タンパク質とは、厳密にはグルテニンとグルアジンが水と結びついた、「グルテン」という粘りと弾力をもつ物質の事を指します。

強力粉:グルテン含量が非常に多く、粒がガラス質で硬い(硬質コムギ)。主にパン用として用いられる。

薄力粉:グルテン含量が少なく、粒質が軟らかくて粗弱(軟質コムギ)。主に菓子用として用いられる。

中力粉:グルテン含量は中位で、粒質は比較的軟らかい。主に、うどん等めん用に用いられる。

現在の国産コムギのタンパク質含量は中間から薄力のものがほとんどです。よって、主にめん用に用いられている訳です。勿論パン用のコムギの栽培がゼロという訳ではなく、一部にパン適性が高い(グルテン量が高い)日本の品種を用いた、強力粉や準強力粉があるのですが、グルテンの質が低いために製パンには適さないのです。と言って、外国品種のコムギを日本で育てれば良いのですが、日本の環境では栽培は難しいのです。これまでも、パン用の強力小麦の品種改良育成に力が注がれましたが、大きな成果は挙がっていないようです。

さらには、現在のめん用のコムギはオーストラリア産スタンダード・ホワイト(ASW)を主原料としたものが多く、国産コムギは副原料でしかないのです。何故なら、ASWは国産コムギに比べて粉色が明るく、適度な弾力があるという点で大きく勝っているからです。もはや国産コムギはパンには不向きというレベルではないのです。。。

先ほど、日本の環境では栽培が難しいという話をしましたが、これは日本のコムギ栽培全体に対して言える事なんです。日本でコムギを栽培して収穫するとなると、その時期はちょうど台風など雨の多い時期なんです。収穫期に雨が降ると、雨濡れによって穂が乾かないため、粒の水分含量が低下せずに、「穂発芽」という現象が起こり、こうなるとコムギは製品として使い物にならなくなります。

穂発芽

これが日本のコムギ栽培において最大の難敵で、収穫期に雨が降ると穂発芽するし、粒の水分含量が高いままだと小麦粉にする事が出来ないし(水分含量の基準値があるのです)、さらに風が強いとコムギが倒伏して刈り取りが困難になるわ、乾燥しにくいから穂発芽するわ、品質が低下するわ…こうなると最悪です(爆)

私が網走に調査に行った時も、凄く大変そうでした。しかも今年って、北海道は5月の気温が例年より低くて、コムギの成長が遅れてたんです。6,7月になって気温も例年並になって、やっと作況が回復するまでに落ち着いたと思ったら今度は雨ですよ(焦)しかも何ですか、今年の台風の進路は?北海道が台風直撃なんてどうゆう事よ?そりゃあコムギもバッタンバッタン倒れますよ、農家もマジギレですよ(゜Д゜;)

とにかく今年は最悪な年に入るそうです、ちなみに去年は最高に近い収量だったとか…天国から地獄か(爆)

少し前にTVで、北海道でうどん用に栽培されている「ホクシン」という品種でパンを作る企画があったんです!ちなみに俺の研究のコムギ品種がホクシン(笑)流石に食い付かずにはいられませんでした;

実際パンの焼き上がりを見ると、違いは歴然なんですよね…断面を見るとソフト感が違う。てか高さが違う(苦笑)でも味は美味しいみたいで、ゲストも皆美味しいと好評でしたね。国産コムギでも全然問題ないんだ~☆と感動した瞬間でした♪

かつては自家食糧として栽培されていた時期もあるコムギ。しかし、国産コムギは外国産コムギと比較されて「国産コムギ=低品質」というイメージが定着してきました。しかししかし、輸入コムギに比べて遜色のない結果も得られており、「食の安全性」では明らかに優れています!実際に消費者も国産コムギを高く評価し、需要の動きも出ています。

国産コムギの未来も捨てたモンじゃないですよ☆