by ameba -157ページ目

ペケムッチョ浪漫倶楽部 第2話「いいわけ」

第0話「プロローグ」

第1話「入部!?謎の怪倶楽部」

↑今までの話しはこちら↑






第2話「いいわけ」








 「・・・・・ッ!」

 俺は無言で走っていた。昨夜眠れなかった俺は朝方になってようやく熟睡状態になり、レム睡眠状態になる頃には予定起床時刻はとっくに過ぎていた。そんな半分夢の中にいる俺は、いつものように阿修羅の如き母親の手によって無理矢理起こされ、玄関を出るやいなや時間という姿形無きものに縛られたかと思うと、「予定の電車に間に合わせる為に走れ」という宿命を脳内から預かり走らなければいけない状態になってしまう。そういうことで俺は今走っている最中なのである。


 しばらくし走っていて思った。なんだか今日は楽だぞ。何故だろう。別に時間的にも距離的にも昨日と変わりはない。だが確実に何かが楽だ。しばらく考えてみる。もちろん走りながら。少し考えて俺の中で一つの答えが出た。今日は夢香がいない。昨日と違う点はこれだけだ。夢香がいないだけでこうも楽だとは。思い違いかもしれないが俺の足はスキップをしているようだった。それにしても夢香はどうしたんだろう。遅刻魔のヤツは俺と鉢合わせになるか俺の後ろを走っているかのどっちかだ。まあ今日はきっと後者の日なんだろう。とにかく今のうちに走ろう。昨日みたいに後ろから呼び止められちゃ困るからな。それにしても足が軽いな。この調子なら陸上競技で良い成績が出せるに違いない。もしかすると俺の前世は足軽だったのかな。まあ、そんなことどうでもいいか。


 予想通り電車の予定時刻には余裕を持って間に合った。今日は朝から気分がいい。こんな日は久しぶりで俺の心はまさに雲一つ無い晴天だった。
「ん?・・・あれは・・・」
 改札を通った瞬間俺の目に衝撃的なものが飛び込んできた。夢香ではないか!遅刻魔のヤツが俺より先に駅にいる。俺の心の天気は一変し、目の無い大型台風が俺の心の上空で滞在してしまった。ふと思い出した。昨日謎の部室に強制的に引きずり込まれ放心状態だった俺は、夢香との待ち合わせをすっぽかしてそのまま帰ってしまったのだ。

――ヤバイ!

きっと夢香はそのことを怒っているに違いない。でなければヤツがこんなにもはやく・・・ってか予定時刻に間に合うなんてことはめったにない。なんてことだ!俺の命が危ない!心の中では台風がより勢力を強め、さらには俺のひざで大規模な地震まで発生している。その内俺の目の堤防は決壊し、瞳から洪水があふれ出すことにもなりかねない。とにかく慎重に行こう・・・。
「だいちゃん・・・」
 しまった!まだ心の準備が出来ていないというのに見つかってしまった!この時ほど透明人間になりたいと思ったことは今までにないだろう。にしても、女風呂を覗くことよりも夢香に見つかりたくないという思いの方が強いという事実を目の当たりにし、より一層夢香に対する恐怖心が強まってしまった。
・・・とにかく謝罪するしかない!
「お、おはよう。昨日はすまなかったな・・・」
「事情は後でゆっくり聞くからねぇー・・・」
 このタイミングで丁度電車が来た。とりあえず一命は取り留めた。もしタイミングが悪ければ今頃この電車に轢かれていたことだろう。だが油断はまだ出来ない。これから警察の事情聴取よりもはるかに厳しい取り調べが待っているんだ。車内でなんとか対策を練らないと・・・。


 俺の心の一つの救い。それは夢香が車内で寝る習性があるということ。今日は早起きしたせいかいつもより寝息が激しい。どうやら熟睡しているようだ。これで俺の命は高校の最寄り駅までは確実に保証されたことになる。まあ下手すればそこが俺の終着駅になりかねないのだが・・・。その為にも今出来ることを精一杯しよう。人間命がけになると火事場の何とか力が発揮されるもんだろ。俺は目を閉じて無我の境地を開拓し始めた。そして今後の夢香とどう接すればいいかを、バナナはおやつに入るのかどうかを考えた以来使わなかった脳で久しぶりに真剣に考えることにした―――。



