催眠技術家 岩井の『やる気がなくても明日は来ます』

催眠技術家 岩井の『やる気がなくても明日は来ます』

すっごく役に立つわけじゃないし、すごくためになるわけでもない、でも気持ちがスッと楽になる心の処方箋

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こんにちは、催眠技術家の岩井です。

最近流行の瞑想やマインドフルネスについて少し・・・。

私自身、マインドフルネスをやってみたこともあり、その効果にはポジティブなとらえ方をしていますが、昨今のソレをやっていれば世界が変わる、人生が変わる、若返るという万能的な考え方にはネガティブです。

まず『瞑想』といっても、各種の宗教や精神修行、自己啓発など多岐にわたりますが、概念としては『自身の無意識との対話を、「止」(samatha、サマタ)と「観」(ヴィパッサナー、vipassana)のいずれかでアプローチする技術』になります。


①一般的な瞑想
イメージしやすいのは、お坊さんが座禅を組んで瞑想をしているところでしょうか?宗教上の瞑想は、「欲や雑念を払い無心になることで、神さまに近づく/同化する(もしくはそれらに近似した概念)」といったことを目的としています。
この瞑想の軸は『無心(=心を静めて何も考えないこと)』にあります。

②マインドフルネス瞑想やヴィパッサナー瞑想など
マインドフルネスは、ジョン・カバット・ジン博士が考案した、マインドフルネスストレス低減法(MBSR)が有名ではありますが、「今この瞬間の自分の体験に注意を向けて、現実をあるがままに受け入れること」によって、その心理的な課程を身体的健康と精神的健康の両面に活かした瞑想技法です。
また、ヴィパッサナー瞑想は、インド発祥の古来瞑想法であり、ゴータマ・シッタールダも行っていました。「物事をあるがままにみる」ことにより、ストレスや精神的苦悩からの解放を目的としています。
これらの瞑想の軸は『現在事象を認知しての悟り』にあります。


①②の瞑想は共に、心身が健全な方がもっと上の次元を目指すといった場合には有効であることは言うまでもありません。マインドフルネスに関して言えば、複数の臨床研究によって多くの医学的観点での成果をあげています。これだけの歴史や迫力のある臨床事例や結果をみると、それだけで何にでも効果がありそう!と思ってしまいがちですが・・・そんな便利なものはありません!

イギリスのコヴェントリー大学のミゲル・フェリアス教授は「自身の内面を見つめ、現実認識を変えるテクニックが、潜在的な悪影響を持たないわけがありません。全ての瞑想研究はネガティブな側面もしっかりと調べるべきです」と警告しておりますが、何事も万能技法として捉えてはよろしくありません。


私は『瞑想』自身を否定しているのではなく、フェリアス教授と同じく、用途やネガティブな側面もきちんと理解して使用すべきと考えています。催眠療法の観点からすると、一般の瞑想やマインドフルネス瞑想が、必ずしも療法として有効でない場合があるためです。

まず、心が下むき、もしくは安定しない状況にあるクライアントに対して、私はこれらの瞑想はお奨めしません。こういった方々が、単独瞑想(自宅にいて一人)を行うと、症状がより悪化してしまうことがあるからです。人によってはウツ病やパニックになる方、記憶力が低下してしまう方もいらっしゃいます。もし瞑想や瞑想状態が好きなのであれば、信頼できるコーチやパートナーと一緒に行い、異変や危険な変化が出た際に止めさせてくれるブレーキをもって臨んでください。催眠を知っている方であれば、白隠禅師が離人症に似た精神病である禅病に悩まされたという逸話はご存じかと思います。

瞑想という行為を、宗教観を切り離し、精神的・身体的な健康法の一種として取り入れることは、心理学や医学のうえで有意義なことだと思います。

しかし、瞑想の生まれ(本軸)を忘れてはいけません。『瞑想は、止観[止まり、観る]が無心・無常・無我への念[気づき]』であり、心のざわつきやイライラを自身で分析し、正しい方向へと導く作業です。決して病気や問題を解決するための技術ではありません。

たとえば、「これ以上生きる意味が見つからない」といった問題に直面したときに、「それを深刻な問題であると認識してしまうこと、その心の状態こそが問題である」ということに、できるだけ早く気付くための知恵です。

健康法では無く、おばあちゃんの知恵袋的なものであって欲しい、それこそが真のマインドフルネスなんじゃ無いかなと思う岩井でした。
 

こんにちは、催眠技術家の岩井です。

平昌オリンピックが終わりましたね。
メダルを取れた方はもちろんのこと、他の日本の選手の方々みなさん本当にお疲れ様でした。

そういえば、オリンピック金メダリストの方と一緒にスポーツをする機会がありまして、その時感じた事を少し。

その方は水泳のメダリストなのですが、一緒にやったスポーツはバスケットボールでして、私の中では「ああ、絶対勝てないだろうな」と思っていました。しかし、やってみるとその方は意外と下手というか下手っぴで、結果的には試合に勝つことができました。(笑)

