私が入学した中学校は、新興住宅地にできた割と新しめの学校だった。
部活動も、小学生の時にやっていたバレーボールを選んだけど、2年生の先輩が数名いるのみ。そして何を思ったのか、先生が「1年生のみでチームを作る」なんて言っちゃったから、先輩方は面白くありません。
体育館裏ではなかったけど、私ともう一人が放課後に呼び出されて「生意気なんだよ」とか「調子のるな」的なことを言われたけど、ハッキリは覚えてなくて、遠くに不良っぽい男の先輩が見えたらなんでだか話が終わった。
もう一人の子は泣いていたけど、私は「あの先輩がマンガみたいに助けてくれたらいいのに」なんてことを考えていたし、家に帰っても「こんなことあってさー」とサラリと話した気がする。
でもね。その呼び出した先輩の中に、子供のころ同じ団地に住んでて一緒に遊んでお風呂とかも入ったお姉ちゃんがいたんだよね。何年か前に引っ越してしまっていたけど「人は変わってしまうのかな」と思ったし、やっぱり悲しかったんだなって思う。
ちょっとカッコつけて何でもないふりして、自分に嘘つき始めた始まりだった。「悲しい。どうして?お姉ちゃん」って心の中でも言えたら良かったのにね。