LIVE DIARY | リュウスレイヤーのブログ 木原隆介のコラム 鉄の脛

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直心会和歌山キックボクシング、会長の木原隆介が自己の知識、記憶、経験、観察力、洞察力を駆使して挑むバラエティーコラム
       鉄の脛(てつのスネ)
直心会和歌山キックボクシングの
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 LIVE DIARY

 昨夜のSHOWはこれまでに経験したことのない不安と孤独の
静寂(しじま)の内に始まった。 もう開演5分前だというのに聴衆
が誰ひとり姿を現さない。 しかしこの事態はある程度予測しての
今回の出演だ。 土曜のPM5時、こんな早い時間帯に客は集ま
りにくいのは承知の上でオファーを引き受けたのだ。 
 SHOW直前、入口付近にポツリ ポツリと人影が見えた。
我々は奴らのために全力でプレイすることを固く誓ったのだった。

 今回のセットメニューは近頃の恒例かつ最強のもので、言うま
でもなく徹頭徹尾ヘヴィメタルなものを意識してチョイスしている。
魔界の宿鬼(しゅっき)のうめき声とでも形容しようか、アーミング
のノイズ音から続く「ライズ オア フォール」は、最近ドラマーが腕
を上げたせいか低温部が非常にタイトであった。この曲は我々の
分身として人々に認知され始めたようだ。 数少ない聴衆が金縛り
にかかったように釘づけになっているのが窺がえた。
 続いてメタリカの傑作「マスター オブ パペッツ」はイントロで
ドラマーが少しタイミングを見失った感があったが次の瞬間、あの
おなじみのノコギリの刃(やいば)のごときギターリフがさく裂、
スラッシュメタルの醍醐味を披露。 スラッシュメタルについて無知
な人でもそのギターの音色を聴けばピュアメタルとは一線を画す
ことがわかるだろう…!
 聴衆も3曲目の「ラースト ファイティング ヴィーナス」の頃には
少し増した。 もともとこの曲は前出の「マスター オブ パペッツ」
に引けを取らない曲!という意気込みで取り組んだ自信作。 
両者を聴き比べてみて欲しい。 決して劣っていないと自負して
いる。 
 間髪入れずに弾き始めたのは、お馴染みオリジナル ギターソロ。
この作品の特徴はノッケに強固なメタルリフを持ってくるところ。
当然、ギターソロの作曲に当たって、エディ ヴァン ヘイレンの
「イラプション」、アキラ タカサキの「エクスプローダー」や
ランディー ローズ、ジェイク E リーなどの既発のライヴソロ
テイクは意識している。 同一にならないように独自の展開を
探求した結果、こういう形態になった。 やはり俺の専売特許は
リフだし、それを全面に出すことで他者と差別化できるのでは
ないか。 時間の都合上、冒頭の部分しか披露できなかったが
機会があれば是非、ロングバージョンも試聴頂きたい。 
 続いては哲学的ナンバー、羅漢(らかん)! 三島由紀夫の
難解小説「金閣寺」に基づいて書いた曲。ここでもドラマーの
成長が曲にさらなる攻撃力を与えた。 やはりファストナンバー
はツーバスが安定すると凄みが増す。 この曲を気に入った
聴衆は多いのではないか…。
 ラストはこれまたお馴染み、メタル界の帝王スレイヤーの
「エンジェル オブ デス」! 最近この曲の若い頃からの
過剰摂取でスタジオでもマンネリの感が否めなかったが、ファン
が望むならということで披露。 ここ地元、和歌山では一部
のファンの間で、クランチマニア=エンジェル オブ デスと
いう図式が成立しているらしい。 誠に光栄な事ではないか…!

 ごくわずかな聴衆の中でもバンドは全力を尽くし、我々が
投げた音魂(おとたま)はきっと、彼らの心底まで届いたはずだ。
その場に居合わせたオーディエンス、同胞、スタッフ、諸君には
心から感謝したい。
 なお次回からは大幅なセットリストのチェンジを施してSHOW
に挑む予定なのであらたなる新曲の数々を心して待て!

         BANG YOUR HEAD TILL DEATH!  

     
               
             決闘!  ギター VS ドラム