その方はとてもくやしそうで、試合が終わった後にもフリースローやレイアップの練習を行っていました。

そこで気付いたことが2つありました。

一つ目として、私はメダリストの方とスポーツをやったら「きっと勝てないだろうと思い込んでいた」ことです。これはまさに潜在意識が「負けモード」になっているわけで、本当に良くない習性だと思います。

水泳のメダリストの方は、もちろん身体能力的に我々より数段優れていますが、その方にも得意・不得意があるわけで、必ずしもその競技が得意であるわけではありません。ということは、勝てる可能性はゼロでは無いわけです。

それを試合する前から「勝てない」という固定観念にとらわれていると、試合で少しミスしたときに「ほら、やっぱり勝てないに決まっている」と、どんどん自分を言い訳で強化してしまうわけです。こう言うメンタル反応は色んなところにもありますので、せっかくのチャンスを活かすためにも、今後は気をつけていかなきゃなと感じました。

二つ目として、勝負に強い方、勝負に勝てる方は、遊びであろうが負けると「本気で悔しがり、自分の失敗のポイントをポジティブに的確に抑えている」ということです。

本気で悔しがることは、能力アップの上ではとても大事なことであることは有名な話ですが、ココで私が感じたのは、自分のメンタルをアップ方向に向けられる方の特徴として「●●だから失敗したんだ」という考え方では無く「●●するとうまくいく」という成功例の積み上げで考えて行くということです。

その方の試合後のシュートの練習を見ていたときに、独り言を言っていたのですが、「手首をこうした方がボールは後ろに回転して、バウンドしてもリングに入るのか・・・ブツブツ」みたいな感じです。失敗したことにとらわれず、成功への最短距離を目指して努力することが、最終的に成功をつかみ取る方の習性なのだと思いました。

そうそう、能力向上といえばブレインカウンセラーである、坂上コウ先生が個人向けにもセッションを開始したようで、個人サイトができました♪トップを取りたい人、現状以上の結果を出したいと考えている方は、是非相談してみてはいかがでしょうか?

坂上コウ公式サイト「MAKE A HAPPY DAYS」
https://www.kosakagami.com/

こんにちは、催眠技術家の岩井です。

先日あるセミナーに参加してみた時のことですが・・・少しスピリチュアルのような、ネットビジネスのような感じではありましたが、いわゆる直感を信じて行動しましょうというニュアンスのお話をしていました。例えばこんな感じです。

 ●論理はそれほど重要じゃありません。直感に磨きをかけて行動しましょう。
 ●本能は間違った選択をしません。直感を信じてください。

これには『直感』というものの理解が相当浅いんだろうなという印象を受けます。
結論からすると、『直感は、必ずしも正解および最適解を選択できません』

まず、『直感』とは何でしょうか?辞典などでは「推理・考察などによるのでなく、感覚によって物事をとらえること」といった説明を行っていますが、いわゆる『思考しないで本能に従って判断・行動すること』という意味に捉えることができます。

2007年1月のjournal Current Biologyにロンドン大学心理学部のLi Zhaoping博士の「Trusting Your Instincts Leads You To The Right Answer」の記事を斜め読みすると、認知は理性よりも本能の方が優れているという風に解釈はできますが、博士自身もそれだけが正しいなどとは一言も言っていません。また、「十分に思考する時間がある場合には、直感以上の成果を上げる」としています。 

  参考:https://www.sciencedaily.com/releases/2007/01/070108121659.htm

『直感』というのが、潜在意識が出した答えといったニュアンスがありますが、これは少し違います。潜在意識は、過去の経験や体験、知識や感覚・感情などの蓄積場所にすぎず、そこに善悪の判断能力はありません。(生存本能は、原始意識が管轄とした場合ですが)

人は生きているだけで莫大な情報を視覚・聴覚などを主として脳に取り入れていきますが、これらを脳が取捨選択して格納していきます。そして、よく使う情報は取り出しやすく、長期記憶へ・・・といった整理・調整を行います。これらの情報リソースの中から、『正しい意志決定を下す』要素を見つけ出すのですが、ここに『直感』が利用されます。つまり、直感とは、過去に蓄積した情報から、環境や状況に応じた部分最適解を導き出す能力です。

意志決定に関して、『直感的な人ほど、自己選択に満足し、一方で誤った意志決定をしている確率が高い』(2014年)といったアメリカの研究発表もあり、結果的に脳に記憶された情報より最適解を導き出す能力が高いことを『直感が磨かれている』と解釈すべきでしょう。

たとえ素人が投げたボールだったとしても、筋トレもしない、野球の勉強もしない人が、『直感』でバットを振ってホームランを打てる確率なんてゼロに等しいことは誰でも分かるはずです。

ではなぜ、このセミナーでは『直感』と言う言葉を連呼するのでしょうか?