 ・・・・・。甘かった・・・。俺が目を覚ました頃にはもう目的地に着く寸前だった。どうやら境地開拓中に眠気に誘われそのまま眠ったらしい。何て事だ!俺の火事場の何とか力はどこに逝った?まさか電車内では周りのご迷惑になるため電源を切っているということがあるのか?目の前が真っ暗になった。それもそのはず、目を閉じたのだ。俺の一時的な現実逃避――。だがどうしようもなかった。結局は一時的にすぎないのだ。現実は時期にやってくる。そんなことを考えている内に目的の駅に到着した。
「夢香、着いたぞ・・・」
 とりあえず起こす。起こさないと死刑確定だから。
「ん・・・ーっ・・・」
 どうやら寝ぼけている。仕方がないので電車から引っ張り出す。いつものことだ。問題はいつ寝ぼけ状態から覚醒するかだ。いっそこのまま寝ぼけ状態が続けば・・・いや、それもそれで俺が困る。こいつの世話を毎日続けるのも無期懲役と同じくらいキツいからな・・・。


 その後夢香はずっと寝ぼけたまま、ついに教室に着いた。幸い席は離れているので、一時間目終了後の休み時間までは大丈夫だろう。でも一時間目にある数学は決して集中出来ないに違いない。夢香に対する不安と恐怖、そしてなんといっても俺の中にある数学に対するアレルギーがそうさせるはずだ。なんと憂鬱な時なんだ!俺は決して体を縛られたり手錠をはめているわけではないのだが、自由という二文字を感じられない。今座っているイスが電気イスのように感じる・・・。俺は憂鬱だ。


 予想通り数学の授業はほとんど居眠りで過ごした。この居眠りという行為は嫌な現実から逃れるための一つの手段である。さらには肉体的疲労も回復してくれる性質があるとても良いものだ。従ってみんな、嫌いな授業中は居眠りをしよう!・・・と言っている場合ではなかった。昨日無断で帰ったことを上手く夢香に話さなくてはならない。っていうかもう夢香がこっちへ向かって来ているではないか!しかも顔が引きつっている!とにかく慎重に、慎重にいこう。
「よ、よぉ夢香。調子はどうだい?」
「もう最悪ー。何さっきの授業!超退屈で居眠りしてたら肩こっちゃったしー!」
 お前も居眠りか。そうか。
「で、あの・・・、昨日のことなんだけど・・・」
「昨日?」
「そうそう、俺がお前を置いてったことについてなんだけど・・・」
「あー!!!忘れてた!一体どういうことか説明しなさーいっ!!!」
 忘れてたとは!なんてことだ、自ら思い出させてしまった!まあいいさ。どうせいつかは思い出すことだ。とにかく説明をせねば!
「実はあのあと道に迷ってね、ふと立ち止まったところに謎の部室があったんだ。そしてしばらく見ているとなんと中から手が出てきて俺を部室の中へ引き込んだんだ!」
「ふんふん・・・」
「そして中にいたのはなんと身の毛もよだつような謎の怪人間!俺はあれよあれよという間にその怪人間に精神を犯され、パニック状態になったわけ!」
「・・・」
「んで気付くといつの間にか自分の家に着いてたんだよ!」
「・・・・で?」

 ・・・・・。えぇーーーー!!!もうオチなんですけど!

「だから・・・、えー・・・その謎の怪人間に精神を破壊されて昨日の記憶がないんだよ」
「そんな嘘つかなくてもいいから正直に言いなさいー!」
「ししし信じてくれよ!」
「じゃあ証拠はあるの?」
「そうだ!じゃあ今日の放課後その部室へ行こう!」
「ほう・・・おもしろいわね。謎の怪人間、見せてもらおうじゃないの」

 よし!これでなんとかなるぞ!

「ところでその部活は一体何部なの?」
「えーっと確か・・・・ペケムッチョ浪漫倶楽部って書いてた」
「はぁ?何それ」
「こっちが聞きたい」
「まあいいわ。とにかく放課後ね」


 去ってゆく夢香。そして俺はまだここにいる―。そう!俺は死んじゃいない!俺は生きてるんだ!この瞬間俺は感じた。生きてる喜びを――。

 さあ夢香、見せてやろうじゃないの!俺の発言が嘘じゃないと!そしてあの謎の怪人間を!



 ――ってか俺は昨日あの怪人間に何をされたんだろう?ホントに思い出せない・・・。まあいい、それも今日明らかにしてやる!待ってろ怪人間!








《あとがき》

今回は時間ないし面倒くさいので挿絵なし。まあいいだろ。さあ久しぶりの更新ということで物語もだんだん盛り上がってきました!いよいよ次回、謎のペケムッチョ浪漫倶楽部に突撃大作戦でハッチャケてんてんでお届けします!一体謎の倶楽部の正体とは!?そしてあの謎の男とは一体!?

 では次回もお楽しみに~。



マーヤ・チョメチョメ

大学

受かった!そんだけ!



sixe風。

RAKUGAKI


ra

テスト期間ってことで落書きばっかしてます。テストって教科によってはかなり時間あまるんですもの。


まあ所詮落書きは落書き。


でもたまに奇跡的な絵が描ける・・・それも落書き。



落書きって素晴らしいですね。