人は自身の下した結果を正当化する、『認知的不協和(フェスティンガー)の解消』という働きがあります。自己正当化を積み重ねて得た現状をまた正当化してしまい、誤っていたとしてもそれを正しいと認識・記憶してしまいます。それを正当化する呪文が『直感』です。なにしろ自分の内面が決めた答えなので、否定することが難しく、『直感直感直感直感』という形でどんどん固くなっていき、気がつくと最底辺まで行って「ああ、やっぱり前に勉強しておくべきだった」という結論に至ります。

もし自身に決断を迫られた時、直感に頼るのもいいのです。ただし、その頼るべき直感は『経験などにて判断し終わった複数要素の選択の場合』に限定しましょう。

自身の直感を磨きたかったら、自身の経験値を積み重ねるべきです。それが結果として『直感を磨く』ことに繋がります。経験の裏付けがない直感は単なる当てずっぽうですよ。

セミナーが終わった後に『そっかー、直感を信じて行動みよう。頑張るぞ!』と言っていた人に一抹の不安を覚えながら、近所の飲み屋にはいりましたとさ。

 

 

こんにちは、催眠技術家の岩井です。

 先日、シュヴリゥルの振り子を用いて観念運動による質疑応答を6セッションに分けて実施いたしました。当初私は「潜在意識はウソをつかない」とは理解していましたが、回答に疑問が残ったため、何度かのセッションを行ってみたことで、いくつか興味深いことが分かりました。

 まず、明確な覚醒状態における観念運動では、顕在意識の支配が非常に強いため、反応は弱くなります。その状態を術者・被術者が共に理解した上で、一度浅い催眠状態へ誘導し、催眠状態のまま開眼し、同じく振り子による観念運動による反応を見てみたところ、反応が大きくなります。この後者の状態において、20問程度のイエス/ノーで回答できる質問を投げかけたところ、1~2問は回答において回答の反応が通常の反応とは異なる動き(ためらいなど)を見せました。
  ※質問内容については、公開いたしませんが、誘導尋問的な質問は避けています。

 この観念運動応答法は、ルクロン((LeCron,L.M)により確立された手法ですが、彼の論文にもあるように、「言語的な返答は、しばしば意識のレベルのもので観念運動応答ほどには信頼できない」と言いつつも「催眠下の被験者がごまかしたり、嘘の情報を提供することは確かにありうる。これに反して潜在意識は欺くよりも、むしろ答えたくないと合図するものである」と説明をしています。

 つまり、潜在意識が本音を隠そうとしてウソをついているわけではなく、潜在意識が自身を守るために回答の拒絶を主張していると考えます。この検証の意味するところには、どんなにラポールを築いたうえでトランス状態に導いたとしても、その回答を拒絶する障壁を取り除かない限りは、問題の底に根付いている要因を取り出すことは難しいということではないでしょうか。

 その後、4回目のセッションにおいては、深催眠状態まで時間をかけて誘導した後に、口頭質疑を行うと、比較的容易に言葉を引き出す事ができました。5~6回目のセッションでは、観念運動時においても、ためらいなどの反応は減少しましたが、これらがなぜ変化したかについては継続して検証が必要と考えます。

【結論】
 ①被験者自身が、真実だと信じ込んでいる空想・妄想については、潜在意識の上でも真実として反応してしまう。つまり、事実(真実)よりも、その被験者の心がその内容をどのように受け取っているかを問題にすべきである。
 ②観念運動の反応は、非常にデリケートなものであるため、質疑する上でも慎重に結果を判断すべきである。単純に反応行動のみを、主として判断してはいけない。

・・・人の潜在意識とは、本当に難解で興味深いものですね。

 

こんにちは、催眠技術家の岩井です。


今日は、私の大好きな詩人の、柴田トヨさん(1911〜2013)の言葉からです。

 ねえ 不幸だなんて溜息をつかないで
 陽射しやそよ風はえこひいきしない
 夢は平等に見られるのよ
 私 辛いことがあったけれど
 生きていてよかった
 あなたもくじけずに



不幸や不安というのは、その人が不幸や不安であると認識することからはじまります。そして、その不幸や不安は一度感じると、心の中でぐんぐん膨らんで、自分で制御できないぐらい成長してしまいます。ここでストレス発散ができる方は良いのですが、ため込んでしまう方も多いかと思います。不平等で辛い辛いと感じるよりは、まずはその道を歩いてみて、歩き終わった後に振り返って、どんな道のりだったかなって感じるぐらいの余裕があるといいですね。

また、幸せというのは「なりたい」という人はとても多いです。でも幸せに"なる"人はこの世にはいません。現在の状況や状態を幸せであると「感じる」から幸せなのです。自分では変えられない状況について、なにか変化させる事ができるのは、"自分のことだけ"です。周囲を変えずに自分を変える。とらえ方を変える。それが一番簡単で、大事なことです。

 人生、いつだってこれから。
 だれにも朝はかならずやってくる。



これもまた、柴田トヨさんの言葉ですが、100歳になっても常に前をまっすぐ向いて生き続け、素敵な言葉を紡ぎ続けたこの方を、私は本当に素晴らしいと思います。